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メッセージの提示方法

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From:北岡秀紀

From:北岡秀紀

あるリフォーム会社から、より専門特化して差別化するために、家のある場所の修理専門をうたったウェブサイトを作ったので見て欲しいという相談を受けました。

話を聞くと、この場所の修理はニーズも非常にあり、単価も高い。検索数等も踏まえて、これはかなりいけると思えるポジションでした。

しかし、肝心のウェブサイトを見た瞬間・・・「これはダメだ。。。」と言ってしまいました。なぜならウェブサイトに無料レポートの登録フォームがいたるところに設置されていたからです。

無料レポートでは、正しい業者の選び方を詳しく教えてくれます。内容としては、非常に読みやすいし、構成もムリがなく非常に優れています。

ステップマーケティングをやめるべき理由

でも、私は登録フォームをやめるようにアドバイスしたのです。

それはなぜか?お客さんの気持ちになった場合、「修理をしたい!」と感じたら、四の五の言わず早く修理をしたいという性質のものだからです。そんな時に、イチイチ無料レポートを請求して読もうとは思ってくれるわけがありません。

なぜこのやり方をとったのか確認したところ、「相見積もりを取られたくないから」とのこと。

だから、無料レポートで教育して納得してくれた人だけに申し込んでもらう形式を取ったのです。

確かに通常のリフォームなら、その方法は有効です。なぜならリフォームしようと思い立ってから、実際にリフォームするという意志決定をするまでに、それなりの検討期間があるからです。

しかし、(このある場所の)修理の場合、確かに緊急ではないけれど早く直したいという性質のものでした。むしろ相見積もりを取って、早く一番良い業者を選んで意志決定をしたいと思っているはずです。

そんな時に無料レポートをご覧くださいと言われても、面倒に感じるだけで、請求してくれる人は非常に少ない、というわけです。

相見積もりを取られよう

そのような場合は、むしろ相見積もりを取りやすいページにする、ということが重要だ、と指摘しました。そして、相見積もりを送る際に、「価格だけで業者を選ぶと失敗しますよ」ということを教えるコンテンツを一緒に届けるように指摘しました。

つまり、相見積もりを取られないようにするのではなく、相見積もりの候補の3社に入ることを目的としたページに変えるべき。そして、候補に入ったら比較に負けないような資料を用意しフォローをする方が得策である、とアドバイスしたのです。

マーケティングの常識で言えば、相見積もりを取られないようにすることは鉄則です。ですから、この方が無料レポートでまず見込み客を集める方法というのは一見、正しいといえます。

しかし、お客さんのことを考えれば、相見積もりを取ることを防ぐ事はできません。

ならば相見積もりの際に、価格だけで選ばれないようにする方が、最終的な契約件数が多くなることがわかります。

お客さんの意志決定プロセスは?

ですから、お客さんはどうやって意思決定するのか、を考えましょうということです。具体的には

  • 見込み客が問題を解決したいとウェブで検索するとき
  • 見込み客が自社の商品・サービスを買うと意思決定するとき
  • 見込み客はどんな気持ちなのか?

その気持ちに沿ってメッセージを提示するのです。

当たり前のことと思われるかもしれませんが、お客が商品・サービスのことを知らない段階から実際に購入するまで、どんな風に気持ちが変化していくか、明確に語れる人はほとんどいません。

しかし、売れる人は例外なくこの気持ちの変化に合わせてメッセージの順番を替えます。

あなたが伝えたいように伝えるのではなく、お客さんが聞きたいように伝える。その観点から、あなたの会社のマーケティング、セールスを見直してみてください。

北岡 秀紀

マーケティングコンサルタントであり、コンサルタントを指導するコンサルタントでもある。これまで約900以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。その成功率は91.7%を誇る。(2011年10月現在)単に机上の空論ではなく、「自身で実証済みのノウハウだけを伝える」ことを信条としている。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。また、自身のノウハウを受け継ぐコンサルタントを育てるプログラムを主催しており、一人あたりの参加費は350万円という超高額にも関わらず、申込が殺到。参加希望者の77%以上を断っている。

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