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こんなDMはダメ…

2014.11.10 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋

引っ越ししたてのオフィスより

 久しぶりにダメダメなダイレクトメールが届いたので、公開処刑にしたいと思う(笑)一部上場企業からのDMだったので、公的な会社って事で、まぁ公開処刑にしても、ザレスポンス読者のみなさんのお役にたったと喜んでくれるはず・・・きっと・・・苦情とかは来ない・・・はず・・・

 もちろん、苦情が来たら全力で土下座だ。なんせ土下座写真は既に撮ってあり、いつでも使えるように準備はしている・・・

 この写真は、昔、グーグルに広告止められていた時に、ランディングページに掲載してグーグル審査部の失笑を買ってみようかと思って撮った写真だ(笑)、、、さて、そんな話はおいといて、実際のしょーもないDMを見てみよう。

 まず、これを見てほしい。いっっっっちばん、やっちゃいけない呼び方「各位」だ。この際、はっきり言っておきたいが「各位」と呼ばれて返事する人は、おそらく日本中に一人も存在しない。ぼくが会社に行って従業員のみんなに「各位、これから会議を始めるぞよ!」と言ったとしても、会議室にはおそらく一人も集合していない。何かの間違いで、「小林各位さん」って名前の人でも紛れてない限りは、絶対に一人もいないだろう。100万円かけても良い。

 こんな事は、わざわざ言われなくても、誰もがご承知の事。ぼくはどんな場所においても、人が「各位」という言葉を声にだして誰かを呼んでいるとこを見た事がない。(あなたもないだろうw)しかーーし、、、しかし、なぜだか手紙やメールになると、みんなそういう言葉を使ってしまうんだな。これが最大の間違い。

 あなたも経験上分かると思うけど、「各位」から始まるメールや手紙は、イコール「自分宛じゃない」と感じるはずだ。イコール「どうでもいい内容だ」という風に感じるはず。もはやそれは考えるまでもなく、シグナルのように一瞬でゴミ箱行きのサインが点灯するはず。人間の脳は一日中、膨大な量の情報を処理しているので、最初の段階で「不要かどうか?」ってのは即座に判断するようにできている。そして「各位」は不要サインを自らつけているようなもので、死ぬほどダメなサインである。

手紙も話し言葉にしなさい

 大切なポイントは手紙もメールも話し言葉で書かなければいけないという事。世の中には、文章でしか使わないような言葉がある。(各位に代表されるように)そのような言葉は、なんか使ってる人の「品位」が上がるような錯覚におちいる。しかし、使ってる人は「高貴な」文章を書いていると思ってるかもしれないが、読んでる側からすれば、意味不明の退屈マックス状態。「情報を伝える」ことが手紙やメールの目的ならば、その目的はとんでもなく外している。

 話し言葉は、ぶっちゃけ品がない。(例えばこの”ぶっちゃけ”とかも文章では絶対に使わない。が、しゃべり言葉では、しょっちゅう使う。なので使った方が伝わりやすい)まぁ、それはお前の育ちが悪いだけじゃないか?と言われればその通り。以前、セミナーで会ったえらい話し言葉の美しい女性は、成城かどっかの良いお家柄のお嬢様だった。それに比べてぼくは栃木県の田舎育ちで、子供の頃には野犬に追いかけられるという謎の遊びやエアガンで戦争ごっこをしていたような人間だ。育ちが良いわけがない(笑)(ちなみに昔、よくおばあちゃんがタケノコ料理を作ってくれた。近くの竹林でタケノコがよく取れたみたいで、、、大人になって分かったのはその竹林は隣の人の家の敷地内だった。。。あれ、、タケノコ泥棒か???)

 そんな人間のふつーのしゃべり言葉なんて、品が良いわけがない。しかし、しかしだ、、、世の中はそんな人間の方が圧倒的大多数で、お城で育ったお嬢様みたいなのは、極少数。つまり、品の良いしゃべりで「伝わる」人は、統計上もほとんどいないってこと。

 結論:手紙、メールは話し言葉で書け(品がなくても)

 ちょっと「各位」に熱くなりすぎたので次。

 こちらも読んでみて分かるとおり、何のことを言ってるのかさっぱり意味不明。とても品格のある文章だわな。と嫌みを言いたくなるくらい。(散々言ったけど)んで、注目して欲しいのは、この文章、セールスレターではリードとかオープニングと言われる部分。ここって、相手がこのまま読もうか、それとも捨てようか?の判断の分かれ目で、貴重な一里塚なんだけど、、、この手紙、、、

 「てめぇの事しか言ってない」

 読んでる相手の事、相手のメリット、この手紙、資料を読むメリット、時間を割く理由など、一切なにもなく、てめぇーの話しかしていない。もうイヤ。これ以上読むのは辛い。と思わせるほどのラポール崩壊だ。

 しかも、この後、アンケートに答えてくれたら(もちろん個人情報を取るのが目的)クオカード1000円分プレゼントとか言うオファーがあるんだが、、、1000円も安いし、このアンケートに答える理由もメリットも何にもない。

 見込み客は基本、忙しい。他にも見なきゃいけないものがたくさんある。恐らくDMを開いた瞬間ってのは、キッチンかリビングで、郵便ポストから取ってきた郵便物をテーブルに広げて、一つ一つ空けて見ている最中である。つまり、他のやつも見なきゃいけない。カード会社からの請求書も見なきゃいけない。「いくら使ったっけ?」とそっちの方が気になる。そんな中、続きを読んでもらうためには、「読む理由」「読むベネフィット」が必要だ。

 だからそれを、リードの部分で明確に提示しなければいけない。例えば、こんな風に、、、

「あなたがDMの反応率を上げたいなら、今日のブログはとても役に立つでしょう」

 このパターンは結構、鉄板のテンプレなので是非使ってほしい。

「あなたが__目的__したいなら、この_手紙ほか__はきっと役に立つでしょう・・・  
  なぜなら__その理由__(あるいは「理由を説明します・・・」)」

 みたいなね。とてもストレートで工夫のない文章だが、意図は明確に伝わる。少なくとも「拝啓、時下ますます・・・」よりは、1万倍ましである。

 ちなみにこの同封されていたアンケートの質問内容もどーでも良いような質問ばかり。

「ウチの会社知ってましたか?
 
 ウチの会社使ってますか?
 
 __についてどこで相談しますか?
 
 年収はいくらですか?
 
 同封した資料はいかがでしたか?」

 みたいな・・・頭痛い。。。ってか、おそらくこの会社の営業会議では

部下「DMやりました。でも効果無かったです」

上司「そうかDMはやっぱり今の時代はダメか」

 的な会話が交わされるんだろうな・・・と思うと、さらに頭が痛い。そして、DMは効果無い。これからはオンライン広告しかない。ソーシャルだ。なんだ!となっていくんだろうなぁ〜〜と。ダイレクトメールほど素晴らしいメディアはないのにね。。。

 あ〜あ。良い子はマネしないようにね。

ーおがわ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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