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言い訳の効果的な使い方

2016.10.16 | ,
  •  

From:ダン・ケネディ

以前に、女優シャロン・ストーンのありえないと思うようなインタビューを見たことがあります。彼女が出演している映画「キャットウーマン」が封切り前から散々な評価をされていたのを、なんとジョージ・ブッシュ大統領のせいにしていたのです。

彼女の論理はこんな感じでめちゃくちゃでした。彼女は劇中で敵役として登場し主演のハル・ベリーとレズビアンのラブシーンまで演じましたが、プロデューサーの判断で映画ではそのシーンはカットされました。その理由が「ブッシュ政権がモラルに厳しくラジオ業界に圧力をかけたことが原因で、プロデューサーたちが自主規制をしたからだ」と言い出したのです。

「あのシーンが映画で使われていたら、大ヒット作になったはず。だから、この映画が酷評されているのはブッシュ政権のせいだ」と。

この発言を聞いたインタビュアーは「ということは、その短いポルノのシーン以外には魅力が全くない映画だったと言いたいのですか?」と聞き返すべきでした。

考えてもみてください。興行失敗が、脚本家、プロデューサー、俳優、スタジオの責任で無いとしたら、いったい誰の責任だというのでしょう。

ここ最近、ストーン女史のように責任転嫁をして「私のせいではない」というような論調がとても多いと思います。とはいえこういう言い訳は社会的な迷惑をかけない限りは笑い話で済みます。

さて、「言い訳」が悪いように言いましたが、実はマーケティング観点からすると、決して悪いことばかりではありません。

大事なことですので覚えておいてください。

見込み客の抱える問題を解決するためにあなたの商品があります。

しかし、その解決策を提示する前に、見込み客のためにひとつでも多くの「言い訳」を与えてあげることがとても重要です。

いかなる場合でも、その問題が「あなたのせいである」とか「あなたの責任である」というような発言をしてはいけません。

商品を買ってもらうためには、見込み客が抱える問題を誰か他の人やモノのせいにしてしまうこともとても重要です。

より高いサービス水準を保つことももちろん不可欠な要素ですが、あなたの宣伝文句やセールスコピーもチェックしましょう。

顧客の求めるものをあなたも提供したいはずです。そのために、あなたの商品の中に「言い訳」をしのばせてあげましょう。

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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