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アンソニーロビンスのあれは虚か?実か?

2014.9.29 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋

西宮のスタバより、、、

 こんな話をすると、きっとアンソニーロビンスの信者から大激怒されそうなので、前もって言っておくが、ぼくもアンソニー(トニー)ロビンスは大好きである(^^ゞ とは言え、物議を醸す内容であることは間違いないので、炎上しない事を願いつつ、書いてみようと思う・・・

 なんで、そんな話をするかって言うと、われわれのような現実主義の社長、起業家にとっては、こういう事を知っておくことは、ビジネスを大きく成長させたり、利益を大幅に上げるのにとても役立つと思うからだ…

 それは何かというと、そうあれ。アンソニーロビンスのセミナーでやるあれ、、、誰もが知ってるあれ、、、つまり、、

「火渡り」についてである・・・

 というのもあの「火渡り」明らかにパフォーマンスである事はあなたも分かるだろう。アンソニーロビンスのセミナーの価値は「火の上をわたれる」所にあるわけでなく、本質的には違うところにある(効果的な質問とか)「うぉぉぉぉぉぉイエス!」なんてのも、確かにやったら気持ちいいかもしれないが、本質的な価値はほぼない。

 ぶっちゃけた話が、セミナーの本当の価値である「コンテンツ」とは本来、関係ないものが多々混ざっている。。。

 ハッキリ言って、火の上わたるなんて事をやろうがやるまいが、セミナーで提供するコンテンツはほとんど変わらないし、本質的な価値も変わらない。その上、火渡りを実行するためには、セミナー会場など、いろいろコストが追加でかかる。

 ところが、人はほとんど同じコンテンツを教えているNLPセミナーよりも、遙かに高額な料金をアンソニーロビンスのセミナーの方に払う。遙かに多くの人が払う。結果的に、アンソニーロビンスはNLPを教える人、セミナービジネスをしている人の中で世界で最も成功している・・・

 う〜〜〜む。明らかにここに秘密がありそうだ・・・

 本質的には同じものを売ってる人が他にもたくさんいるのに、彼だけ成功している。そして、その彼は“特別な事”をやっている・・・

 ダンケネディは、年収が数千万単位の社長と億単位の社長の差はこれだと言っている。つまり、

ほとんどの人は、商品やサービスの本質的な価値(たとえばレストランだったら食事の味とか)を改善することには本当に一生懸命だが、それでは、どん詰まりだと。

それ以上いくにはそれ以外の言ってみたら”ニセの価値”を提供しなければいけないと・・・

 例えば、どんなに料理が美味しくとも、ぼろっちい定食屋で出てきたものは、800円くらいの値段しかつかない。しかし、全く同じ料理だったとしても、六本木かどこかの一等地で、エルメスの皿の上に乗っかってきたら、、、10倍の値段がつくかもしれない。

 料理に使われている材料も変わらない。料理人の腕も変わらない。ところが、皿と雰囲気という、商品そのもの以外の価値、ニセの価値が加わったことで、「顧客が感じる価値」払ってもいいと思う価格はドンとあがる。ここが大切で、本当の価値が上がったわけじゃなく、「顧客が感じる価値」が上がったのである。顧客は、本当の価値なんてどうでもよく、自分が感じた価値に対してお金を払う。どれだけ価値ある絵を見ても、絵が分からない人は価値を感じないので、そんなものに何百万も払う気には絶対になれない。顧客は自分の感じた価値に対してお金を払う。

不都合な真実

 そしてここが大切なのだが、顧客が感じる価値とは、その商品の本質的な価値よりもニセの価値によって大幅に変わる。コンサルティングなど目に見えないサービスならなおさら顕著だが、アドバイスが全く同じでも、ニセの価値がどれだけあるかによって、顧客の払う金額は変わる。

 こんな話は特別だと思うかもしれないが、実は特別でもなんでもなく、世の中にはよくある話である。ぼくがこのブログを書いているスタバだって、競合より高い金額をチャージしてコーヒーを売っている。本質的価値はコーヒーの味である。こないだ調査で、ローソンやセブンイレブンのコンビニコーヒーの方が美味しいという調査結果が出ていた。果たしてこれでスタバは打撃を受けるか?

 ほぼゼロだろう。なぜならもうおわかりの通り、スタバにはコーヒーのおいしさという本質的な価値以外にも、たくさんの、別の価値があるからだ。忘れてはいけない。顧客は自分の感じた価値に対してお金を払う…

 整体でもできる。以前にポッドキャストで紹介したが、治療家の熊谷さんは、競合よりもかなり高い料金をチャージしているが、それが可能なのも、本質的な価値である”治療行為”以外のものがたくさんあり、顧客が価値を感じるようになっている。顧客は自分の感じる価値に対してお金を払う

 ダンケネディのクライアントのハウスクリーニング業者は、単純に家をキレイに掃除するのではない。白衣を着た診断技術士が、事前に、汚れている場所、どれだけ雑菌があるか?などを調査する。そして特殊な器具で、いろいろなシミを見つける。器具が緑色に光ったら、それは食べ物のシミ。ピンクに光ったら、犬のおしっこのシミ。こうやってシミの種類を診断してから、クリーニングにかかる。できあがったらビフォーアフター写真を撮る

 競合他社と全く同じ、クリーニングをしているにも関わらず、ご想像どおり、彼らの顧客の方が圧倒的に価値を感じるし、お金も余計に払う。他社では部屋がきれいにならないのか?否、全く同じ。そんな事はやってもやらなくても、キレイになるものはなる。結果は同じ。本質的価値は?全く同じ。顧客が感じる価値は?全然、違う。

 そして顧客が感じる価値は、全くもって、合理的ではない。とても感情的で、合理的な判断などしていない。文字通り「感じている」のである。

 さて、あなたはどのように顧客に価値を「感じさせる」か?

ーおがわ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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