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失敗するキャンペーンの3つの間違い

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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕

あるキャンペーンはうまくいく。

あるキャンペーンはうまくいかない。

マーケティングに携わる者として、どうやったらうまくいくキャンペーンを作れるのか、というのは、最大の関心事の一つです。そして多くの場合、そのキャンペーンが成功したかどうかは、どれだけの人を行動させることができたか、によって決まります。

キャンペーンとは例えば、、

  • 新しい見込み客獲得キャンペーン
  • 割引セール
  • アフィリエイトキャンペーン
  • 新商品の販売キャンペーン
  • 広告キャンペーン
  • などなど

人の行動を100%自分がコントロールすることはできないので、そのキャンペーンが成功するかどうかというのは、実際のところやってみないことにはわかりません。事前に、このキャンペーンが当たる、というのを100%予測することは不可能です。

でも、成功の確率を事前に上げておくことはできます。

それは、オンラインのビジネスでもオフラインのビジネスでも同様で、ある致命的なポイントを外さなければ、ある程度の失敗は避けることができます。これはとてもシンプルな事ですが、多くの人が見落としがちなポイントです。

失敗を避けられるだけじゃなく、このポイントをきちんとマスターすることができれば、めちゃくちゃ魅力的で儲かるマーケティングキャンペーンを作ることができるでしょう。そういう意味で、今日の話は聞く人によっては「深い」と感じられる内容になってるはずですので、ゆっくりと読んでみてください。

キャンペーンを考えるときにやっちゃいけない、3つの間違い

巷にあるキャンペーンが、この3つの間違いをやってしまっているがために、失敗している(あるいは、本来得られる結果に程遠い結果で終わっている)のをよく見かけます。

そこで今日は、失敗キャンペーンを作ってしまう、マーケッターが絶対にやっちゃいけない間違いを3つほど挙げてみました。もしあなたの次の(今の)キャンペーンが、この中のどれか一つでも当てはまってしまってるなら、一度見直した方がいいかもしれません。

それでは行ってみましょう。

■間違い1.MEメッセージになっている

これはつまり、メッセージの中心が自分(売り手側:ME)にあるというものです。メッセージというのは、まぁ大雑把に言うと、相手(行動してほしい人)に対して発している全てのセールスメッセージのこと。例えばウェブサイト上に書いてある言葉もそうだし、広告に書いてある言葉もそう。

相手にとって何のメリットも興味もないメッセージ、自分が言いたいだけのメッセージを伝えてしまうと、反応はガタ落ちします。

  • うちの製品は、社長自らの手によって作られています!
  • うちの会社は、唯一、関西資本の会社です!
  • このレポートは毎月私が死ぬ思いで書き上げているものです!
  • 弊社の商品企画部門では、この新商品を今月中に1万本売上げたいと思っています!
  • ・・・など

メッセージを受け取る人の関心は、「自分が受け取るメリット」。つまり、YOUメッセージです。あなたは○○を手に入れられます。というようなものがないと、失敗メッセージです。

MEメッセージの特徴は、私、弊社、うちの、わが社の、当クリニックでは、当店では、、、など、第一人称(私)が中心で構成されていることが多いです。そういうものが主語になっている文章は、どうしても相手に対するメリットが少なくなります。逆にYOUメッセージには、あなた、という二人称を中心に構成されています。

「あなた」、を中心に構成すると、当たり前ですが、話題の中心は「あなた」になるわけですから、必然的に相手のことをしゃべるメッセージになるわけです。

■間違い2.内部的な都合を優先してしまう

僕も含めてほとんどの人はみんななまけものだし、混乱や不測の事態は避けたいもの。そして、自分の業務をできるだけスムーズに回したいものです。だから、ずっと会社にいて仕事をしていると、どうしても内部に目が行ってしまいます。

そうすると、キャンペーンを考えるときに、社内や内部的な都合を優先してしまうことになりがちです。そしてそれは、失敗キャンペーンへの入口です・・・例えば、

・在庫

いっぱい在庫もあるこの商品を、次のキャンペーンでボーナスとして配ろう!とか、割引対象セールは、この、倉庫に山積みになってる商品を主力商品にしよう!とか、よし、在庫処分セールだ!など、今処分したい在庫を中心にキャンペーンを企画してしまうケース。

こういうキャンペーンは、相手が求めてるものよりも、こっちが出すもの(エサ)を中心に決めてしまうことになるので、失敗する可能性が少なくありません。

・業務への影響

配送業者にイレギュラー対応の依頼をしないといけないから、こういうキャンペーンはやめておこう。とか、対応パターンが増えて問い合わせの種類も増えそうだから、やめておこう。とか。内部業務への影響を考えるあまり、アイディアに制約を作ってしまうケース。

どうしても、人的リソースの問題があるときや、それをやることによって色んな部分の品質に影響することがあるなどの場合は仕方がありません。ですが、キャンペーンの成功を左右する主役はあくまで相手なので、業務の方をなんとか調整して、のびのびとキャンペーンを企画しましょう。

ただ、内部の都合を後回しにして、一方的に業務をかきまわしまくった場合、場合によっては業務を回してくれている従業員達の反感を買ったり、モチベーションを低下させてしまうことがあるので、注意が必要です。

(マーケティングの主役は相手だということを、事前にきちんと納得してもらっておく。イレギュラーな業務をサポートしてあげる。キャンペーンの企画会議に事前に参加してもらって、予めある程度の準備をしておいてもらう。キャンペーンの成功を一緒に喜ぶ。などの一体感を持つことが必要。)

■間違い3.魚を釣ろうとする

これがこの3つの間違いの中で、最も大きなものです(言ってしまえば、最初の2つをこの3つ目が含んでいます)。この間違いをしてしまうのは、とてもとても致命的ですが、実は一番やってしまいがちな間違いでもあります。

それがこの、魚を釣ろうとする、という間違いです。

よく見込み客とかマーケットは魚に例えて表現されます。そして、見込み客を獲得する(キャンペーンを企画する)マーケッターは、釣り人に例えて表現されます。釣り人には、釣れない釣り人、釣れる釣り人がいて、両者の違いは次のような考え方の違いにあります。

・釣れない釣り人の考え方:Think like fisherman.(釣り人のように考える)

釣れない釣り人(失敗するキャンペーン)は、「釣ろうとする人」の視点で物事を見ています。「このエサだと釣れるだろう!」と、釣る側の意見が前面に出ているのです。

・釣れる釣り人の考え方:Think like fish.(魚のように考える)

一方、釣れる釣り人(成功するキャンペーン)は、「釣られる魚」の視点で物事を見ています。自分が魚になりきり、自分ならどんなエサに反応するだろうか、どういう部分に疑問を持つだろうか、どんな要素があれば今すぐ行動するだろうか...そういう視点です。

「(あなたの)アフィリエイターのように考える」

「(あなたのセールスメッセージの)読み手のように考える」

「(あなたの話の)聞き手のように考える」

番外編:

「(あなたの)上司のように考える」

「(あなたの)部下のように考える」

など、「○○○○のように考える(←○○○○は、あなたが何かの行動をしてほしい相手)」ことで、人に動いてもらう可能性を高めることができるでしょう。

もしあなたが、失敗の可能性の低いキャンペーンを企画したいなら、ここで紹介した3つの間違いをしていないか、一度チェックしてみることをお勧めします。

ですが、毎回大当たりするキャンペーンを企画することはできません。よくて10回中、3~4回くらいでしょう。でも、それでいいんです。失敗キャンペーンは潔く「損切り」し、成功したキャンペーンにめいっぱいレバレッジをかけてください。

キーポイントはスピード。たくさんのキャンペーンを素早く実行し、失敗/成功を早く知る事です。長く練って、長く準備したキャンペーンが、スタバでふと思いついて、1時間で準備したキャンペーンよりも成功する可能性が高いかというと、そういうわけじゃありません。

ぜひ、今日の記事をヒントに、成功の可能性の高いキャンペーンたくさん進めてください!

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寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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