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2度とないセミナー(悪い意味で)

2014.12.1 | ,
  •  

From:小川忠洋

大阪のオフィスより、、、

 今日は、先週の米国出張で体験した衝撃のエピソードをシェアしたいと思う・・・そう。先週は、米国で久しぶりのマーケティング関連のセミナーに参加してたんだよね。こうやって米国でのセミナーなんて言うと、ちょっとかっちょ良く聞こえるかもしれないが、現実は疲れるだけ。今回、最大の収穫はなんといっても、飛行機の中で半沢直樹を全エピソード見れた事であるw・・・これでやっとみんなの話題についていく事ができる・・・

 ま、そんな事はさておき、今回のセミナーは参加費が100万円もするセミナーで(円安効果で115万円!)木金土日と4日間にわたるセミナーだった。最終日の日曜は午前中に終わるとの事で帰りの飛行機は日曜発のフライトを取っていた…

 フライト時間を見ると11:45発だったので、9時くらいにはもうホテルを出なければならない。なのでなので最終日のセッションは出られないなぁと思っていた・・・なので、帰る前の晩に、セミナー中にもらえる資料をもらっておこうと思って、サポートデスクに行った。(2日目3日目セミナーの最中にテキストとかワークシート、特典などを配っていたので最終日の分をもらおうと…)すると衝撃の回答が、、、

「最終日でれないので、セミナー中に配るドキュメントをもらえないか?」

的なことを言うと、、、

「最終日にならないと、何を配るか分からない。だから明日の9時に来てくれ」

と言われたので翌日の9時にもう一度行く。

「今から帰らないといけないから、今日セミナー中に配るドキュメントをもらえないか?
 用意していないならPDFでもいいんだけど?」

と聞くと

「どのドキュメントを配るか分からないから渡せない。
 PDFはパイレーツ問題があるから送れない」

 とまさかの回答!

 (は!?そんな事あるわけないやろ)

 と心の中で思いつつも、じゃあどうすればいいと聞くと、

「ここで知り合った友達にもらえ」

との事。それこそパイレーツじゃねぇのか?と思ったが、英語でケンカするほど能力がないので、じゃあいいやと退却。まぁどうせもらったところで、全部の施策を実行できるわけでもないし、こういうセミナーに来た時は2,3個インパクトがあることを実行できれば元は取れる。が、、、納得はいかない。

 なぜなら、別に本来、もらえない資料をくれと言ってるわけではない。セミナー業をやっている人はスライドとかは渡さないのはよ〜く知っているし、そういうものをくれと言っているわけではなく、4日目に参加してれば、もらえるはずの資料をその日、参加できないからくれと言っているわけで、代金は払ってるんだから明らかにもらう権利はあるはず。100万円も払ってるんだから、それくらい郵送してこいよ。と思った次第。しかし何より、その思いを強く感じた理由はセミナーの代金とは別の所にあった・・・

 この対応にはとっっってもがっかりして、腹立たしい思いをしたんだが、その理由はセミナーが高額だからではなく、その理由は、セミナーの中で講師が何度も、

「カスタマー・ケアだ。ラブだ!」

 なんて事を言っていたからだった。

 おいおい。これがケアかい?これがラブかい?なんてアメリカンな大サービスだな!と…ケアする相手、ラブする相手をパイレーツ扱いだからね(笑)いや、いーんだよ。別に海外から来てるから特別扱いして欲しいとも思ってないし、高い金払ったんだからなんとかしろとも思わない。ただ、

言ってる事とやってる事が違うだろ!

 と突っ込みを入れたくなる。同じ業界のマーケティングセミナーでも別の会社のものは、この手の事をもっときっちり、しっかりサポートしてくれる。しかし、そのセミナーで講師はラブだのケアだの言ってない。そうなると、どうしても比べちゃうよね。この会社、いまはものすごく成功しているかもしれないが、長期的にはどうなんだろうと…ぶっちゃけこの体験があったので、次からは出なくていいやと思ったしね…

リピート率を上げるには?

 誤解しないでほしいのは、これは「お客様は神様です」と言ってサービスしなさい。という意味ではない。全てのお客様を神様扱いするのは、事業戦略的には、致命的なミスであることは証明されているし、実際やろうとしても不可能だ。顧客は神様ではないし、取引相手の一人であって、その取引はフェアでなければいけない。ただそれだけではないか。

 しかし今回の件で、腹立たしく感じたのは、やはり講師が「ケア」だの「ラブ」だの言って明らかに顧客の「期待値」を上げてしまったからである。(もちろんケアだのラブだの言ってなくても標準以下のサービスだったので腹は立ったと思うが)しかし期待値を上げてしまった以上は、そのギャップの大きさには感じるところがある・・・

 この期待値というのは非常に大切で、たとえば、ザ・レスポンスの開催しているセミナーに参加する人は恐らく、手厚いサービスなど期待してないだろう。何を期待しているかというと、「実用的なノウハウ」を学べるかどうか?という所。だから、サービスレベルが低くても特に腹立つことはないだろう。(ま、このレベルはないよw)例えば、会場が一流ホテルじゃない、お弁当が出ない(しかも高級なのが)、質問の時にはマイクをダッシュでもってくるスタッフがいない、、、など恐らくこんな事がなくてもどうでもいいというか、全く気にしないだろう。なぜなら期待していないからだ・・・

 一方で、セミナーの内容が、コンテンツが「机上の理論」ばかりで実用的なノウハウが全然ない、、、という状態だと、サービスがどれだけ素晴らしくても、がっかり感は否めない。そして、二度と参加しないだろう。なぜなら、そういう期待をしているからだ。

セミナー販売の事例

 顧客に対して、どういう期待をいだかせるか?あなたの商品、サービスに対してどういう期待をいだかせるか?というのが非常に重要なテーマである。例えばセミナー販売という方法があるが、セミナーで何かを販売する場合、一般論として言えばコンテンツが8割、セールスが2割である。これをコンテンツ:セールスが5:5くらいになると、参加者は怒り出す。当然、自分が学びに来ていると思ったら半分セールスだったんだから。ところが、これが「後半は○○の説明会です」と言っておけば、全く同じ内容のセミナーでも、怒る人はほとんどいないだろう。なぜなら、半分セールスされるのを期待しているからだ。

 わかるよね?

 まぁサービスっていう意味で言うとね。アメリカ人のレベルははっきり言って超低い。日本人が高すぎるのかも知れない。泊まったホテルも、そこそこのホテルだとは思うが、キッチンの調理係とか死んだ魚のような目をしてオーダー取るしね。飛行機とかもANAと比べると海外の航空会社のレベルはとても低いしね。

 これで資料がサプライズで国際郵便で届けられたら、、、あの講師は本物でたまたま指揮命令系統が行き届いてなかったって事になるが、、、ないだろなw

 ぼくらも気をつけなきゃいけないね。

 いい教訓をもらった…

ーおがわ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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