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努力はムダ・・・

2016.5.11 | ,
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From:中谷佳正

From 中谷佳正

先日。

僕が主催する経営者会があって。その参加者の中でとても真面目で誠実な人がいるんですが、誰よりも長い時間働き、誰よりも仕事に取り組む姿勢が誠実。全国のセミナーや勉強会に出向き、人との付き合いもおろそかにせず、空き時間にはスマホでゲームではなく読書。でも、その経営者会の中で一番利益が出ていない会社を運営していました・・・

これは偶然じゃないと思うのですが、、、誠実そうな人ほどビジネスがうまくいってない傾向があるように感じます。そういう人達は努力家で、汗水たらして仕事をしてるんですが、なかなか結果が出ない。人間的にも良い人が多いように思いますが、やっぱり成果が出にくい。なぜなら、、、

テレビショッピングの商品は本当に良いものばかり?

この話をする前に、1つ例を挙げたいと思います。

あなたはテレビショッピングを見たことがあると思うんですが、、、あそこで売られてる商品って本当に素晴らしいと思いますか?もちろん、素晴らしい商品もあります。。。って言っておかないと怒られそうなので(笑)でも実際にはひどい商品が結構ある、、、

例えば、ダイエット器具なんかを購入したことがあるなら分かると思いますけど、ただの鉄パイプを組み合わせただけ、近所のホームセンターで買ったら半額以下でしょっていう商品が送られてくることもあります。テレビで外国人が使ってる時には、めちゃくちゃ魅力的に見えたのに、家に届いたら「何コレ?」みたいなやつです。とってもスレンダーなお姉さんが使ってるから、自分もそうなれるんじゃないかと思って使ってみるけど、、、一向に効果が表れないとか、そういうやつです。まあ、新発売だからその商品を使ってスレンダーになったわけじゃないに決まっているんですけんどね・・・

ダイエット器具だけに限らず、そういったひどい商品を思わず買ったことが、あなたにもあるんじゃないかって思うんですが、どうでしょうか?

「おいおい中谷君何が言いたの?」という声が聞こえてきそうですが、あなたは商品が素晴らしいから買ったわけじゃないってことに気づいていますか?商品が素晴らしいから買ったんじゃなくて、素晴らしそうだから買ったってこと気づいてますか?ここ、大事だから2回言いいますね(笑)

素晴らしいから買ったんじゃなくて、素晴らしそうだから買ったんです。

努力がムダになるパターンとは?

誠実そうな人達に共通するのは、商品にこだわってる点です。要するに、商品を素晴らしいものにする為に、ただひたすら努力を続けてるって人が多いのですが。逆に言うと、自分のビジネスの売上や利益が上がらないのは、商品が素晴らしくないからだって思ってる。たとえ素晴らしいと思ってたとしても、まだまだって思ってたりする。もう、十分なほどに良い商品を持っているにも関わらず、、、です。だから、売上や利益を上げる為に商品の改良をひたすら続けるみたいなことに時間と労力を使うことになる。もしくは、新商品を開発しようとするとか。。。

で、そいういう経営者が口を揃えて言う事が、売上や利益を上げてる競合を見て、「あそこの商品は大したことない」って。それは社長・・・視点が違うよって事ですね。

もう一度思い出して欲しいんですが、テレビショッピングで売れてたのはどんな商品でしたか?素晴らしい商品とは限らなかったですね?素晴らしそうな商品だったと思います。つまり、売れるかどうかを決めるのは、商品が素晴らしそうかどうかの方が影響力が大きいってことです。この影響力を見極めずに努力を続けてしまうと、いずれ力尽きてしまうことになって、努力がムダになってしまいます。良い商品を持ってるのに潰れてしまう企業があるのは、このためです。

なぜ悲劇は起きるのか?

じゃあ、どうして努力がムダになってしまうような悲劇が起きるのか?その理由を知りたくないですか?その理由は…

「解決策」の質を上げようとしているからです。でも、本当にやらないといけないのは「影響力」の大きいものをまずは選ぶということです。

また「中谷君、意味が分からんよ」って声が聞こえてきそうですけど、、、誠実なタイプの社長によく見られるのは、とにかく解決策の質を追求することに夢中になってしまうってこと。一度、解決策が商品を良くすることだって思い込んだら、それをとことん追求してしまう。解決策がもし社員教育だって思い込んだら、その教育の質を上げようとする。設備の改善が解決策だと思い込んだら、とにかく設備の質を良くしようとするとか、そんな感じです。なんせ、誠実ですから、やると決めたらとことんやってしまう。

でも、それらが実は売上や利益に対して影響力が小さかったとしたら?例に出したテレビショッピングの場合だと、売上や利益を上げようと思ったら、商品の質を上げても影響力は小さい。社員教育の質を上げたとしても、当然影響力は小さい。設備の質を上げても、すでに商品はできあがってると思うので、恐らく影響力は小さい。じゃあ、何が影響力が大きいのかっていうと、テレビで流す内容の方ではないでしょうか?素晴らしそうに見せられるかどうかですよね?それ以外なら、放送する時間帯とか、放送するチャンネルとか、、、そっちの方が、影響力が大きい。

つまり、影響力の小さな解決策の質をどんなに上げたとしても、成果は上がらないってことです。間違った解決策の質を上げても、売上や利益は増えないってこと。。。むしろ、そこにリソースを取られているせいで、ジリ貧になってしまうこともあり得ますね。

あなたが今取り組んでいることは、影響力の大きいものですか?あなたのせっかくの努力を活かすなら、解決策の質を上げることよりも、影響力の大きいものをまずは探しましょう。

– 中谷佳正

P.S.
勘違いしないで欲しいのは、商品の質を上げる必要はないって言ってるわけじゃないですからね。あなたの状況によっては商品の質が、売上や利益に対して影響力が大きいとは限らないってことです。

P.P.S.
僕がナビゲーターをしているリッチ・シェフレンは、影響力の「最も」大きいものを「制約」と呼んでいます。あなたの努力を最大限に活かすなら、この制約の見極め方を、リッチから学ぶのが近道だと思います。

中谷 佳正

Web制作会社 有限会社WINKSの代表。独自の手法で売上を上げるホームページを作る方法を確立し、いままで630社以上のWeb制作、運営に関わる。現在は、Web制作会社の経営と、同業社向けに売れるホームページを作るための中谷塾を運営、人気を博している。リッチ・シェフレンのナビゲーターでもある。

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