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究極のマーケティング

2013.5.27 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋
赤坂のスタバより、

「究極のマーケティング」なんて言葉はめったにつかうもんじゃないが、今日の話はそれにつながるかもしれない。先日、近所の皮膚科にいった時の事。顧客対応に関して、ちょっと気になることがあった。最近なんだか目のまわりやら頭皮やらがカユイ。なので、近所の皮膚科に通っていた。。。

「有名なところがあるよ…」

妻のランが、ウチの近所からもう少し歩いたところに、有名な皮膚科があるという事を教えてくれた。なんでも遠くから通ってくる人もいるという…

近所の病院に通っていたが、なかなか根本的な改善にはつながらなかったので、「試しに行ってみるか」と思い、そっちの”有名な”方に行ってみることにした…

病院の前につくと、扉がおかしい…というのも、病院の扉ではない。。。「なんだコレ?エステか?」と思うような扉である。ま、名医なんだし、、と思って扉をあけて階段を上がると、、、なんだか階段の内装もちょっとした雰囲気をかもしだしている、、、

「そうか。美容系で有名なのかな…」

そんな事を思いつつ、とは言え”名医”っていうし、行ってみようと。。。午後の診察時間の一番で行ったので待合室には1人2人しか人はなく、スグに呼ばれた。ところが、、、

1分で診断

僕が軽く症状を説明すると、、、その”名医”は僕の顔をちょろっと見て、、

「あ、これ◯◯病名忘れた◯◯ね。」と即診断

「え?」と僕が戸惑いを見せると、、、

「これこれ、◯◯◯◯」と何やらバインダーみたいなものからその症状の写真と病名がかかれたページを見せてくれた…

全体を通して、1分もかかってなかったんじゃないだろうか。アッという間に診断は終わった。どれくらい戸惑ったかと言うと、歯医者に行って口を開けてないにも関わらず診断されたような感じだ…

僕は疑問に思った。これは、この医者がスゴイから一発診断できたのかな???名医っていうし、そうなのかもしれない…と思った。しかし、普通、患部くらいは見るだろ…美容系の患者じゃないから軽く扱われたかな、とも思ったが、もしかしたら、との淡い期待を持って帰った…

それから、1ヶ月、症状は良くならなかった。

僕は、元々通っていた病院に戻った。そちらの病院では何度いっても、キチンと患部を見てくれて、なんとなく”誠意”というか、”気遣い”が感じられるからだ…

本来なら元々の病院の方が、何度も通っているわけだから、患部を見なくてもいいようなもんである。ところが、実際は、名医の方は、患部を見もしないが、こちらは丁寧に毎回みてくれる。

さてこの患者対応、、、
いや顧客対応をどう思うだろうか?

名医の診断の時、僕が症状やいつくらいから、など細かい話をしようとしたが、彼は僕の話をサクッと遮って、診断を下した。

患者もそうだが、顧客というものは、自分の話を聞いてほしいもんである。自分の悩みを”信頼している”人には聞いて、そして、やるべき事を教えてほしいものである。

どれだけ商品が素晴らしくとも、どれだけ名医であろうとも、顧客は、自分のことしか考えてないものである。商品・ソリューションを押し付ける前に、自分の問題や悩みを知って欲しいもんである。それに共感して欲しいもんである…

そうじゃなく、ただ単に素晴らしい商品だから、と行って、相手の問題や悩みを解決する商品を”押し付け”たとしても、、、相手は「本当に分かってるのかな?」と思うのではないだろうか?

顧客はどう感じているか?

今回の僕の感じた心理状態をそのまま同じように、、、「本当に分かってるのかな?」「でも有名でいいって言うしそうなのかも…」というように感じるのではないだろうか?

顧客は常に、自分の好きな人、気に入ってる人、信頼している人からしか買わない。信頼を築いたり、、、気に入ってもらうためには、共感することが大切である…

相手の日常に起きていること、相手がどんな状況になっているか、その事でどんな風に悩んでいるか、どんな気持ちになっているか、、、

それらを言ってあげるだけでいい。

「目がかゆいと大変でしょう…」と一言、言うだけで、劇的な効果がある。「こんな問題を抱えていると大変でしょう…」と一言、言うだけで、全然違う世界になる…

この時、うわべだけの言葉で言ってはいけない。人間はそんなものは簡単に見抜く。自己啓発にハマって”ありがとう”と思ってもいないのに”ありがとう”とか”感謝”とか書きまくってる人に違和感を感じるのと一緒だ。

うわべだけで言わないためには、真剣に顧客の事を知ろうという努力が必要になる。顧客の話をたくさん聞く必要がある。。。そうすれば、完全に共感できないにしても、、、少なくとも、理解を示すことができるはずだ。。。

顧客理解はマーケティングの究極の答えである。

小川忠洋

PS:
ちなみに、いつ行っても混んでて、ものすごい待たされるのは、元々、通っていた近所の病院の方である…

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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