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1対nの公式を利用して売上げアップ!

2013.3.13 | ,
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From:1日3時間しか働かない資産家型経営者 鈴木しゅん

先日大阪ミナミのとあるセクシー系の飲み屋に友人と遊びに行って来ました。

30畳くらいの大きめの店の周りにソファがあり、そこに男性客が30人ほど座っていました。
ひとつのグループで2~5名程度がずらっと7グループ程度集まってショーを見て楽しんでいました。

お店には司会役のDJが一人と露出の高い女性が5名程度。
基本的なシステムは、この女性たちが部屋の真ん中で下着姿で踊るというステージを周りで酒を飲みながら見る・・・という何ともおバカな場所でした。

費用は50分で一人6,000円。キャバクラなどと違って、延長は基本なし。
時間が来たら、音楽がなり、強制的にそのグループは返されます。
でも非常に楽しい場所でした。

執筆第4回めにして、既にこのようなすけべギリギリのネタを皆さまにお届けする理由・・
それは、このお店に売上アップの仕組みがあったから、つまり皆さまのお役に立てるノウハウがあったからです。
(ショーパブネタなんて書いて、この回で私を見なくなったら皆さん笑って記憶の片隅にでも私を置いてやって下さい。でもホント楽しかったです‥)

1対1 < 1対n の公式

この店の店員の数は、DJ1人と女性5名程度の合計6人。
これに対して、お客様は30人以上…。
普通のキャバレークラブ(通称キャバクラ)などはお客様1人に対して綺麗な女性が1人のマンツーマン対応。つまり1対1のモデルです。

1対1のビジネスモデルの場合は、お客様の負担額が極端に高くなります。
タレント女性のコストと店のコストを全て1人で負担しなければならないからです。

そして、はじめはグループの仲間と一緒に店に入店したはずなのに、途中から話はホステスとの直接対話だけになり、仲間と同じ空間を共有しているとはほぼ言えない状況になります。

そしてその女性も自分のものにはならないし、指名が重なれば、お目当ての女性と話す時間さえ短くなります。だから満足度は低くなります。

これに対して、今回のミナミのショーパブはビジネスの基本構造が全く違います。
一見、夜の世界のお水系の店なので、同じ扱いに見えますが、ビジネスで売れる仕組みがしっかりと設計されています。

まず一番のポイントが「1対n」のシステムです。
店員1人がn、つまり数多くのお客様を同時に相手します。女性店員1人のショーをお客様みんなが同時に見るのです。

その間、お客様の隣には女性店員は付きません。その間というかずっとつかないです。
お客様はちょっぴりエッチで笑えるショーに釘付けになり、隣の仲間と笑いながら酒を飲んで女性のショーを楽しみます。

会話はずっと隣の仲間と行います。これが意外に楽しいのです。
友達や同僚と一緒に楽しく遊びたい・・・これが夜のミナミに飲みに行く第一の目的であると思います。この目的をきっちりとこのお店は果たしてくれています。

これがキャバレークラブだったら、仲間たちは女性店員により分断されて、ほとんど仲間との会話を楽しめない状況となります。しかも1人あたりの負担は超高額。支払の時には、後悔の念が頭をよぎってしまいます。

でもここでは、仲間と一緒の楽しい雰囲気が続き、かつ女性のコストは仲間と共同で分担して支払っている状況です。だから満足度が高い。

庭クイックも1対nの公式を採用

実は私の経営するアイビー・ガーデンが提供している「庭クイック」というインターネットのお庭のサービスでもこの1対nの仕組みを採用しています。

これまでの普通の造園屋さんは、1人いくらくださいとお客様に言って、例えば1人2万5,000円/日をお客様に請求していました。
作業量が極端に少ない場合でも、最低半日当と言われる1万5,000円程度の請求をしていました。

たとえ木を1本切るだけの仕事でも半日当の1万5,000円です。これはその日の作業スタッフの日当をその一人のお客様に全額負担させる仕組みです。つまり1対1モデルです。お客様には当然高額な負担を強いることになります。

これに疑問を感じた私は、木が1本の時は、木1本分の代金だけを貰い、素早く次のお客様のもとに伺って、他の作業をして、また次のお客様のもとへ…という1日で何件も巡回するモデルを考えたのです。

そうすることで1人の作業スタッフの日当を複数のお客様に分担して支払っていただけるようになります。

この時の単価設定ですが、高くても大丈夫です。単価が高くてもお客様の1軒あたりは少量しか作業をしないので、お客様が実際に支払う総額は安くなることがほとんどです。

結果、庭クイックでは、最高1人のスタッフで25,000円しか稼げなかった日当が巡回して複数のお客様に支払ってもらうことで、最大1人5万円/日の売上を上げることに成功しました。

この仕組はQBハウスも採用しています。10分で1,000円のヘアカットは実は1時間6,000円もとる高額なサービスです。

ホンダのメカニックが時給単価7,500円程度を設定しているので、車の整備工と同じような単価を設定しています。だから時間あたりは高いのですが、お客様が負担する実際の支払金額は安くなるので、割安感が出るのです。

QBハウスも1対nのモデルです。1対1に見えますが、1人のスタッフの給料を1人のお客様ではなく、1時間あたり6人の作業を出来るように仕組み化して、6人に負担してもらおうという1対nのサービスです。
お客様はベルトコンベアーに載せられた自動車部品のように流れ作業でヘアカットを終えます。

1対nはどの業種にも応用可能

1対nの考え方は何も水商売だけでなく、上記のように造園業やヘアカット業界にも転用可能です。
それだけではなく、ほとんど全ての業界に転用可能だと思います。

例えばコンサルティング業。1対1の個別コンサルティングは1日何十万円ものチャージを取られます。高額のコンサルティング会社であれば月に2,000万円もの高額チャージになります。
理由はコンサルタントの給与自体が高額だからです。

年収3000万円のコンサルタントの給与コストは1日10万円以上です。
10万円の請求では実質的に会社は赤字です。
だから1日30万円とか50万円とかのチャージをします。これを1社が負担するのは本当に大変なことです。

でもこのコンサルタントに複数の会社が同時にコンサルティングを受けるグループコンサルティングなら、例えば1社10万円の負担で同時に10社集まってグループコンサルティングを受ければ、コンサルタントが稼ぐ売上は100万円/日になります。

コンサルタントも日給がアップし、クライアントも負担が減ります。コンサルタントの費用をクライアント10人で負担します。いわば1対10のモデルです。

この原理を使えば、コンサルタントならグループコンサルティングのサービスを取り入れるべきだと思います。1対nのサービスを取り入れるだけで、売上を効率よく上げることが可能です。

しかもこのグループコンサルティングは良い副作用もあって、集まったクライアントが他のクライアントの目の前でコンサルタントの先生に詰められるので、必死に課題をやってくるという効果もあるようです。

この事実は北岡秀紀先生から聞きました。彼はこの効果をグループコンサルティングで上手に利用して参加者の成功率を高めているそうです。

どうでしょうか?本日は「1対nの公式を利用しろ!」でしたが、皆さんのサービスでどんな応用が可能でしょうか?

次回も引き続き、このショーパブの儲けの秘密を分解して行きたいと思います。

何故次回もこのショーパブを取り上げるのかって?
それは原稿を書いている間、あの光景を思い出してしまって、私自身が楽しくなるからです。

本日はここまで。

-鈴木しゅん

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