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私のスピーチコーチが成功について教えてくれたこと

2017.7.8 | ,
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From:マイケル・マスターソン

私は「アーリー・トゥ・ライズ」(メールマガジン)を書くことが大好きです。そして、読者が増えれば増えるほど(現在の読者数は42万人で、増え続けています)、もっと好きになりますね。読者が増えるということは、スタッフの収入も上がり、私の考えがより世の中に広がっていくことにも繋がります。

なので文章を書くことは面白いのですが、多くの人に向かって話をすることは、恐怖以外の何物でもありません。たいていの人がそうであるように、私は人前で話すことが大嫌いなのです。でも、1年にだいたい4回はそれをしなければなりません。最近まで、そのジレンマに対処する私なりの方法はこんなものでした。

・できる限りそのことを忘れる。

・既に手遅れの時は(たいていは本番前日など)、索引カードにアイディアを手早くメモする。

・とりとめのないことをして(クロスワードパズルをしたり、つまらない映画を見たり)夜更かしをする。

・そして本番の10分前に、カードをもう一度おさらいしてから、全く別の話をすることになる。

とうてい、良い結果は起こりそうにないですよね(私もそう思います)。しかし私は、自分より優れたスピーカーに囲まれるなか、いつもなんとか切り抜けてきました。その秘訣は私がこの近年、自分がよく知っている話題のみを話すことにしたからだと思います。得意な話題を持っておけば、スピーチの内容にも、自信にも、確実に有利に働くのです。また、

私のパフォーマンスにはいくつかの「仕掛け」があります。

例を挙げると、

・スピーチの始まりと終わりを印象付けるために、冒頭と締めの言葉を暗記しておく。

・質問を投げ掛けたり、挙手をしてもらったり、時たま立ち上がってもらうなどして、聴衆の関心を引き付ける。

・私自身が本当に信じていたり、関心があるものを聴衆に伝えることで、自分自身の熱意も維持する。

とは言うものの、私は決して自分のスピーチに満足したことはありません。聴衆の、水を打ったような静けさとそれに続くスタンディングオベーションのような、スピーカーなら誰でも憧れる賞賛を得たこともありません。

私は長年に渡って、AWAIが開催する年に1度の「ファストトラック・トゥ・サクセス・ブートキャンプ」でスピーチを行ってきました。催しの1ヶ月後には、デニスがすべてのプレゼンテーションの「成績表」を送ってきます。私は負けず嫌いなので、順位を確認せずにはいられませんが、ボブ・ブライがそこでスピーチをし始めてからというもの、私は2位以上になれたことがありません。

それは、とても悔しいことでした。毎年、去年よりも良い結果を残そうと決意しても、どうしてもミスター・ブライを打ち負かすことができないのです。決してボブが嫌いなわけではないし、彼のスピーチも楽しく聴いているのですが、彼にあって私にないものを理解することができませんでした。

私は一度、彼に尋ねたことがあります。すると彼はこう答えてくれました。「君は私が知っている中で、1番素晴らしいスピーカーだよ。」

世の中の優れたパフォーマーたちと同様に、ボブも自分の企業秘密は明かしてくれませんでした。なので私は次善の策として、専門家を雇うことにしたのです。

私がしでかしていた最大の間違いとは?

バージニア・エイブリーは、私がスピーカーとなる以前からスピーチコーチとして活躍しています(私より若いにも関わらずです)。そして彼女はすぐさま、私の悪い部分を指摘してくれました。

・意味のない言葉(「うーん」や「えーと」、「あのー」など)を使いすぎている。

・頭を下げたまま、演台の前に長く立ちすぎている。

・「演台」と呼んでいるが、実際には「演説台」である。

しかし、私がしでかしていた最大の間違いは、とても基本的なものでした。私はこれまで、明確な目的を意識することなく、スピーチを行っていたのです。バージニアからの鋭い指摘に、最初はとても驚きました。だって私は、今まで自分が熟知している話題ばかりを選んで話をしていたのです。私には自分の目的を、正確に理解できている自信がありました。

「では、教えてくれますか?」彼女が言いました。

「『Automatic Wealth』仮邦題『自動的に富を生み出す方法』」(私の書籍であり、現在完成に向けて取り組んでいるスピーチのテーマでもある)を聴き終わった聴衆に、具体的にどんな行動を取ってもらいたいですか?」

「具体的な行動?」私は口ごもりました。

「そうです。それと、あなたのスピーチから聴衆が何を得たいのか分かりますか?」バージニアが続けました。

「えっ、それは…」私はそう言ったまま、言葉が出てきませんでした。

「それが答えですね。」バージニアが教えてくれました。

スピーチの目的は聴衆のためでなければならない

これは、とてもシンプルなコンセプトであり、ビジネス・ミーティングで私が幹部たちに伝えることとまったく同じです。「ミーティングに参加する前に、そこから君たちが得られる具体的な利益は何か、よく理解しておきなさい。」私がよく言う言葉です。

実際、達成したい結果を前もって知っておくことで、待ち受ける課題に対処するのはとても簡単になるのです。

私は過去のスピーチで、自分が成し遂げたかったことについて考えました。

・私が知りうる全ての興味深い事実を話すこと。

・私がいかに賢明かを聴衆に印象付けること。

・大きな笑いを取ること。

・ボブ・ブライよりも高い成績を得ること。

考えてみれば、どれをとっても価値のある目的ではありません。もしスピーチを通して聴衆に良い影響を与えたいのなら、彼らにとって役立つことを教えるか、有益なことをするように説得するか、もしくはその両方をするべきだったのでしょう。言い換えれば、スピーチの目的は自分自身のためではなく、聴衆のためでなければならなかったのです。

良い広告を書けるようになるために必要な考え方とは?

この答えを見出した時、これはまさに私が、セールスライティングの生徒たちに何年も叩き込んでいるメッセージであると気づかされました。「良い広告を書くのは自分のためではないのだよ。」私はよく、こう言っていました。「他でもない読者のためだ。自分中心ではなく、読者に力を注げば、すぐに良いセールスライターになれるよ。」

これは実社会を生きる上でも必要不可欠な考え方です。人は自己中心的な考えを捨てなければなりません。もしくは、かつてJPSが述べたように「自我を超越」しなければならないのです。

それからというもの私はずっと、「自動的に富を生み出す方法」に関するスピーチが、どれほど聴衆に利益をもたらすことができるのかを考えてきました。私は正確には何を彼らに伝え、どのように彼らに行動して欲しいのだろうか?

私はまだ、最終的な結論には達していません。しかし、新聞やテレビで得られる財テク情報に従っても裕福にはなれないことを、スピーチを通して聴衆にも気がついて欲しいと願っています。もっと具体的に言えば、(1)注目株に投資しても(2)質素倹約に生活しても(3)節税策を講じても(4)お金儲けの指南書を読んでも、それだけで富は築けない、ということを知ってほしいのです。

彼らに行動して欲しいことは、私の新しい著書である『Automatic Wealth』のベースにもなった6つのシステムの実践です。

あなたも実際にやってみれば、いかにこの思考方法が効果的か分かるはずです。まずはスピーチの目的である、取ってもらいたい具体的行動とは何かを考えます。そして語りかける人々(もしくは個人)にとっていかにそれが彼らの利益となり、それを享受するためにも行動しなければならないのだ、と説得する方法を考えるのです。

広告を書き始める前に自分にしておくべき3つの質問

ちょっとここで、この思考方法がセールスライターのあなたにも、どれほど当てはまるのか見てみましょう。(これはAWAIや「アーリー・トゥ・ライズ」のスタッフライターにも使っているプロセスです)。

広告を書き始める前、もしくは途中で何を書くか迷ったり、行き詰まってしまったときは、こんな基本的な質問を自分に投げ掛けてみてください。

「これを読んで、私が読者にしてほしい具体的行動は何だろう?」

それが販促の場合、答えは(もちろん)「商品を買ってもらうこと」ですね。

しかし、こう考えても欲しいのです。それをしてもうために、

「読者の頭の中に浮かんで欲しい考えは何だろう?」

「読者の心の中に湧き上がってほしい感情は何だろう?」

もしあなたが何かしらの糸口を見つけることができれば、たくさんのアイディアや感情の中から、読者に持って欲しいその重要な「考え」と「感情」を特定することができるでしょう。

そして、そのためには範囲を狭めることです。不要な思考や感情を取り除き、極めて重要な一点にのみ集中することができれば、あなたの広告ははるかに力強くなります。本題からそれてしまったり、メッセージが伝わらないものではなく、パワフルで、説得力、影響力のある広告になるのです。

あなたもこの方法を試してみれば、私の言ってることがきっと理解できると思いますよ。

-マイケル・マスターソン

マイケル・マスターソン

年商100億円以上の会社を2社、50億円以上の会社を2社、10億円以上の会社を10社以上保有、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの世界で屈指の実績を誇るスーパー起業家。その事業構築の手腕は多くの起業家、マーケッターから高く評価され、推薦分などを書くことがないジェイ・エブラハムが著書に序文を寄稿するほど。AWAIのファウンダーの一人であり、450,000人の会員を誇るメールマガジン「Early to Rise」のファウンダーでもある。

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