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クレーム

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From:山田光彦

クレーム。
ビジネスをやっていて、この言葉が好きな人は、ほぼいないでしょう。

僕も自分で事業をやっているときに、お客さんの家族の方からクレームっぽいことを言われて、テンションがダダさがりしたことをよく覚えています。。。

ですが、こういったクレームが思わぬ結果を生み出したものもあります。たとえば、、、

クレーム活用事例

あなたもよく知っている駄菓子「ベビースターラーメン」。このベビースターラーメンにも「子供がボロボロとこぼすから、掃除が大変」といったクレームが来たようなんです。そのクレームを受けて、ベビースターラーメンを1口サイズの固形状にしてこぼれにくくなった「ベビースターラーメン丸」が開発され、売上が前年比で150%アップになっていたり。

他にも、1食分の納豆を小分けにしてスーパーなどで販売されている「金のつぶ」。この商品には「納豆の上についているフィルムをはがすときに納豆が糸をひいてしまってうざい」とか、、、「タレの袋を開けるのに失敗したら、タレが飛び散る」というクレームが寄せられていたようなのです。これを解消するために、フィルムをなくし、タレをゼリー状にして、直接入れられるようにすることでタレ袋をなくしたことで、売上前年比130%増、売上100億円を達成していたり(今はさらに改良されています)。

などなど、、、クレームを活用して、売上を大きく上げている事例はたくさんあります。

だから、クレームに対応するのは、大事ですよ、、、ということを言いたいわけではありません・・・

多くの人が不満のない商品
v.s.一部の人が熱狂する商品

クレームというのは、要するに顧客の不満。この不満が形になったものです。なので、この不満をうまく解消できれば、商品に満足してくれる人が増えることになります。なので、売上も上がることが多いでしょう。

一方で、こういった不満をあえて気にしないことで、売上を上げている商品もあります。

Appleなんかは、結構、不満を気にしない傾向の強い会社だと思います。たとえば、僕は最近、Mac Book Proを買ったのですが、このMacには、今まで使っていたUSBやSDカードを差し込むための端子が1つも付いていないんです。充電するアダプタも今までのものとは違うので、今まで買い揃えていた周辺機器がそのままではまったく使えないわけです(専用の付属機器を買えば使えるようになります。買えば、、、ですけどね)。

この部分は結構、不満が出るところでしょう。Windowsはこういう昔の機器との連携は優れていますよね。

でも、こういう風に昔のものとの連携を無視することで、余計な機能を削ったシンプルで商品をどんどん開発していきやすくなります。そうなると、もちろん、そのモノ自体の品質は上げやすくなりますよね(OSを早くしたり、ですね)。

他にも、熱狂的なファンのいるバイクメーカーのハーレー・ダビッドソン。僕もそんなに詳しいわけではないのですが、ちょっと調べてみたら、ハーレーのバイクの特徴はデカくて、重い。そして、大きな排気量を体感できるエンジンが動く独特の振動(鼓動感)。この特徴が一部の熱狂的とも言えるファンを生み出しています。

でも、このハーレーの特徴は一部の人たちにとっては、大迷惑なものでもあります。なので、そういう人たちから、万が一「もっと小さくて、軽い。もっと静かなバイクにしてくれて!不便すぎる」というクレームがハーレーに来た時。そのクレームに素直に対応して、ハーレーが静かで小さなバイクを作ってしまうと、、、多くの熱狂的なファンたちは落胆し、ハーレーから離れていってしまうでしょう・・・

顧客の声はビジネスを成長させるヒントに過ぎない…

クレームは、あなたのビジネスや商品に対するネガティブな顧客の声です。要するに、あなたのビジネスや商品への不満です。なので、あなたがビジネスや商品の不満点を解消したいと思っているなら、クレームはこれ以上ないほど大きなヒントをあなたに与えてくれる情報源になるでしょう。

でも、僕たちの仕事は顧客の不満を解消することだけではありません。もっと言うと、顧客のニーズを満足させる方法は、不満を解消することだけではありません。もっと別の道もあります。

ハーレーのように、一部の人たちのニーズや不満をあえて無視することで、熱狂的なファンを作る道もあります。確か、Appleの創業者のジョブズは顧客の声なんてリサーチしない、ということを言っていたと思います。ジョブズのように顧客の想像を超えるような革新的な商品を作ろうとしている人には、顧客の声をリサーチするよりも自分の直感を信じる方が、重要だったのかもしれません。

話があっち言ったり、こっち言ったり、散らかって来た感じがありますがw

まとめると、ネガティブな顧客の声であるクレームや、あなたの商品に満足している感謝の声などは、あなたのビジネスを成長させるヒントをたくさん提供してくれます。でも、たくさんあるヒントの中から、どのヒントを使って、どのヒントは無視するか。それを判断するのは、あなたです。

お客さんのニーズをより満足させるために、クレームを受け入れるか、無視するか。あなたのビジネスをどういう方向へ成長させていくかを決めるのは、あなたです。

セールスレターを書く前にはリサーチをしますが、それもすべての情報を使うわけではありません。リサーチして見つけた情報の一部をうまく組み合わせて、お客さんが読んだ時に魅力を感じるセールスレターを書いていきます。セールスライターがどの情報を使って、どの情報を捨てるのか、決めてセールスレターを完成させているわけです。これと同じですね。

クレームであっても、お褒めの言葉であっても、顧客の声はあなたのビジネスを大きく成長させるヒントをたくさん提供してくれる貴重な情報源です。ですが、この情報の使い方を間違えれば、あなたのビジネスを弱くする可能性もあります。クレームを言われると、感情的にクレームをなくそうと商品やサービスを改良しようとしてしまうのが人間というものですが、良かれと思ってやったことがあなたのビジネスを弱くすることもあるので、ご注意を。

PS.
クレームに対応する必要がないということを言っているわけではないので、あしからず。

山田 光彦

【ザ・レスポンス】の責任者兼チーフ・セールスライター。以前は、司法書士として事業をやっていたが、顧客を集める重要性を痛感し、セールスライターへ転身。現在、ダイレクト出版のマーケティング部門の事業部長を務める。

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