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そのテスト、意味ある?

2011.12.13 | ,
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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕


大阪のオフィスより、、、

「テストをしたところ成約率5%ありました。このまま本リリースしたいと思います。」

あるところに2人の社長がいました。彼らは商圏は離れているため競合はしないものの、二人とも良く似ていました。

同じような客層。同じような商品。同じような価格帯。

今回彼らは初めて、自作のダイレクトメールを使って顧客に対してアプローチをかけようと、まずは「テスト」をしてみたのです。

結果・・・成約率5%。

これならコストを一気にかけても大丈夫と、満を持してDMを大量印刷。大量発送。2人とも、テスト結果と同じ5%の成約率が出ると期待満々。しかし彼ら2人の結果には、大きな違いが出ました。

一人の社長はテスト結果通り、ダイレクトメールの反応は5%。そのキャンペーンは大きな利益をもたらしました。その後そのダイレクトメールは定期的に繰り返し発送され、その度に大きな成果を生みました。

しかしもう一人の社長の結果はサンザン・・・。ダイレクトメールの反応は1%以下。送料すらまかなえず、大失敗に終わりました。

なぜ、この違いが生まれたのでしょう?

どうして同じ5%でもこんなに差が出るのでしょうか?なぜ片方は成功し、片方は失敗したのでしょうか?

原因は、、、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの「テスト」に関する基本的な間違いにあったのです。

間違い1)「成約数」の不足

ある程度「使える」成約率を測定するためには、ある程度の成約数(=コンバージョン数)が必要です。例えば、100人に送って1人から反応があった。だから成約率1%。と判断するのは数字の信頼性が低すぎる、ということです。

統計学的にどうかはわかりませんが、DRMの実践で使うために必要なコンバージョン数の目安は40件、と言われています。もし10000通のDMを送って45件のコンバージョンがあれば、成約率0.45%と判断してもそこそこ信頼性が高い(10万通送れば、450件前後のコンバージョンが見込める)。でも、、、1000通のDMを送って6件のコンバージョンがあったからといって、成約率0.6%と判断するのは信頼性が低い。ということです。

間違い2)リストの偏り

テストというのは、本番をやるためのデータ収集をするのが最大の目的です。だからできるだけ、テストは本番と同じような条件でやらなければいけません。

例えば、とある市の全域にDMを送るために、テストをする場合。

・この町の住所の人に送ってみよう。
・20歳代の人に送ってみよう。
・3年前お客さんになってくれた人に送ってみよう。

というのは、本番と条件が違ってきてしまいます。ダイレクトメールの成否を決定づける要因は、、、

1.リスト 2.オファー 3.コピー

と言われている通り、全く同じDMであっても、誰に送るのか(リスト)によって結果は違ってくるのです。

間違い3)マーケットの変化、タイミング。

マーケットは常に変化しているということを忘れてはいけません。50年前に効果的だったDMのほとんどは今では有効じゃないですが、それと同じことが「テスト」と「本番」の間に起こっている場合があるのです。

競合の新商品、キャンペーン。震災などの大きな事件。盆休み、年末年始。流行。話題。

などなど、、、

色んな要因でマーケットは常に変化をしています。マーケッターとしてこれらの変化をつかみとるのは重要なことですが、、、全てを完璧に把握し、狙ってヒットを打とうと慎重になりすぎていたら、いつまでたっても「本番」リリースができません。

だから、重要なのは、、、

「スピード!!」

テスト結果が出たなら、マーケットに変化が起こる前に、素早く本番リリースをすることです。

信頼のおけるテスト結果を得るためには、これくらいの規模のテストをする必要がある。もし、反応率がこれくらいで低ければ、次にこういう手を打とう。もし反応率がこれくらいで高ければ、次にこういう手を打とう。。。これらを事前にきちんと計画しておくことが、スピードアップにつながります。

もしあなたが、どれくらいテストすればいいのか?あるいは「テスト」と「本番」の結果に差がありすぎるなら、、、これらのポイントをチェックしてみてください。もちろん、ホームページの成約率についても同じことが言えますよ。(ヒント:間違い#2の「リスト」は、どこからのアクセスか、という風に読み替えてみてください)

fasdf

PS DRMの基礎をきちんと学べば、当たり前のように成果は出る。そしてそれは「最短距離」でもある。。。http://www.theresponse.jp/gold/nobsmarketing/video.php

寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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