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利益を上げる少しの違い

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From:小川忠洋

From:小川忠洋

大阪のスタバより、、、

先日、データを見ていて気づいた事がある。ある営業部門の売上げ・利益などの業績を見ていた。すると、この部門、上半期と下半期で異常なほど、利益率が違っていた、、、なぜだろう???

上半期は利益がかなり高かったのにも関わらず、下半期は利益がほとんどゼロに近いくらいまで落ち込んでいた…売上が下がったのか?と言われればそんなに下がったわけでもない。1つ気になっていたのは、、、

プロモーションの品質の低下である。セールスレターの質や、キャンペーンの質が最近は下がってきたように感じていたからだ。。。それが原因かなぁーと思っていたが、、、かと言って、上半期と下半期でそんなに大きく変わったか?と言われれば、、、自信がない。それにもしそうだとしても、そんなに大きなインパクトはないように思える。そんな事で、利益が吹っ飛ぶだろうか?そうは思えない。では何か?答えは意外なところにあった…

この答えは恐らく、ビジネスがある程度、成功してくると誰もがハマる罠じゃないだろうか。どんなビジネスでも恐らく共通する悪い原因だ。。。その原因とは、、、

安心である

つまりキャンペーンやセールスレターを担当した人間が、安心してしまうのだ。ある一定のラインまでいくと「ホッ」としてしまい、最後の一押し、ひと踏ん張りができてないのだ。。。

僕もやるのでよく分かるが、自分の中で「これくらいは売らないと赤字だ」というラインがあったとする(ブレイクイーブンである)。んで、このブレイクイーブンに到達するまでは、必死のパッチでがんばるわけだ。。。

しかし、一度このブレイクイーブンに到達すると、「ホッ」としてしまうのだ。ソレ以降は利益だから、よかったよかった、ひとまず失敗しなくて済んだ。。。と、安心してしまう。。。

だが。数字をよく考えればわかるが、、最後のひと踏ん張りってのは一番利益性が高い。例えば10個売れば、ブレイクイーブンだというプロモーションがある。この最初の10個まではどんだけ一生懸命売っても利益ゼロである。んで、11個目からが、利益がチャリンチャリンと生まれる。。。

一度、ブレイクイーブンに乗ってしまえば、あとは、粗利益(売上ー商品原価)=利益になる。ごくごく当たり前の話である。

儲かるゾーンはここから、、、

なので、11個目からはめちゃめちゃ儲かるゾーンになる。だから、ここからが利益を上げるための本番なのだ。しかし、販売担当者の心理は、ここで「ホッ」としてしまうのだ。これがどれだけ致命的かは商売人のあなたならよくわかるだろう。。。

ごくごく当たり前の話なんだが、、、「プロモーションを失敗しちゃいけない」という思いが強いと、ある一定レベルにいくと「ホッ。これで一安心。。。」と思って詰めが甘くなってしまう。本来はここからがドル箱ゾーンなのに。。。

つまり利益を上げるのは、最後の一押し、最後のひと踏ん張りなのである。そして、この最後のひと踏ん張りと言うのは、キャンペーンやプロモーションの全体からみると「ほんの小さな」部分なのである。このちょっとした努力の差によって、めちゃめちゃ儲かるビジネスか?収支トントンのビジネスか?という差が生まれてしまう…

これは仕事のキャリアでも同じではないか?

なぜなら、仕事も最後の一押しで成果が全然変わってくるからだ。。。

90%の完成度を95%に上げる努力。98%に上げる努力というのは、正直大変だ。60%のものを80%まで上げる(+20)よりも最後の(+5)とか(+3)の方がしんどい。。。

※これはセキュリティレベルとかでも同じでしょ?
ある程度のセキュリティレベルまでなら、簡単に設定できる。
しかし、最後の最後、一押しをやろうとすると、
めちゃめちゃ手間やコストがかかる。。。

効率重視の人間にとっては、最後の+3、+5は労力のわりには3とか5とかだから、リターンが少ないと思うかもしれない。それより同じエネルギーで他の分野を+20した方がいいのでは?

僕は違うと思う。。。

最後の+3ができるから一流の仕事ができるんじゃないだろうか?

オリンピックで100m走ってる連中はたった、0.2~0.3秒タイムを縮めるために全身全霊をかけている・・・

「それだったら、走り高跳びあと+50センチ飛べるようにしたらいいじゃん!」
とは誰も思わない。

仕事でもそうじゃないだろうか? 自分の専門的な知識や、仕事があったら、最後の+3%をどれだけやるかで、2位との差が大幅に開くはずだ。。。(筋トレも最後の1回2回で劇的に筋力がつくと言う)

んで、マーケッターはこのちょっとした差が事業として存在するかしないか? くらいの差まで広がる事を忘れてはならない。コンバージョンが1%違うだけで、大成功と、失敗が分かれる場合だってよくある。

仕事でも、ダイレクトマーケティングでも本当にエクセレントな結果を出すためには、最後の一押し。最後の一押しの仕事ができるかどうかだ。他は大してできないけど、専門的な分野をやらせたら右に出るものがいない。。。こういう人間の方が現代では価値が高いのではないだろうか。

サービスレベルは業界平均よりも低いけど、この料理作らせたらミシュラン三ツ星クラスである。。。そんなレストランの方が価値が高いんじゃないだろうか?

最後の一押しが大きな差になる。

そう思わないか?
あなたはどう思うか?

ーおがわ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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