トップ > ブログ >  > 活用しきっていないマーケティング・ツールとは?

活用しきっていないマーケティング・ツールとは?

  •  

From:ダン・ケネディ

From:ダン・ケネディ


どんなビジネスでも持っている、最も効果的なマーケティング・ツールのひとつは、何だと思いますか?
それは、支払いをしているにもかかわらず、それに見合うだけの活用をしていない、もしくは本当はもっと効果的に活用できるのにそれほど活用していないマーケティングツールなのです。
そして、それはあなたのデスクや書棚、カウンターや壁にあるのです。

そのツールとは、、、

電話です。

今日、あらゆるビジネスにおいて、テレマーケティングという分野に注目が集まっています。
それは、条件を満たす顧客や見込み客に対してコンタクトする他の方法やマーケティングの費用が劇的に高騰しているからです。

中小企業にとって、テレマーケティングには多くの利点があります。その利点の一つは、文字通り出来高払いというところにあります。

ダイレクトメールでは、割引価格を活用するには、一度の印刷で数千、ときには数万の小冊子や資料を作らねばなりません。
また、メディアを用いたレスポンス広告では、数千、数万、ときには数十万人へのたった一度の広告のために、それなりの額を支払わなければなりません。

しかし、電話を使えば、一度に電話した人数分だけの見込み客に、確実にコンタクトが取れるのです。そして、地元のエリアで見込み客に電話でコンタクトを取る場合は、わずかな時間とわずかなマーケティングコストでできるのです。

たとえば、中小企業の経営者が衣料品店、オフィス用品店、印刷業、あるいは花屋のオーナーだったとしましょう。
この経営者が、毎日3人の見込み客に電話をする癖をつけていたとすると、1日に30分以内の時間とわずかなお金を使うだけで、1年で千人の新規顧客に、ほとんど無料でプロモーションしていることになります。

これは実際にどのようなビジネスにも応用できるテレマーケティング手法のひとつです。
電話による見込み客の発掘では、新規顧客を店舗に招待したり、新規の見込み客にアポイントメントを取ったり、優良見込み客に資料を郵送したりすることも可能です。

この種のマーケティング手法では、ダイレクトメールと同様、見込み客リストの選出や編集が必要です。
そのうえで、原稿をあらかじめ用意し、それを参照しながら電話をするのが一番良いでしょう。何度も電話を掛けているうちに、原稿を改善していくこともできます。

電話で儲ける意外な方法とは?

テレマーケティングを、ほとんどのビジネスで活用することができるもうひとつの方法は、過去に利用経験のある顧客と、現在の顧客、つまり、休眠客と既存客とのコミュニケーションの手段として活用することです。

たとえば、オマハ・ステーキ(ステーキの通販業者)では、顧客に随時、特別なオファーについてお知らせする電話を入れています。
店内セールイベント、期間限定特別割引、見切りバーゲン、新商品、これら全てのマーケティング戦略が顧客への電話で実行可能なのです。

もう一つ、ほとんどのビジネスで活用できるテレマーケティングの利用方法は、テレフォンアップセル(電話でより高い商品を売ること)と呼ばれる方法です。
これは、顧客が自ら購入のための電話をかけてきた場合に用いられます。

優良通販企業のシャーパーイメージ(1977年創業の大手通信販売業者)に注文の電話をかけると、エージェントが懇切丁寧に注文に応じる手続を進め、そして、私が呼ぶところの「コロンボ」を行うのです。「コロンボ」とは、有名なテレビの刑事コロンボにちなんで名付けたマーケティング手法のことです。

コロンボは、いつも最後の最後で立ち止まり、もう一つだけ質問していたのを思い出してください。
シャーパーイメージのエージェントは、「あの、もうひとつよろしいですか。今週は、お電話を下さったお客様だけに特別のオファーがあるんです。」と言うのです。

このアイデアは、たくさんの中小企業のビジネスに応用できます。
花屋、印刷業者、本屋、・・・。リストは無限に続けることができます。

電話を120%活用する秘訣

では実際に、あなたのビジネスを拡大するうえで、電話を利用する際のガイドラインと秘訣について4点お話したいと思います。

【1】テレフォンマーケティングを有効に行なう真のカギは、仕組みと段取り。

ぶっつけ本番でやっていたのでは、うまくいくはずがありません。
原稿、概要、ノート、フリップカード等、電話応対を順序良くスムーズに進めるためには、あらかじめ書いたものを用意しておくことが重要です。
国内で最も経験豊富な電話販売のプロでさえ、原稿とノートを使っているのです。

【2】礼儀は極めて重要。

電話の向こうの相手は、あなたが見えていないということを覚えておいてください。
あなたが何をどのように話しているのかだけに反応することしかできないのです。

自分のビジネスに照らし合わせて考えてみてください。
思い当たる点は、ありませんか?

【3】対応のよくない人もいるということを認識する。

話をろくに聞かない、あるいは話の途中なのに電話を切ってしまう人もいます。
それでもいいか、と思える気持ちでいなければなりません。
それを個人的に受けとめないことです。郵便も読まずに捨てる人もいます。
その場合は、ただそこに居合わせて見ていないというだけのことです。

個人的に受け止めることは、よくありません。
別に、あなたのことが大嫌いで、言っているわけではないのです。

【4】実践すること。

慣れればだんだん上手になります。

自分のスキルや結果、もしくは自分自身について評価する前に、特定のタイプのオファーの電話を、最低でも20本~25本はかける機会を持ってください。

これまで、このようなかたちで電話を活用したことがなければ、このプロセスを苦痛に思うことも当然といえます。
今ではやさしいと思ってやっているどんなことでも、最初は難しく、苦痛であったということを思い出してください。

快適だと思う部分を広げ、新しいスキルを習得していくことは、人生で繰り返す大切な部分であり、それを楽しみこそすれ恐れるべきではないのです。

テレマーケティングのスキルを学習し、習得し、他の人に教えられるようになれば、あなた自身の価値の増大につながり、どのようなビジネスに関わっているとしても、売上と利益を増大させることが可能です。

ビジネスのためにかけるべき電話とは?

ビジネスを拡大するための、どんなビジネスにおいても「合法的」に電話を用いることができる方法、それは、カスタマー・ロイヤリティを構築することです。

(カスタマー・ロイヤリティ:特定の企業や製品に愛着を持ち、信頼を寄せている状態。これが高まると、「~については、必ずこの企業から買おう」という意識が生まれる)

どのようなビジネスにおいても、顧客満足を確認するために定期的なフォローアップの電話をかけられるのではないでしょうか。

金銭的に余裕のない経営者ほど、時間には余裕があるというのは公理のようなものです。
お金はないけど、時間はあるという中小ビジネスを展開する経営者に、テレマーケティングは打ってつけです。

ダン・ケネディ

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

ダン・ケネディの記事一覧

ブログ一覧へ戻る

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします

ページトップへ
Loading