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ビジネス成功のための思考とは?

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From:ダン・ケネディ

From:ダン・ケネディ

前回に引き続き、「どうすれば、自分自身のコンサルタントになることができるか」についての話題を続けましょう。
前回は、商品のパッケージのやり方を新しくしたり、新商品や新サービスを打ち出したりと、企業が既存顧客の関心を引こうと取り組んでいる例を紹介しました。
また、もう一つの有効な戦略は、既にある商品やサービスをマーケティングする、全く新しい方法を見つけることであるとも指摘しました。

今回は少し話題を変えて、思考についてお話ししたいと思います。

特に、成功のための思考についてです。

あなたは、この答えがわかりますか?

イーデン・ローウェル博士の古い意欲啓発映画「ユー・パック・ユア・オウン・シュート(自分のパラシュートは自分で詰める)」の中に、素晴らしいシーンがあります。

それは、多くの思考が陥りがちな問題点を明らかにし、成功するためにはどのように考えなければならないかを示すものです。

ローウェル博士は、数字の「1」とアルファベットの「X」を砂の上に書いて、一人の友人に問題を出します。

ここに1本、線を足して「6」にするように言うのです。

友人は、「X」の後ろに「1」を書いたりして、いろいろな可能性を検討してみるが上手くいきません。

最後に、ローウェル博士は、「1X」の前に「S」を書いて、「SIX」にして見せました。

友人は、1本の線と言ったじゃないかと抗議しますが、「S」は、1本の曲がった線に他なりません。
単に、我々が、1本の「真っ直ぐな」線を頭に浮かべてしまっただけなのです。

型にはまって、習慣になってしまった考えから抜け出し、外に出て行く力を持つ必要があります。

この問題の典型例は、もちろん、鉄道業界です。彼らは、自分たちの産業が、運輸交通業であるという認識を持てないでいます。あくまでも鉄道業だと、間違った考え方をしているのです。

あなたのビジネスは、何ですか?

ビジネスが成長し、繁栄を遂げるに連れて、おそらく何度も、自らのビジネスを再定義することになるでしょう。

例えばマクドナルド社は、元々、ハンバーガー屋でしたが、今ではその実態は、巨大かつ強力な商業用不動産会社となっています。
フランチャイジーへの賃貸により調達した資金を投資して、資産を構築しているのです。

自分のビジネスが何なのか、どうなるべきか、どうなりうるか、どうなるであろうか、と繰り返し考え続けることこそ、極めて有効な成功への戦略です。

とはいえ、どのように再定義するかにかかわらず、単純なエクセレンス(優秀)に勝る戦略は、何もありません。

『エクセレント・カンパニー』(英治出版/トム・ピーターズ著)は、米国のビジネスに、とても有益な本でした。
この本によって、多くの企業やビジネスマンが、自らの行動や製品の質について、より良い考え方をするようになりました。

米国内を旅行し、飛行機に乗ったり、ホテルに泊まったり、レンタカーを借りたり、レストランで食事したり、私が関わっている5つの会社に納品している多くの業者と取引したりする時、私は、がっかりすることが良くあります。

これは多くのビジネスでエクセレンスが欠けていたり、あるいはエクセレンスがあるように見せようという配慮が欠けていたりするためです。

しかし、時折、品質にとことんこだわっている例に出会うと、嬉しくなってしまいます。

幸いなことに、米国の消費者やビジネス顧客の要求は、少しずつ、より厳しくなってきているように思われます。
そして、質の高い商品や顧客サービスを作り上げるため、広告に割くのと同じくらい多くの時間や努力、お金を注ぎ込んでいる企業は、その決断の真の成果を目にすることになるでしょう。

ナンバーワンを目指すときに必要なこと

私の意見では、ホテル・チェーンがナンバーワンになりたいのなら、広告の予算を削り、フロントデスクに、より良い人材を雇い、彼らに研修を行うのにお金を注ぎ込むべきです。

自動車のディーラーなら、良い広告代理店を見つけるよりも、サービス部門を良くすることで、成功を手にするかもしれません。

前述の本により火がついたエクセレンス運動は、有効で、前向きで、生産的で、希望を与えてくれる運動です。

全てのビジネスマンが『エクセレント・カンパニー』や『パッション・フォー・エクセレンス(優秀さへの情熱)』(日本語版なし)など、品質について書かれた本を読み、マーケティング戦略として、品質について考えるべきだと思います。

これらの本の中で論じられ、その中で紹介された企業に存在するものの中に、これらの本の著者ピーターズとウォーターマンが「バイアス・フォー・アクション(行動に対する好意)」と呼ぶものがあります。

私はこれを、切迫感だと考えています。

スピードは、ビジネス成功の重要な要素

多くの経営者や起業家が、時間要素を無視するかのように動いています。どうでもいいような決断を下すのに、数ヶ月を要する企業をいくつも見てきました。

私は、スピードがビジネスの成功の重要な要素だと考えます。
マーケティングのアイデアが、単なる思い付きから、実現されるまでのスピードは、その企業の利益を大きく左右するのです。

マーフィーの法則によれば、
”あらゆることは、当初の計画より、時間がかかり、コストがかかる”
とのことです。

残念ながら、私もこれに賛成です。

しかし、思い付きから実現までの時間を少しでも短くするよう、プッシュして、プッシュして、さらにプッシュするのは、ビジネスリーダーの役目だと私は信じています。

私は、時間を目いっぱい使って仕事すべきであり、時間を粗末にしたら大変なことになるという時間管理の考え方を心から信奉しているのです。
ビジネスを常にフル回転させるのは、厳しい納期や、高い期待による好ましいプレッシャーなのです。

ダン・ケネディ

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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