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あなたの仕事、やる意味ある?

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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕

前職で、システムエンジニアをしていました。

システムエンジニアの仕事とは、ご存知の通り、お客さんの業務が効率よく回るような、コンピュータ・システムを提供すること。コンピュータ・システムそのものが、お客さんの商品やサービスであることもよくあります。

僕が担当していた業務は、クレジットカード関連の会社のシステム開発。

システムがトラブるとクレジットカードが使えなくなるので大損害。
例えばネットショップなんかでカード決済ができなくなってしまったら、売上は大打撃ですし、カードユーザの信頼も下がってしまいます。

というわけで、SEの仕事は、ミスが許されない仕事でした。
(というか、多くの仕事はミスが許されないと思いますが・・・)

ちなみにその中で僕の仕事は?というと、クレジットカード会社の人と話して、どんなシステムにするのか?ということを検討して、システムの仕様を決める事。

そしてそれを、プログラムを作る人(プログラマー)に回して、彼らが仕様通りに仕上げるよう、管理すること。でした。

SEという職種の中でも、プログラムを組んでいる人もいたり、システムを管理している人もいますが、僕の場合はこういった、お客さんとの仕様検討と、プロジェクト管理がメインの仕事でした。

基本的にパソコンを使って仕事をするけど、使うソフトは、メールとエクセルとワード。
あとはインターネットブラウザで動くプロジェクト管理ソフト。

一般の人がイメージしているいわゆるSEのイメージのように、ホストコンピュータにアクセスしたり、プログラミングのソフトを使うことはほとんどありません。

多くのSEと同じように、日々の仕事は相当ハードでした。

お客さんから新しい仕様の話がやってくる・・・プログラマが納期通りに仕上げてこない・・・ハードウェアのトラブル・・・他プロジェクトの遅れで影響を受ける・・・

など、日々イレギュラー対応との戦い。夜の11時からお客さんの会社に行って打ち合わせ。始発で帰って風呂に入って少し寝て、また9時に出勤、なんてこともありました。

遅れているところはどうする?

こういった仕事であれば、当然「遅れているところをどうやって取り戻す?」というところに焦点が当たります。

どうやって遅れをリカバリするか?遅れているところに、順調に行っているところから人員を移すか?

など、うまくいってないものをうまくいかせるために、パワーを割きます。
こういうタイプの仕事は良くあると思います。

受験で言うところの「弱点克服」みたいなもの。

数学が入試に必要で数学が苦手なら、得意な英語の勉強時間を減らして、数学の時間に充てます。(ちなみに僕は高校3年の頃、世界史が超苦手でした。というか、理系に進もうと思っていて世界史は受験には不要だったので、完全に無視していました(テストの点数は、のび太並み)。その時の担任の先生は世界史の先生でしたが・・・)

ですが、こと、マーケティングについては、
この考え方は全く逆です。

もしかしたら、今あなたがやろうとしているキャンペーン。企画。仕事は、やっちゃいけないかもしれないので、ぜひここから、少し注意して読んでください・・・

やっちゃいけない仕事

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やっちゃいけない仕事 サンプル 1:
商品が10個ある。売れ筋商品が2つある。
残り8つはなかなか売れない。何とかしてこの8つを、売れ筋商品並みに売れるようにしたい。

→「弱点克服」の考えで、売れてないものを何とか売ろうとするのですが、これはよくある間違い。
売れているものには売れてる理由。売れてないものにも売れてない理由があります。

売れてるものをもっと売るのに時間とお金と労力をかけるべきです。
売れてないモノを売るより、費用対効果、労力対効果は何倍もあるでしょう。

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やっちゃいけない仕事 サンプル 2:
新商品を出した。ヒットした。よし!この勢いで、次の新商品も作ってヒットさせよう!

→ ブブーッ!

これもだめ。ヒットしたなら、それをもっともっと、売りましょう。
その商品をもっと売るために、新しいメディア(ネット、DM、チラシ、など)を使ったり、新しいキャンペーンを作ったり。
あるいはジョイントベンチャーをやったり広告費を増やしたりして、売れてるものをもっともっと売るべきです。

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やっちゃいけない仕事 サンプル 3:
ある商品を作った。売れなかったが開発にお金がかかったので、元が取れるまでその商品を前面に押し出した。

→ 考えてみましょう。

例えば1ヶ月間、その商品を押し出してやっと100個売れたとします。それで何とか元が取れたとしても、実はその1か月間、とてももったいない時間の使いかたをしている可能性があります。

例えばその1か月間で、別の、普通に売れてる既存の商品をプロモーションしていれば、同じ期間でもっと売上をあげられたかもしれません。

「投資した⇒だめだった」

というのは、よく、よくあることです。
そこでありがちな間違いが、その投資したもので元を取ろうとする考え方。

商品Aに投資した分は、なんとか商品Aで元を回収しよう。
ではなく、商品Aの投資損失分は、売れてる既存商品Bや、次に作る新しい商品で回収しよう、ということを考えた方が、時間効率がいいのです(サンプル1参照)。

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やっちゃいけない仕事 サンプル 4:
商品Aと商品Bと商品Cを売るために、新しくサイトを作りたい。
同じようなデザインでいけるので、商品Aを作ったらそれをコピーして、商品B、Cのサイトを作った。

→「コピー」していいのは、それがうまくいっている場合だけ。うまく行っていない。
あるいは、うまく行くかどうかわからないサイトをコピーしても、ダメサイトが増えるだけです。

正しい順番は、

商品Aを売るサイトを作る

サイトのコピーをテストしたりデザインをテストしたりして、このサイトを、徹底的に最適化する

アクセスを増やしてもっと儲ける

更に改善を加える

アクセスを増やしてもっともっと儲ける

アフィリエイトやほかの広告媒体など、改善したサイトにレバレッジをかける

もっとレバレッジをかける↓もっともっとレバレッジをかける
または、このサイトとプロセスをコピーして、商品Bのサイトとプロセスを作ってテスト

場合によってBをバックエンド販売してもいいと思うし、別の商品を作ってもいいと思います。
が、ポイントは、コピーする前に最適化せよ、ということです。

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「やらないこと」を決めることは、
マーケターにとってとても重要な「仕事」。

以下のフローが、ガイドラインになるかも。

色んなアイディアを試すこと(小さくテスト!素早くテスト!)

うまくいくものを見つけること(うまくいかないものは、切り捨てる!)

それを、最大にまで伸ばすこと(うまくいっているもの、にフォーカス!)

それを、コピーすること(うまくいったもののコピー=うまくいく可能性大!)

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寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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