トップ > ブログ >  > 役に立たないイメージとは?

役に立たないイメージとは?

  •  

From:ダン・ケネディ

前回のメールでは、変化がいかに急激か、そして、これらの変化が、あなたのライフ・ストラテジー(人生戦略)をどれほど大きく変えてしまうかについて話しました。今回は2つのイメージについて話します。

まず1つ目は、役に立たないイメージの「出世の階段」と呼ばれているものです。「飛び越える」ことを考えるのです。「階段をよじ登る」のではなく。

2日間のコーチング・プログラムで、私が指摘したことの一つは、「出世の階段」のイメージが、役に立たないものだということです。このイメージは、あなたの潜在意識に、しっかりと植え付けられてしまっているかもしれません。

どんな学校、企業、団体のヒエラルキー(ピラミッド型の序列)にも、その背後には、「出世の階段をよじ登る」という考え方があります。これは、その頂点にあるものが、下位の者に対して権威と権力を持てるよう作られたものなのです。

このような考え方は、起業家には全く当てはまりません。

むしろ、起業家は、そのようなヒエラルキーとは全く離れたところで、そのようなヒエラルキーによるメリット(病欠が許されるといった「安心感」など)を一切、享受することなく、活動しているのです。

あなたは、「階段をよじ登る」タイプの人間ですか?

私がこれまでに読んだものの中で、最も前向きの影響を与えてくれた書物の一つに、ロバート・リンガーの著作があります。

私を励まし、金持ちにしてくれたものが何かと言えば、「階段をよじ登る」のではなく、「飛び越える」という考え方、ほぼそれだけです。何度も何度も、「階段をよじ登る」のではなく、「飛び越える」ことを考えてきたのです。

同じような文脈で言えば、経営者の多くは、これまで通りの活動を続けて、少しずつ段階を追って成長するという視点で考えがちです。これは要するに、階段をよじ登っているのと同じです。

例えば、私のクライアントにフランチャイザーがいて、フランチャイジーを増やすことを考えているのですが、そのペースはおそらく、1ヶ月に1店ほどです。1ヶ月に100店増やすといった考え方は、彼にはできません。

彼は、「階段をよじ登る」タイプの考え方をする人間で、「飛び越える」タイプの考え方はできないのです。

私が一緒に仕事をしている、本の著者や講演者にも、次に書く本、次に録音するアルバムのことしか考えられない人たちがいます。どんな商品を揃えればいいか、全体像を考えることができないのです。彼らも、「階段をよじ登る」タイプで、「飛び越える」タイプではありません。

まだ、何十もの例を挙げることができますが、でも、もう何を言いたいのか分かったことと思います。

私は、「飛び越える」タイプの人たちに、注目します。あなたもそうすべきです。

メガ・カンファレンスのスピーカーだったマーク・ビクター・ハンセンは、常に、「飛び越える」タイプの人間でした。「こころのチキンスープ」は、その結果、生まれたものです。

ヒラリー・クリントンも、大胆不敵な「飛び越える」タイプの人間です。彼女は上院議員になるまで、選挙で選ばれる公職に就いたことがありません。教育委員会の委員になったことさえ無いのです。その彼女が、今では、ホワイトハウス入りを果たしました。

あなたに2つ、質問があります。

あなたは、何人、「飛び越える」タイプの人間の名前をあげることができますか?そして、その中の誰について、今、研究していますか?

もう一つは、あなたは、「階段をよじ登る」タイプの人間ですか?それとも、「飛び越える」タイプの人間ですか?「飛び越える」こともできるし、そうすべきなのに、今、「階段をよじ登って」いるのではありませんか?

ラスベガスが持っている「明確であることの驚くべき力」とは?

もう一つのイメージについて、話したいと思います。
それは、ラスベガスが持っている「明確であることの驚くべき力」についてです。

私は最近、ラスベガスに7日間、滞在しました。ラスベガスでは、今、連日連夜、建設作業が続いています。ある建設会社のオーナーは、私にこう言いました。

「人手が足りないんです。」「全米で求人広告を出して雇ったら、ラスベガスに連れて来ているんです。」

私のクライアントが、ラスベガスで家を買いました。価格は1億2千万円でした。売買手続きが終わる前に査定してもらったところ、1億4千万円に値段が上がっていました。さらに、1ヶ月も経たないうちに、1億6千万円で買いたいという人が現れたのです。

その他にも、ラスベガスでは、たった10日の間に、3つも大きなコンベンションが開催されています。

ラスベガスでは、お金が湯水のように流れています。なぜでしょうか?

あなたは、どのくらい「明確」でしょうか?

一つの理由は、州所得税がかからないことです。でも、私は、もう一つ理由があると思います。

それは単純なことですが…。「明確であることの驚くべき力」です。

ラスベガスは全米で唯一、ただ一つのことだけを目的に、考案され、設計され、画策され、開発され、運営されている都市です。

その目的とは、ラスベガスを訪れた人に、できるだけ多くのお金を落としてもらい、そして、楽しんでもらうということです。行政の人たちも、民間の人たちも、サービス業で働く人たちも、ラスベガスのありとあらゆる人たちが、このミッション(使命)を明確に理解しています。

彼らが何か判断を下す時、常に、このミッションが頭にあるのです。

ラスベガス以外の都市の市役所や州政府のリーダーたちの中で、こんなふうに明確に、自らの目標を言葉にできる人は、ほとんどいません。企業のオーナーについても同じです。

ラスベガス滞在中、私は、ある聴衆に向けて講演を行ないました。その聴衆は、誰もが「難しい連中」だと思うような人たちです。

彼らは、演壇からスピーカーが何かを売りつけるというやり方に、全く慣れていなかったのです。

10万円を超えるような商品を、売り込みされた経験が無いのです。実際、私の前のスピーカーらが売っていたのは、1,500円の本と2,000円のCDでした。

この聴衆については、私自身、心配していました。しかし、聴衆の中に、財布を握っている人は150人もいないにもかかわらず(聴衆の数は300人)、私は370万円を売り上げたのです。率直に言って、これだけの売上を上げたスピーカーは、他に5人もいないでしょう。

私がこれだけの売上を上げることできた理由は、私がなぜそこにいるのか、その目的を明確に分かっていたからです。

毎朝ベッドから起き上がる時、私は、その日、何をするつもりか、そしてそれはなぜか、明確に分かっています。

私が観察するところ、多くの人が、彼らのビジネスについて、その日どうするのかについて、このような明確さを持ち合わせていません。

さて、あなたは、どのくらい「明確」でしょうか?

ダン・ケネディ

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

ダン・ケネディの記事一覧

ブログ一覧へ戻る

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします

ページトップへ
Loading