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かっこいい起業家

2016.4.11 | ,
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From:小川忠洋

大阪のオフィスより、、、

かっこいい起業家って何だ?この前、東京に出張したときのこと。赤坂でラーメンを一人で食べて、その後、スタバでも行こうかなぁ、なんて思ってフラついていると、

「おがわさん!」

と急に呼び止められた。ビビって振り返ると、昔、サイト制作をしてもらったAさんだった。Aさんは、その昔の昔、ぼくがやってたセミナーに来てくれて(150万円くらいだったかな)それから付き合いのある社長。

Aさん、業界ではとても有名な人で、会社もえらい儲かっていた。B2Bのビジネスなんだけど、一部上場企業のクライアントも多く、簡単なマーケティング手法を取り入れて、黙っていても向こうから、何千万の仕事がどんどん舞い込んできて、それを断っているくらいだった。

いやぁウハウハで将来安泰じゃん!

なんて思っていたんだけど、ちょっと前に彼に大きな変化が起きた。というのも、彼は既存のめちゃめちゃ儲かっている事業を全て捨てて、新規の事業をスタートした。その新規事業はかなり、チャレンジングな事業で、成功すればシリコンバレーのベンチャー企業のように、業界の新しいプラットフォームになるような可能性を秘めていた。

儲かってる事業を捨ててチャレンジへ

そして、彼は、ベンチャーキャピタルから出資をしてもらって、そのお金で一気に成長させるという、「いわゆる」ベンチャー企業を始めた。今までの事業からは、かなりの業態転換なので、まわりの人は、「大丈夫かな」なんて心配する声もちらほらあった。正直、ぼく自身もハイリスクだなぁと感じていた。

実際、それから彼は、とてつもない修羅場を経験することになる。既存の事業をほぼ畳んでしまって、新しいことに突き進む。これが、どれだけ大変なことかは、やったことがある人しか想像できないだろう。

と言うのも、既存の事業をやっている社員がたくさんいるわけで、彼らの全員が、社長の、起業家の新しいビジョンについてこれるわけではない。「なんでそんなリスクを取らなければいけないのか?」と疑問に思う人のほうがほとんどだ。

なので、社員は割れる。そして、新規事業だから、キャッシュフローを生むわけではなく、どちらかというと、金をどんどん食いつぶしていくような感じだ。なので、既存事業をやっている社員は、社長のバカなアイディアのおかげで、おれたちが必死になって稼いだ金が、無駄に消えていっている、、、という風に捉えられるだろう、、、

そんな中でも前に進まないといけない。会社を辞めるという社員がぞくぞくと出てくる。いままで、楽しく一緒に何年も仕事をしていた仲間が「ついていけない」と言って辞めていく、、、

そんな状況でも、事業をどんどん前に進めなければいけない。

そして、短期間のうちに、会社が変わっていく。そんな話を聞いていたし、アプリ自体もぼくも興味があって使っていたので、偶然、出会ったときに、聞きたい話がやまもりだった。特に何が聞きたいって、彼のアプリのアップデートの速さが驚くべき速さだったので、その秘訣を聞きたいと思っていた。てか、おそらく普通は1年くらいかかるのを2〜3ヶ月でやってるんじゃないか?というくらいのペース。

かっこいい起業家とは?

「最近、どうよ?」

Aさん曰く、今日もアプリのメジャーなアップデートがあると。そして、本当はもっとお金を投資して、一気にスピードアップしたいところだが、ベンチャーキャピタルが最近は金を出し渋りしてると。その理由が面白かったんだけど、中国バブルが怪しいのと、最近、上場したスクエアというiPadとかで決済できる決済会社が、思ったほど評価額がつかなかったそう。それで、その会社を作ったのはツイッターの創業者で、まぁシリコンバレーでは超有名。その超有名な起業家がやって、上場して、こんな評価額しかつかないなら、実際、シリコンバレーのベンチャーって過大評価されすぎなんじゃないの???という風なちょっとしたバブル崩壊の引き金が引かれたそう。

確かに、最近シリコンバレーが冷え込んでるってニュースは聞いたことがあったから、こんな事が原因なのかぁなんて思った。

スタートアップ・ベンチャーの社長として、最も重要な仕事は「資金調達」らしく、その資金調達が難航してると。そこで、Aさんは、無理に資金調達するのではなく(無理をすればできるらしいがその説明は長くなるので略)「爪に火をともす」節約モードに入った。

数年前まで、クソほど儲かっていてポルシェを乗り回してブイブイ言わせてた(偏見)人が、爪に火をともしてまでも、事業を成功させたい!と思って毎日、必死こいて頑張っている、、、

これを見て、素直に

「かっこいいな」

と思えた。かっこいい起業家ってのはこういうのを言うんだろうなと。マーケティングを身につけて、金が儲かった人はたくさん知っているけど、「かっこいいな」と思う人は、正直、ほとんどいない。

だって、金儲けて、高級料理やらゴージャス旅行をフェイスブックにアップしてって、他にする事ないんか?とか思っちゃうよね。

それよっか、事業を成功させたい!という強い熱意をもって、それに対して必死にがんばっている人の方が、100倍かっこいい。

忘れちゃいけない。 金は道具であって目的じゃない。

金儲けは、もちろん大切だし、ぼくも大好きだ。しかし、もっと大切なのは、金を儲けた後に、何をするかじゃないか?マーケティングやセールスを勉強して身につければ、たいていお金儲けはできるようになるだろう。

でも、その儲けた金を自分の贅沢、自分の欲求を満たす事だけに使うんだったら、みっともないから、金なんて儲けないほうがいい。マジで。

お金は、もちろん自分の生活水準をあげたり、欲求を満たしたりすることにも使える。しかし、そんな事に使える金なんてたかが知れてる。車を5台買っても乗れるのは一回につき1台だけ。高級時計を両手両足にでもするのかね。

かっこいい起業家にとっては、お金は事業をするための道具だ。そのお金を使って、いったい何を実現したいか?ということが、本当に大切なことじゃないか。

このザ・レスポンスの読者は、きっとセールス&マーケティングを身につけて、お金に不自由しなくなったって人が多いと思う。だからこそ、考えてみてはどうかな。それがなければ、人間、自分自身だけのためには、大してがんばることはできないよ。そうなると、せっかくの人生を浪費してしまうことにならないか。

あなたもかっこいい起業家になってほしい

ーおがわ

PS:

もちろん、最初は自分自身のためにお金を稼ぐでいいと思う。大切なのは、お金を稼いだ後。稼いだ後も、そのままだと、人間的な魅力もないし、みっともないよ、ということだね。

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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