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ヤマダ電機とJV

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From:小川忠洋

From:小川忠洋

大阪のスタバより、、

ヤマダ電機が出店するとその周辺にあるヨドバシなどの競合店の売上があがる?こんな事があるって知ってた?

ヤマダ電機と言えば、売上高2兆円を突破した、家電量販店のナンバー1。家電量販店では、2位を倍以上の差で突き放している圧倒的1位だ。あなたも一度はヤマダ電機で買い物をした事があるんじゃないだろうか?

そのヤマダ電機が新宿に出店した。その時、誰もがちかくのヨドバシカメラは売上が激減するだろうと予測した。しかし結果は逆だった。

オープン当時、ヨドバシの売上は急増した。前年比50%増だ。家電量販店の50%増なんて言ったら、半端な数字じゃない事は簡単に想像できるだろう。もちろん、こんなのは一時的であって、しばらくすれば、売上はどんどん下がって行く、、、かに思えたが、、、

実情は、だんだん下がりつつあるものの、去年の比べたら10~20%は売上が上がっていると言う。

つまり、ライバルであるヤマダ電気の出店で、ヨドバシは実質的に売上を伸ばしたのだ。

しかし、何故こんな事がおきるのだろう?

あなたが以前のレスポンスを読んでいれば、もうその事には薄々気づいているんじゃないか?

そう。ヤマダ電気が出店した事によって、その地域(新宿)に家電を買いに来るお客が増えたのだ。そして、あなたも家電を買ったことがあるなら、一度はやった事があると思うが、ヤマダに行ったりヨドバシに行ったりして、商品を比べたりするお客が大量に増えたのだ。

結果、ヤマダの売上もスゴいけど、ライバルであるヨドバシも売上を伸ばした。つまり、その市場、ここでは新宿と言う市場に、大量の新規客が流れ込んで来たと言う事だ。

ライバルはライバルじゃない。

これはまさに以前に、このレスポンスで話した競合の話と一致する。そう。ライバルは最高のジョイントベンチャー相手だったりするのだ。ライバルとは協力関係を作って行ける最高の相手なのだ。

考えてみて欲しい。

家電はヤマダ電気でしか買わない!と言うお客なんているだろうか?たまたまヤマダに自分が欲しい商品がそれなりの価格であるから買う。それだけの事だ。ヤマダ電機で商品を買ったお客に、ヨドバシカメラでは買わないようにする事なんてできるだろうか?

もちろん、無理だ。

無理に決まっている。全ての選択権はお客にあるのであって、売り手にあるのではない。お客には選択の自由があるのだ。つまり、極論で言えば、ヤマダ電気だけのお客なんてものは存在しないのだ。

そこに存在するのは、家電量販店で買い物をするお客

がいるだけだ。だから、ヤマダ電気がお客さんにいい商品を手頃な価格で売って、アフターサービスも良かったら、、、(つまりいい購買経験をしたら)その人は家電量販店にいいイメージを持つだろう。

そして、また家電を買いに行くだろう。ヤマダ電機かもしれないし、ヨドバシかもしれない。お客がいい経験をし続ける限り、そのお客はまた、同じ場所に戻って来て、同じ購買経験をしつづける。こうしてマーケットは大きくなる。

最も恐れなければ行けない事・・・

我々が最も恐れなければ行けない事は何だろうか?それは、ライバルの台頭ではない。競合に負ける事ではない。競合が、自分を追い抜いて行く事ではない。最大に警戒しなければ行けない事、それは、、

お客があなたの業界から去ってしまう事だ。

お客があなたの業界から去ってしまえば、そのお客は二度とあなたの所には戻ってこない。もちろん、ライバルの所にも戻ってこない。

一時、流行した情報ビジネスも、酷い購買経験をした人がたくさん出た。結果的に、二度と戻ってこないお客もたくさん出た事だろう。(ただ、情報に対する欲求は凄まじいので、まだまだ新しいお客が流れ続けて来ているが)

もう一つは、『存在を知られない事』

あなたの業界、あなたの商売、あなたのいるカテゴリーの存在を見込み客に知られなければ、何にも起きない。ミュージシャンにとって、最も怖い事は、自分の作った楽曲CDが違法にコピーされる事ではない。そのミュージシャンの存在を知られない事だ。

同じように、我々が最も恐れなければいけないのは、自分たちの商品、自分たちのソリューションがあると言う事を知られない事なのだ。他社にお客を取られる事ではない。

もちろん、競争もある。顧客は、あなたやライバルの会社を行ったり来たりするだろう。それを見て、お客が奪われたとか、奪ったとか、感じるかもしれない。

しかし、少なくとも、その顧客は同じカテゴリーの中にいるのだ。同じカテゴリーであなたが持っている商品サービスを探していたりするのだ。これはとても大きな事だと思わないか?そのカテゴリーにいる人とそもそもそのカテゴリーがある事を知らない人では大きな違いがあると思わないか?

なので、決して競合を恐れる必要はない。

我々はどうしても、ライバルと比較してしまう傾向がある。が、しかし、そんな比較は意味がないのかもしれない。もっと大きい考えをもって、直接的なライバルではなく、他のカテゴリー、他の業界と比べてみてはどうだろう?

ジョイントベンチャーなどを考える時に最も、簡単で最も身近な存在はあなたの競合なのだ。他社と協力して、新しいお客をあなたの市場に引き込めれば、、ライバルも大きくなるが、、あなたも同時に大きくなる。

ヤマダ電機が出店した事によって、ライバルもが恩恵を受けた。たくさんの顧客が、家電量販店にやって来たからだ。

さあ、今日の話をどうやってあなたのビジネスに活かす事ができるだろうか?アイディアを聞かせて欲しい。

小川忠洋 

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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