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ショーパブから学ぶ1対nの公式その2

2013.3.20 | ,
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From:1日3時間しか働かない資産家型経営者 鈴木しゅん

先日大阪ミナミのとあるセクシー系の飲み屋に友人と遊びに行って来ました。
30畳くらいの大きめの店の周りにソファがあり、そこに男性客が30人ほど座っていました。
ひとつのグループで2~5名程度がずらっと7グループ程度集まってショーを見て楽しんでいました。

お店には司会役のDJが一人と露出の高い女性が5名程度。
基本的なシステムは、この女性たちが部屋の真ん中で下着姿で踊るというステージを周りで酒を飲みながら見る・・・という何ともおバカな場所でした。

費用は50分で一人6,000円。キャバクラなどと違って、延長は基本なし。
時間が来たら、音楽がなり、強制的にそのグループは返されます。
でも非常に楽しい場所でした・・
と先週のメルマガで書かせて頂きました。

さて、今回の記事では、その続きをお伝えします。

1人のスタッフで多くのお客様を楽しませる仕組み

この店の店員の数は、DJ1人と女性5名程度の合計6人。
これに対して、お客様は30人以上…。

普通のキャバレークラブ(通称キャバクラ)などはお客様1人に対して綺麗な女性が1人のマンツーマン対応。
つまり1対1のモデルです。1対1のマンツーマンモデルのキャバクラのほうが楽しいと思っていた私はこの店に入り驚きました。
そこには1人の女性スタッフが多くのお客様を喜ばせる仕組みが存在していたのです。

まず広い部屋の壁に沿うようにお客様は部屋をぐるっと一周して配置しているソファに座ります。
部屋の中央が女性スタッフが踊るステージになっています。
ステージといってもただの床の上でショーをするだけなので、何の造作物もありません。

男性客はその女性の面白セクシーダンスを酒を飲みながら見ます。
一緒に店に訪れた友人たちと冗談まじりですが、少しエロいダンスを見ながら酒が進んでいきます。

ここまでなら、普通のショーパブと変わらないのですが・・

このお店の目玉は、DJの店主です。
このDJが曲と曲の間にマイクで客イジリをしはじめます。このいじり方がまた絶妙なのです。

そして客を中央のステージにあがるようにマイク越しに命令をし、客も酒が進んでいるのと、周りの友人から笑われながら行けと命令されるので、客は嫌々ながら(心のなかでは喜びながら)中央のステージに上がります。

そして女性スタッフにベルトを取られ、そのベルトで下半身をペシペシ叩かれ・・
ここから先は深い話でもないのですが、ご想像にお任せするとして・・とにかく楽しいひと時を過ごせるのです。

つまり、このショーパブのショーダンサーは女性だけではなく、お客様自身も参加する体験型テーマパークといったモデルなのです。

ここが最大のポイントです。
そばで見ているだけではイマイチ高揚感が得られないことがあります。
参加して初めて体験できる高揚感のようなもの。

そうです。
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」です。

しかもその中央で自分のベルトで女性スタッフにペシペシやられている姿がなんとも滑稽で友人たちの満足度が高まります。
そんなバカバカしくも怪しく妖艶な体験をできる場所なんてほとんどないので、噂で人が集まり、みんな満足して帰ります。
まさに自分が主役。体験価値ですね。

でもこれって男同士でカラオケに行って、そこで脱いだりして騒げばいいのじゃないの?っと思われている皆さん。
違います。男だけではダメなのです。ちょっとしたエロスパイスが効いていないとダメ。でもエロすぎてもダメ。

本当にちょっとでいいのです。
団体で一緒に笑えて楽しめるプチエロス・・そのちょっとを満たしてくれるこの店・・絶妙です。

しかもこのお店。
50分で強制的にそのグループ全員を帰らせます。これがいいのです。

ショーに参加した人も参加できなかった人も無理の無い範囲でリピートできます。
たった6,000円で、かなり楽しいひとときが過ごせるので、また行くのです。この店のリピート率はかなりと思います。

私も接待の時にはここにお客様を連れて行きます。
一人に多額のお金を負担させるのではなく、同時に複数人を相手にすることによって一人あたりの負担額を下げる。しかもお客様は満足。

このバランスが最高のこのお店。

スーパー儲かっています

しかもコストは普通の夜の店の半額以下。部屋の中央はほとんど何もない状態。
テーブルもないし、壁紙や照明などの装飾もほとんど力を入れていなく、部屋自体も暗いのでチープな部屋というのがわからないように設計されていました。

つまりまずこのお店は店舗開発時の初期コストが全く掛かっていません。
立地も繁華街の外れだし、ビルの上のほうだし…さらにさらに・・ランニングコストも激安。

女性もそんなにべっぴんさんでもないし、調達も簡単そう。
女性スタッフも指名を店から迫られるモデルではないので、本当に気楽に働いています。

しかも1対nの公式なので、10人のお客様をもてなすのに1人の女性の給与だけでOK。見事なまでに完璧な売れる仕組みができあがっています。

この店の欠点をあえて言うなら・・この店の欠点をあえて言うなら・・DJのトークが絶妙でそのDJをそのまま量産できそうにないことです。

トークスクリプトを作って・・などのありきたりの対応策では、多分ダメだと思います。
お客様との一瞬の掛け合いが多いので、機転のきく賢くユーモアのある人でなくてはダメです。
つまり人に仕事やお客様がついてしまっている状態。他店舗展開が不可能です。

これくらいでしょうか。
でもこの部分は本当に大きな欠点です。この店、DJが病気で他の人に変わった瞬間、リピート客の満足度が下がります。

つねにこのDJと比べられるからです。
やっぱり仕事が職人芸になってしまうとその職人さんにやってもらえるなら良いのですが、量産には至らない・・店側もジレンマでしょうね。

この店が大きく発展するためには、この壁を乗り越える知恵が必要です。
おそらくあのかしこい店長DJなら知恵を絞って新しいモデルを考えると思います。
そうなったら、また皆さんにお伝えしますね。

本日はここまで。

-鈴木しゅん

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