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安い、早い、ヤバい

2011.4.5 | ,
  •  

From:池本克之

口コミで集客が成功

たまたま休みができたので、ネットで評判のある場所に行ってみた。
ネットでは、「キレイだし、安くていい」、「設備も充実しているから飽きがこない」「長時間利用しても追加料金がないからゆっくりできる」、と書き込みがあった。
春休みということもあってか、なるほど集客はうまくいっていそうな賑わいだ。

決して安くない

そこはスーパー銭湯。帰りに車で10分から20分の圏内にある他のスーパー銭湯にも行ってみた。
さすがにお風呂のハシゴをする気にはなれないので、駐車場に止まっている車の台数を観察した。駐車場の込み具合から、感覚的には倍近い集客の差がありそうだ。
それから、家に帰ってネットで価格、設備を比較してみる。僕が行ったスーパー銭湯はたしかに設備が充実しているが、その分入浴料も、マッサージ料も値段は数%高かった。
これは想像だが、客単価にすると10%から15%はちがうじゃないだろうか。

そこから学ぶこと

安いからと言って集客がうまくいくわけではない。
たぶん、このスーパー銭湯は設備と価格の絶妙なバランスについて、ゴールデンルールをもっているんだろう。
なぜなら、ビジネスで失敗しないためには、リスクをどこまで小さくできるかが大切だからだ。
設備投資を過剰にやり過ぎると、高価格にしても投資が回収できないリスクがある。

他にもリスクはある。

例えば、在庫。カタチのある商品を売るというビジネスをスタートする場合、商品を大量に買い込んで在庫を抱えるのはリスクが高い。
でも、「在庫がなければ陳列ができないじゃないか」とか、リアルの店舗を持たないとしても「どうやって注文に対応すればいいのか?」という問題がある。確かにそれは問題だ。

もし、ビジネスをスタートするのなら

売れるかどうかもわからない商品の在庫はできるだけ少なくすることだろう。
通販では、顧客からの注文を受けてから、その注文数だけを発注する方法を取っている会社がある。
でも、やっぱり問題はある。「注文から配送までの時間がかかる」。どうしたらいいのか?

これはどうだろう

顧客から注文を受ける時点で「配送までに時間がかかります」と最初から言ってしまう。
それでもキャンセルやクレームが心配だ。その通り、ビジネスに心配は尽きない。
だから、リスクを小さくすることを薦めるのだ。

どっちがいいか?

売れない在庫を抱えるのと発送に時間がかかり多少のキャンセルやクレームがある。
在庫は会社の現金で買ってそろえるものだから、もし売れない在庫が倉庫に積まれたままとしたら、それは紙クズ同然で使えない現金が積まれていることになる。
せっかく買ってもらったのに、配送が遅いばっかりにキャンセルになるのは痛い。
いくら最初に言ってあったとしても、クレームが来るのはマズイ。

さらに大切なこと

「早く届ける」のはサービスとして大切だ。
しかし、現金がなくなって潰れるビジネスは山ほどあるが、届けるのが遅くて潰れるビジネスはない。もしも本当に商品が売れて、配送を理由にキャンセルやクレームだらけという問題を抱えてしまったら、それはビジネスがうまくいっている証拠。
その時、初めて必要な在庫を抱えれば問題はすぐに解決する。

―池本 克之

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