トップ > ブログ >  > 売上目標にコミットする男の話

売上目標にコミットする男の話

2017.4.28 | ,
  •  

From:北岡秀紀

あなたはこの話どう思いますか??

ある店舗の店長の話です。
月の最終日。
このままいけば目標売上が5万円ほど足りません。
そこで店長は一計を案じました。

人気の新品のゲーム機をおもちゃ屋さんで3台購入してきました。
1台3万円です。そして、店頭でその3万円のゲーム機を2万円で販売したのです。

ちなみに、このお店はサービス業で物販のお店ではありません。
にもかかわらず、ゲーム機を売りました。
しかも、買った購入よりも安い金額で。。

このゲーム機、かなり人気だったこともあり仕入れた3台は1時間あまりで売れました。
結果、目標売上を達成。

彼は目標達成ボーナス数万円を見事ゲットしました。

社長の視点から見ると・・・

いかがでしょうか?

社長の視点から見ると…
粗利を減らして売上目標を達成しただけですから何をしてくれるんだ、という気持ちになります。

でも、この店長からすればベストを尽くした、というでしょう。
なぜなら売上目標を達成すればボーナスがもらえる。粗利なんて知りません。

実は、このエピソード、サラリーマンの私自身のエピソードです。
クライアントから人事評価について相談を受けた時、必ずするのがこのエピソードです。

言いたいことはわかりますよね?

多くの社長は人事評価を
・どうやってスタッフのモチベーションをあげるのか?
・頑張っているスタッフにどう報いるのか?
という観点で考えます。

しかし、「会社の考えを表すもの」という観点は意外と持っていない人が多いです。

上記の評価制度であれば、「粗利より売上」というふうに伝わっていたわけです。

もちろん売上も重要ですから、売上目標達成でいくらの報酬自体はダメではありません。
しかし、それに加えて、粗利目標達成でいくらという報酬も設定すべきだったのです。

成果報酬制度の害悪

多くの社長は出した成果に対してそれに比例する報酬を与える一般的な成果報酬制度を無批判的に導入しがちです。
しかし、こういう成果報酬制度を導入する会社はモラルが大きく下がることがままあります。
自分の数字のために他を蹴落としたり、チームで協力しなかったり、トップ営業が数字さえ取ればいいよね?と遅刻の常習犯になったり…そんな話はゴロゴロ転がっています。
つまり、成果報酬制度が「数字をとった人間がエラい」というメッセージになってしまっている、というわけです。

個人の目標達成での報酬も必要ですが、チームでの目標達成での報酬も与える。
どちらの比率を大きくするかは社風やビジネスで決めればいいでしょう。
でも、その比率はあなたの会社の考えなんだ、ということです。

特に、小さな会社の場合、個人の活躍に依存します。
なので、個人にばかりフォーカスがあたりますが…
やっぱり会社はチームだと私は思っています。

なので、弊社グループでは粗利をメンバーで分配するという制度を取っています。

会社が大きくなりはじめたら考えるのが報酬制度。
その報酬制度であなたのどんな考え方を伝えたいのでしょうか?
もしくはどんな考えが伝わるのでしょうか?

ぜひ一度考えてみてください。

– 北岡秀紀

北岡 秀紀

マーケティングコンサルタントであり、コンサルタントを指導するコンサルタントでもある。これまで約900以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。その成功率は91.7%を誇る。(2011年10月現在)単に机上の空論ではなく、「自身で実証済みのノウハウだけを伝える」ことを信条としている。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。また、自身のノウハウを受け継ぐコンサルタントを育てるプログラムを主催しており、一人あたりの参加費は350万円という超高額にも関わらず、申込が殺到。参加希望者の77%以上を断っている。

北岡秀紀の記事一覧

ブログ一覧へ戻る

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします

ページトップへ
Loading