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ダイレクトメールを作る上で最も重要な部分

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From:ダン・ケネディ

FROM:ダン・ケネディ

前回、ダイレクトメールの構成における、オープニングについて話をしました。今回は、その話の続きで、オープニングから後のことについてお話します。

まず、オープニングによって、あなたの前提を確立し、読み手が読み始めるよう、興味を抱かせたら、今度は、コピーであなたの提案を売り込まなければならないのです。

間違ってはいけません。コピーこそが、物を売るのです。

多くのアマチュアが、そして、多くの怠け者のプロが、コピーを短くして、「余白」をたっぷりと取った方が良いと主張しています。
顧客が、どこまでコピーを読んでくれるか、心配しているのです。
いったん興味を持った人は、興味深いオファーについて書かれたことなら、それが興味を引き続ける限り、読み続けてくれます。

長すぎるコピーなどというものは存在しません。
つまらないコピーは存在します。
難しくて読めないコピーも存在します。
間違った人たちに語りかけるコピーも存在します。

しかし、長すぎるコピーは無いのです。
コピーを読みやすくし、読み手が途中で止めてしまわないようにするには、ちょっとした裏技があります。
また、コピーの長さに関わらず、ちゃんと読まずに飛ばし読みしてしまう人にも、しっかりと物を売りつける裏技もあるのです。

成功するセールスレターの裏技「ダブル・リーダーシップ・パス」

そのコピーライティングの裏技は、「ダブル・リーダーシップ・パス」と呼ばれています。

これは、顧客の行動には両極端があるという考え方に基づくものです。すなわち、衝動的な買い手と、分析的な買い手です。
衝動的な買い手は、せっかちです。決断が早いですし、何かをじっくり読むこともめったにありません。飛ばし読みするのです。

ほとんどの場合、彼らが読むのは、ヘッドライン、サブヘッド、写真のキャプションに限られます。
衝動的な買い手に対して、分析的な買い手は、ゆっくり決断します。決断する前に、たくさんの情報を得たいと思い、資料もたくさん読みます。
これら2つの異なるタイプの人たちと関係を築くには、2つの異なる経路をたどる必要があります。

「ダブル・リーダーシップ・パス」でレターを魅力的にするには?

経路#1では、ヘッドライン、サブヘッド、写真のキャプション、コピーの中の太字で強調した部分だけで、あなたの提案を売り込まなければなりません。
経路#2でも、経路#1と同じことを行ないますが、読み手の目印となる強調部分の間に、詳しい説明をはさみ込むのです。

アマチュアのコピーライターが作るセールスレターは、どちらか一方の読み手に対する経路しか持たないことが少なくありません。

これは、彼らが犯しがちな間違いです。彼らは、自分に似た人をターゲットにしてしまうのです。
ダブル・リーダーシップ・パスを用いることで、あなたのセールスレターは、ぐんと魅力的なものになります。

あなたのコピーを魅力的なものにする重要なステップ

あなたのコピーを読みやすくし、読み手の関心を繋ぎ止めるのに、もう一つ、重要なステップは、私が「グラフィックの充実」と呼ぶものです。

これは、次のようなもので実現できます。

  • 写真
  • 写真のキャプション
  • フォントのサイズを変える
  • キーワードやキーフレーズを斜体にする
  • キーワードやキーフレーズを太字にする
  • 余白部分に、手書き風文字のメモ
  • 四角や丸の囲み

創造力やコスト、一緒に仕事をしている制作関係者がどれだけ協力的かということを除けば、可能性は無限です。

創造力をアップする一番の方法は、できるだけ多くのジャンクメールを手に入れ、様々なテクニックを研究して、気に入ったアイデアはファイルにまとめておくことです。
また、印刷業者に尋ねて、様々なテクニックを用いた場合のコストについても、調べておいた方が良いでしょう。

2色刷りにしたら、いくら高くなるのか?
色付きの紙にしたら?
裏面も印刷したら?

あなたのビジネスが小規模なもので、ダイレクトメールの数も多くないなら、手作業でやることも考えられます。
例えば、1000通のダイレクトメールを送るだけなら、1日50通ずつとしても、20日で全部送ってしまえます。
この程度の数なら、黄色の蛍光マーカーで文章の一部を手書きでハイライトするという方法で、2色刷りと同じ効果を得ることができます。

「グラフィックの充実」の第3の要素

コピーを読みやすくし、読み手の関心を繋ぎ止めるための「グラフィックの充実」には、第3の要素があります。それは制作関係者、アーティストや印刷業者の協力です。

これは難しい問題で、そのための準備が必要です。
彼らの意識は、仕事を取ることに向いており、出来上がった広告が、どれだけ商品を売ろうが、あるいは、どれだけレスポンスを得ようが、あまり関係ありません。

したがって、彼らは、あなたを急がせ、あなたと口論し、あなたが細かな修正を加えたいと思ったら、抵抗します。しかし、彼らの言いなりになったり、彼らの脅しに屈したり、彼らに流されることがあってはならないのです。
一つの文章を斜体にするかどうかで、反応率が1%も違ってくることもあるのです。

ダイレクトメールで見込み客に反応させる秘訣

ダイレクトメールの構成で、最後に残った項目であり、効果のあるダイレクトメールを作る上で、最も重要な部分、それは、クローズです。

あるいは、多くのマーケッターの呼び方に従えば、「Call to action(行動の呼びかけ)」です。

ここで、最も重要なことは、反応しやすくすることです。
あなたが、何かをしてもらいたいと思う人たちに対して、できるだけ、それを、しやすいようにしてあげるのです。

もし、クーポンを持って来店してもらいたいのなら、そのように伝え、さらに、あなたのお店がどこにあるのかも教えてあげるのです。
地図を示して行き方を指示し、お店の営業時間も教えます。電話をかけてもらいたいのなら、何時から何時まで電話を受け付けていて、誰と話せば良いかを伝えます。
用紙に記入してもらいたいのなら、できるだけ分かりやすく、ユーザーフレンドリーな(使う人にとって親切な)ものにします。

ダイレクトメールを作る際には、この構成を学び、それを順守することが重要です。

最後にもう一つ、ダイレクトメールを作る際に、忘れてはならないことがあります。

エモーショナル・ロジック&セリング

それは、「エモーショナル・ロジック&セリング」と呼ばれています。

あなたのオファーが何かは、関係ありません。
ほとんどの場合、人に反応させるには、例えば、喜怒哀楽、プライド、愛、恐れ、罪の意識などによって、彼らが反応するよう上手く動機付けしてやれば良いのです。

反応や購入の意思決定を左右するのは、感情的要因です。
さらに、ほとんどの人は、自らの購入を、自分に対して、あるいは他の人に対して正当化するのに、論理、事実、数字、統計を必要とします。
コピーを書く時には、読み手の感情に訴えると共に、論理的な説得力も持たせる必要があるのです。

従来型のビジネス — レストラン、小売店、ガソリンスタンドなど — の場合、ダイレクト・レスポンス・マーケティングを活用することで、30日以内に、簡単かつ安価に、売上を伸ばすことができるでしょう。

私はこのことを確信しています。

ダン・ケネディ

 

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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