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「生産性をアップしたい」という社長がうまくいかない理由

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From:北岡秀紀

「生産性をアップしたい。」
社長は異口同音に言います。

そこで、私は聞きます。
「生産性って何ですか?」

出てくる答えNO1は「業務の効率をあげたいんです。」
これ、生産性を「業務の効率」と言い換えただけで何も変わっていません。

「生産性」でも「効率」でも言葉は何でもいいのですが、どうやったら「アップした」と言えるのでしょうか?
判断の基準がなければ、上がったかどうか判断しようがありません。

スタッフにも「生産性が重要だ」「効率を上げろ」といくら言っても、スタッフも何をしていいかわかるわけがありません。
「わかりました」といったとしても、単に「残業するな」という意味にしか捉えていないかもしれません。

え、それくらい自分の頭で考えろ?
いやいや。考えない社長の下にいるスタッフが考えると思います??

こう言われれば生産性とか効率という言葉が何の内容もないことがわかると思います。
でも、気軽に使ってしまいがちです。

なんと定義すべきなのか?

では、生産性や効率を何と定義すれば、目に見える改善につながるのでしょうか?
なんとでも定義していただくことはできますから、自分で考えていただくのがベストです。
あなたの会社にピッタリとあった定義をするのがいいでしょう。

とはいえ、今まで考えたことがない答えがすぐに出てくるものではありません。
なので、とりあえず使いやすい指標として私がオススメするものをお伝えすると…

会社全体の生産性を考えるときは「スタッフ一人当たりの粗利」。
粗利÷スタッフ数 で算出できます。
とりあえずは、社員は1、アルバイトやパートは0.5で計算すればいいでしょう。

粗利って、仕入れたものにどれくらい付加価値を乗せることができたかを数字を表したものです。
(「付加価値」も定義なく使われる言葉ですよね。そういえば。)

なので、粗利が増えれば、生産性があがった、効率があがったと定義しても無理はないと思います。

では、個人の生産性は?

そして、個人の生産性を考える場合、「時給」と定義しようとしがちですが…
あなたがひとりでビジネスをやっているなら時給でもいいでしょう。
稼いでいる金額を働いている時間で割るだけですから。

でも、複数人いたら、個々人の時給をどうやって算出するのか?という問題が残ります。
営業ならともかく、事務の時給なんてそんな大きく変えられませんから、時給を改善せよと言っても何をしていいかわかりませんし。

そこで、私はクライアントに
「朝の段階でやりたいと思っていた重要な業務を何個終わらせることができたか?」
を生産性の指標にしてもらいます。

これなら何個やろうと思っているのかを朝に表明してもらって、夕方に何個できたのかをチェックすれば個々人の生産性がひとめでわかります。
これであれば毎日の達成率を改善すればいい、ということがわかります。

普段何気に使いがちな便利な言葉。
何も考えずに使っていたら改善できるものも改善できません。

数字で計測できるようにしてあげることが大切です。
計測できないものは改善できないですから。

-北岡秀紀

追伸

ちなみに、気づきました?

「朝の段階でやりたいと思っていた重要な業務を何個終わらせることができたか?」
これについては「重要な業務」とは何か?も定義する必要があります。

気づかなかったとしたら、定義を明確にするクセがつけられていません。
まァ、9割の人が気づかないのでショックに感じることはないですよ。

重要な業務。
あなたなりに「計測できるように」定義をしてみてください。
いい訓練になりますから。

北岡 秀紀

マーケティングコンサルタントであり、コンサルタントを指導するコンサルタントでもある。これまで約900以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。その成功率は91.7%を誇る。(2011年10月現在)単に机上の空論ではなく、「自身で実証済みのノウハウだけを伝える」ことを信条としている。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。また、自身のノウハウを受け継ぐコンサルタントを育てるプログラムを主催しており、一人あたりの参加費は350万円という超高額にも関わらず、申込が殺到。参加希望者の77%以上を断っている。

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