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アクセスゼロで年商1000万円

2015.3.31 | ,
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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕
大阪のスタバより、、、

「どこからアクセスを集めるか?」

昨日のメルマガで小川がそんな話をしていました。

PPCをやる?
JVをやる?
Facebookをやる??

などなど例を出した上で、ある意味「答え」のようなものを回答していました。で、今朝この話を読んで、僕は知り合いから何年か前に受けた、ある新規事業の相談を思い出しました。

彼は新しく健康食品のビジネスをスタートしたいということで、僕のところに相談にやって来ました。どうやら、日本でもブームになりつつあるとある外国のフルーツの粉末で、セレブやモデルの間で流行っていて、美を気にする女性の間で話題なのだとか。

彼は、やっとその商品を海外から仕入れられるようになったので、それをネットを通じて販売していきたい…とのことでした。

とはいえ、ヒアリングをしてみると、なかなか厳しい状況でした。というのも、、、

・まだ1円の販売実績もない(まだ準備中なので)
・稼働できるのは本人プラス、パソコンに詳しい友人一人
・ネットのマーケティングは全然詳しくない。(LPOって何ですか?レベル)

まぁ、会う前から大体予想はしてたんですがね。

ネットに出すと商品はそれなりに売れるのかな、とか、あるいはパソコンに詳しければネットで売るのはできるのかな、と思っている人が多いのですが、彼の場合はそこまでいかないまでも、それでも楽観的な予測をしていたようです。

そんな彼にはこのように状況を伝えました…

「これくらいの価格帯の商品をネットの広告で売るには、一般的には1回の取引当たり5,000円の広告費がかかると言われています。しかもそれはテストして最適化したあとの数字なので、スタート時はそれの3倍4倍5倍くらいの広告費がかかることもザラです。」

「繰り返し繰り返しテストする必要があります。テストはスピードが命なので、広告を出してスピードを買わないといけません。そして社内やあるいはとても近いところに、Webを触れる人物を置いておく必要もあります。ただ、テストのアイディア、つまり、こうすればもっと売れるんじゃないか?というような「質の高い」アイディアを次々出すことが必要で、それをやるのはマーケッターです。つまりあなたです。コピーをこうすれば、、、デザインやレイアウトをこうすれば、、、価格をこうすれば、、、などなど、意味のあるテストを短期間にたくさん回さないといけません。そうやって少しずつページを育てていくわけです。」

「で、ページがある程度育ったとしても、最初に言ったとおり初回の購入で利益は出ません。彼らをリストにしてオンライン/オフラインの両方でフォローアップをかけ、2回目3回目の購入につなげる、つまりリピート購入してもらうことが必要です。リピート購入してもらってはじめて利益が出るわけですね。そこも、何日目にどんなフォローアップをすれば反応が高いのか、どんなオファーが受けるのか…などなど、ここもテストして改善を続けることが必要です。」

数字を見ながらの説明を聞いて、彼の表情はどんどん曇っていきます。そうだろうな、と思いながら、実は僕はこのミーティングの結論を既に決めていました。そのため僕は彼に次の質問をしました。

「どれくらいの売上が欲しいと思ってるんですか??」

彼はこう答えました。
「そうですね、、、まずは年商1000万円くらい。。。」

予想どおりです。そして僕は、用意していた結論を伝えました。

「ネット、やらない方がいいですよ」

彼は大変驚いたようです。

その代わり彼には、近くのお店にジョイントベンチャーを持ちかける提案をしました。つまり、彼のターゲットとするようなお客と同じお客を対象にしているお店(ただ、全く関係のない商品を売っているお店)と組み、顧客を紹介してもらう代わりに、販売コミッションを支払う、という方法です。

詳しい内容はまた要望があれば話しますが、つまり、オンラインでの販売は(彼にとってははじめてというのもあり)難易度が高いと。また、彼の会社の近所だけで、彼が目標とする年商規模をまかなうだけの、十分なマーケットがあります。ネットに広告して、大手と同じ土俵で日本全国を対象に戦うよりも、はるかに、はるかに、難易度も低いのです。

それが僕の結論でした。

昨日の小川の記事にもあったとおり、自分が得意な方法からスタートするというのに加え、考えるべきは、「目標とする数字」から逆算して、果たして最適な方法は何なのか?ということです。

シミュレーションしてみると、とても現実的な数字が出ました。

もちろんビジネスが乗ってくるにつれて、ネットでの顧客獲得もやっていかないといけない時が来るとは思いますが、、、最初から苦手でやったことのない方法で、売上をあげていくのはとても難しいことです(お金も時間も労力もかかります。し、きっとうまくいきません)。

それなら、素早く実行でき、顧客とキャッシュの手に入る方法でビジネスを立ち上げ、色んなテストをしながらデータと経験値を積み、、、徐々に複雑な販売方法=ネットに展開していく方がいい、ということです。

ネットは魔法のツールではありません。

ビジネスで必要なのは、顧客を獲得してそれを維持することです。顧客を獲得するために考えるべきは、

・顧客はどこにいるのか?(マーケット、媒体)
・顧客が反応するベストなオファーは何か?(価格など)
・顧客に反応してもらうためのメッセージはどんなものか?(コピー)
・何を売って顧客になってもらうか?(商品)

です。

もし顧客が近くにいるなら、そして目標とする顧客数がそこで満たせるなら…果たして最適な媒体はネットなのか、考えてみる必要があるでしょう。

fasdf

寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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