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東大・京大で一番読まれた本

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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕

「もっと若い時に読んでいれば、、、そう思わずにはいられませんでした」

日本における年間の新刊発行点数が8万点を超えている中、お茶の水女子大名誉教授で英文学者外山滋比古氏の「思考の整理学」(ちくま文庫)という本が「発売23年目にして100万部を突破した」というニュースが、yahooニュースで紹介されていました。

この本は、発売されてからの20年で累計17万部のロングセラーだったのですが、ラストスパートの勢いがすさまじく、3年でプラス83万部以上が売れて、100万部の大ヒットになったそうなのです。

ここまで急激に大ヒットするきっかけとなったのは、テレビで紹介されたからでも、誰か有名人が雑誌でおすすめしていたからでもありません。

そのきっかけとは、ほとんどコストもかからず、もちろん、あなたの商品やサービスを大ヒットさせるためにも使えるものです。

そして、意図的に、簡単に使える方法です。

その方法とは、、、

「キャッチコピー」を変えること。

この本の最初のブレイクのきっかけは、「もっと若い時に読んでいれば、、、そう思わずにはいられませんでした」というキャッチコピー。ある書店の販売員が、POPに手書きでこう書いてお勧めしたところ、中高年を中心に読まれるようになりました。それを知った出版社が、同じコピーを「帯」につけたところ、1年半後には累計51万5000部に到達したのです。

その後再加速のきっかけとなったのが、2つ目のキャッチコピー。この本が東大・京大の生協の書籍販売総合ランキング1位を獲得したことを受け、「東大・京大で一番読まれた本」というコピーで再度プロモーションをかけたところ再ブレイクし、100万部を突破した、というのです。

キャッチコピーの持つパワー

もちろん、本の中身が優れていなければここまでの大ヒットにはならなかったでしょうが、同時に、キャッチコピーの持つパワーを使わなかったとしたなら、ここまでの大ヒットにはならなかったでしょう。

この例でわかるように、キャッチコピー(=ヘッドライン)を変えるということは、時間も手間もお金もかからない、一番簡単なセールス改善のテクニックなのです。

レスポンスの読者であるあなたなら、このような「キャッチコピー(=ヘッドライン)の持つパワー」については十分知っていることだと思いますが、これはずっと繰り返しレビューする価値のある重要なものなので、少し考えてみたいと思います。

キャッチコピー・再入門

「キャッチコピーの目的とは何だったでしょう?」

売っている商品をアピールすること?メリットを伝えること?

いいえ、違います。キャッチコピーの目的とは、

「注意をひき、次の文章を読ませること」

です。キャッチコピーで商品のベネフィットをアピールして「売って」もいいのですが、それ以上に重要なのは、注意を引く事です(本の場合は、手にとってもらうこと)。ベネフィットをアピールして効果が出るのは、それをすること自体が、注意を引くことにつながる場合です。

例えば、その「売り込み」が待ち焦がれられているような場合。例えば今だったら、「新型インフルエンザの予防接種受付開始!」とか、追加の販売が待ち望まれているような場合です(バックエンド販売など)。こういう場合は、ベネフィット中心のキャッチコピーでも効果が出ます。

でもそうでない場合は、キャッチコピーで「売る」ことではなく、どうやって注意を引くか、ということを一番に考えないといけません。たとえばこの本の2つのヘッドライン、

「東大・京大で一番読まれた本」
「もっと若い時に読んでいれば、、、そう思わずにはいられませんでした」

というのを見てもわかるように、本を読んで得られる具体的なベネフィットは何も書いてません。なぜなら本の帯やPOPのコピーの目的は、本を手にとってもらえるよう、注意を引くことだからです。

僕たちも、僕たちの見込み客も、日々大量の売り込みメッセージにさらされています。本屋だけを考えてみても、何万冊もの本が、買ってもらおうと、手に取ってもらおうと、必死にメッセージを投げかけてきます(本のタイトルとか帯とか、、、)。インターネット上の広告やセールスレターも同様です。「情報過多」「広告過多」の状態です。

そんな中で、直接的に「売り込み」をしてくるようなキャッチコピーが、どれくらい効果的にはたらいてくれるでしょうか?あまり期待はできなさそうですね。

では、効果的なキャッチコピーにはどんなものがあるのか、僕の持っている秘密のリソースから、いくつかをシェアしましょう。

1.とにかく気になるようにする

例:「あなたのお子さんに、ケンカのチャンスをあげましょう」

僕自身、このヘッドラインを見たとき、続きが読みたくなりました。ケンカのチャンス??何だそれ??普通、いらないものだけど。。。という興味です。気になります。「お子さん」というところで、ターゲット(読み手)の特定もできていますね。何の広告かは全然わかりませんが、とにかく注意はひけています。

2.広告の本文に、強制的に読み手を流し込む

例:「パソコンを買うのに困ってるなら、これが助けになるでしょう」

「これが」という部分が、広告本文に役立つ情報があるということを暗示させ、続きを読ませるモチベーションを高めています。このあと、どんな内容につながるでしょう?パソコン教室?電機屋?本?

3.質問

例:「あなたは知らないうちに、自分の会社の売上を半分にしていませんか?」「あなたは、あなた一人しか家にいない場合でも、トイレのドアを閉めますか?」

このような、読み手の個人的な興味や関心を元にした質問形式のヘッドラインは、うまくいくパターンが多いです。

4.お客の声

例:「もっと若い時に読んでいれば、、、そう思わずにはいられませんでした」

実際、これは書店の店員がつけたコピーなので、お客の声とは言えないのかもしれませんが、つまり第三者的な立場からベネフィットを暗示するパターンです。ちなみにこれは、「こうしておけばよかった・・・」という、誰もが持っている「後悔」の感情を刺激しています。

5.信頼性の高いキーワードを入れる

例:「医者が選ぶ名医」「東大・京大で一番読まれた本」

広告で「売る」ためには、「信頼」してもらう必要があります。「医者」「東大・京大」というキーワードは、きわめて信頼性が高いです。

などなど。

もし、あなたの広告やセールスレターなどのキャッチコピーが、「ベネフィット」中心のものなら、今日の記事をヒントに、いろいろと変えて試してみてください。

特にそれが「外部媒体に広告を出して売る」ような、フロントエンド商品やリード・ジェネレーションの広告なら、成約率がアップする可能性が高いです。簡単なキャッチコピーの変更だけで、100万部の大ヒットにつながるかも...

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PS:キャッチコピーのような「言葉」の持つパワーを最大限に引き出して、収入を増やす方法をマスターするには、こちらのコピーライティングの教材がお勧め。

寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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