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ビジネスを失敗させる方法

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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕

正月、僕の実家でwiiのスーパーマリオをやりました。

僕とスーパーマリオとの出会いは、小学校の入学式の日。
学校から帰ると、買ってもらったばかりの学習机の上に、「ファミコン」と「初代スーパーマリオ」が置いてあったのです。小学校への入学祝いでした。

それから僕はまわりの子供たちと同じように、ファミコンにハマっていきました。
僕より3つ年上の嫁さんも例にもれず、お兄さんの影響もあってハマっていたそうです。
(親に怒られてファミコンの本体を隠されても、兄妹で協力して必死に探し出し、親の留守中にこっそりとやっていたらしい・・・)。
しかし今度のスーパーマリオは面白い。

多少腕が衰えてはいたものの、やっぱり面白い。
コントローラー(リモコン)を2つ使って、僕と嫁は「協力して」ステージを進めていきました。(同時に最大4人までプレイできるのです)。
テレビゲーム自体久しぶりだったのですが、夢中になってしまいました。

でも、正月は何かと忙しいもの。ゲームをずっとやっていることはできません。
子供(2歳8カ月)を寝かしつけたり遊びに連れていったりしないといけません。
嫁さんの方の実家に行ったり、親戚にも会ったりしないといけないし、初詣にも行かないといけません。
バーゲンにも連れて行かないといけないし、モコ(ウサギ)の世話もしないといけません。

というわけで、久々のテレビゲームで白熱したものの、最初の方のステージしかクリアすることができず、不完全燃焼になってしまいました。

家に戻り、息子(リュウセイ)を寝かしつけたあと、、、

嫁「なあ。wii本体とマリオ買わへん?」
寺本「あー、まぁ別にいいんちゃう?新聞にチラシ入ってるやろうから見てみる?」

・・・と、折り込みのチラシを見たところ、お年玉をもらった子供をターゲットにしたおもちゃの広告がいくつか入っていました。

その中の一つに、

「wii本体とスーパーマリオのセット」

というものがあったのです。
「これええやん!」と思っていたのもつかの間、その横に書いてある「ボーナス」を見たとたん、テンションが一気に下がり、買う気をなくしてしまいました。。
そのボーナスとは、、

「wii本体とスーパーマリオのセット」をお買い上げの方全員に、

スーパーマリオのハンカチをボーナスプレゼント!!

・・・「ハンカチいらねーーーー」。。。
そう思った瞬間、wii本体もソフトも全く欲しくなくなってしまったのです。
嫁は特にあまり何も感じていなかったようなのですが、広告マニアの僕にとって、この「無意味なプレゼント」は、僕の気持を一瞬で萎えさせてしまいました。

ボーナスプレゼントを付ける意味

ボーナスとは本来、購入を後押しする目的のもの、いわゆるコンバージョン(成約率)をアップさせるためのものです。
そう考えたとき、はたして本体とソフトを買うかどうか迷っている人にとって、「ハンカチ」はどれくらいその決断を後押しするものでしょうか?

お年玉をもらったばかりの小学生でも、「ハンカチがもらえることが、この店で買う決め手だったね」と思うような人はどれくらいいるでしょう?

例えばこれが「スーパーマリオ攻略本」だったらどうでしょう?一気に欲しくなります。
ちなみに、甥っ子がこの攻略本を持っていましたが、800円くらいでした。
この800円が出せないというのであれば、例えば、オリジナルで「スーパーマリオ裏技集」なんかを作ってもいいかもしれません。

あるいは、コントローラー(リモコン)ならどうでしょう。これはもっと強烈です。

wii本体にはコントローラーが一つしか付いていませんから、僕らのように2人でマリオをしようと思っている人は、もうひとつコントローラーを買う必要があります。

ボーナスとして付けるのがキツイなら、コントローラー付きの3点セットを作ってもいいでしょうし、その店オリジナルの「wiiコントローラー10%割引券」などをつけてもいいかもしれません。

limited choice

うまくいかないキャンペーン、うまくいかないオファー、うまくいかないビジネス、売れない商品・・・。

これらの原因の一つに、「限られた選択肢の中でビジネスをしている」というものがあります。
この「マリオハンカチ」のケースもそうかもしれませんが、ボーナスを「手元にあるリソース」から選んでしまっているのです。

ですが、必ずしも自分の身の回りにあるものが、お客の欲しがるものと一致するかどうかは限りません。本来、

    ステップ1:お客が欲しがるものが何かを調べる。
    ステップ2:それを手に入れて、売る(オファーする)。

が、相手主体(=YOU)の正しいステップです。
一方「マリオハンカチ」タイプのステップは、

    ステップ1:自分の回りに良さそうなものがないか探す。
    ステップ2:それを、売る(オファーする)。

という、自分主体(=ME)のものになっていて、最初から、自分の身の回りの「限られた選択肢」で考えているわけです。
メーカーからの支給品なのか何なのかは知りませんが、「手っ取り早く手に入る、自分のまわりにあるもの」をプレゼントしているのです。

「限られた選択肢」とは、商品やオファーするボーナスプレゼントに限ったことではありません。
キャンペーンのアイディアの場合も同じで、キャンペーンの種類として「割引セール」しか知らなければ、次のキャンペーンのアイディアは、割引セールしか「選ぶ」ことはできません。

つまり、ビジネスにブレイクスルーをもたらしたり、現状を変えるためには、自分が持っている常識の中の「限られた選択肢」ではなく(または、同業の競合他社がやってるアイディアだけじゃなく)、もっともっと、オープンに考えることが重要なのです。
本や教材などを読んで知識を増やすことは、そのヒントにつながるわけです。

ほんとに、あなたのビジネスは特殊なの?

異業種を研究しましょう。情報に投資しましょう。
そこには、あなたのビジネスに革新をもたらすアイディアが、たくさん埋まっているのです。
思考のリミットを外して、積極的に、あなたのビジネスに取り入れられるアイディアを探しましょう。

    「自分のビジネスは特殊だ」「自分のビジネスは他と違うから」

というのは、選択肢を狭めるマイナスの言葉。
成功するマーケターが、絶対に使わない言葉です。

    それは、本当に「事実」でしょうか?
    それとも単なる「言い訳」でしょうか?
    はたまたそれは「ただ、考えてない」だけでしょうか・・・?

面白いアイディアや、異業種で当たり前にやっていることで、あなたのビジネスでやっていないことを見つけたら、「このアイディアを自分のビジネスにどう応用できるだろう?」と、「考えて」みましょう。
この時代において、「考えること」はあなたの最も大事な仕事の一つです。

時間を取って、考えるべし!

fasdf



PS:これはアイディアの宝庫。あなたのビジネスにもぜひ使ってください。
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ダン・ケネディのプロモーション失敗&成功例

寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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