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返金が少なすぎる?

2015.1.16 | ,
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From:北岡秀紀

From:北岡秀紀

先日、あるセールスコピーライターと返金保障がついたある商品について話していたとき、「返金率が少なすぎないですか?」という質問をされました。

「返金率が低いということは、売り込みが弱すぎる」という理屈です。 確かに、そのように言っている海外のマーケッターがいます。 おそらくその受け売りなのだと思います。もっと言うと、受け売りの受け売りの、そのまた受け売りかもしれませんが。。。

「返金率が低いということは、売り込みが弱すぎる」という理屈は以前から知っていてそれを検証するために、返金率を気にせず成約率を最大化した強いコピーのセールスレター、通常のセールスレターの2種類を比較するというテストを、クライアント数社でやったことがありました。

強いコピーVS弱いコピー

結果・・・ 確かに前者の強いセールスレターのほうが成約率が高く、返金保障も多かったけれど、このセールスレターからの売上はあきらかに高い、という結果が出ました。

しかし、後者のレターで入ってきたお客からは返金請求がほとんどありません。さらに、2ヶ月間のお客の商品購入額を調査すると後者の方が圧倒的に高い、という結果になりました。

つまり、短期的な売上でいくと前者、長期的(といっても数ヶ月)の売上でいくと後者という結果が出たわけです。

では、あなたはどちらのレターを選ぶでしょうか?
後者、だと思います。

嘘?

「返金が少ない、というのは売り込みが弱すぎる証拠である」 という言葉は嘘なのでしょうか?

2つの可能性が考えられます。

ひとつめの可能性。 一本のセールスレターしか見ておらず、長期的な観点は無視している。

ふたつめの可能性。 もしくは外国の人と日本人のメンタリティが違う、というパターン。 実際、日本人の方が強いコピーで商品を購入した際に「買わされた」という感覚を持ちやすい、ということを言っている方もいます。 調査結果があるわけでもないし、私自身、そのような形で海外ビジネスをしたことはありませんが、真実はわかりません。

ただ、いずれの可能性にしても、海外でうまくいっている方法だからといって、無批判的に受け入れてはいけない、ということはわかるはずです。

検証するという目

ノウハウを学ぶことは重要です。 でも、それを実際に使ってみて自分のものにしているのと、知っているというのでは雲泥の差があります。

エラい人が言っているから正しい、なんてことはありません。特にビジネスにおいては、扱う商品、業界など様々な前提条件の差があります。 あるところでは正しいことが、あるところでは間違っている、ということは少なくありません。

誰かから学び、それをしっかり実行することは当然です。 しかし、それは無批判的に実行する、というのとは違います。

実行しながらそれが自分のビジネスにも当てはまるのか?ということを検証してください。 その結果で自分には使える、使えないと取捨選択していきます。

それを繰り返すことで、自分のスタイルが確立されていきます。 それができれば、例えば「お客を切れ」と「お客を大切に」というような一見矛盾している言葉が本質的には同じことを言っている、ということもわかるようになり表面的なノウハウに振り回されなくなるはずです。

北岡 秀紀

マーケティングコンサルタントであり、コンサルタントを指導するコンサルタントでもある。これまで約900以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。その成功率は91.7%を誇る。(2011年10月現在)単に机上の空論ではなく、「自身で実証済みのノウハウだけを伝える」ことを信条としている。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。また、自身のノウハウを受け継ぐコンサルタントを育てるプログラムを主催しており、一人あたりの参加費は350万円という超高額にも関わらず、申込が殺到。参加希望者の77%以上を断っている。

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