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与沢翼から何を学ぶか?

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From:小川忠洋

From:小川忠洋

西宮のスタバより、、、

今日はGWの真っ只中なので他愛もない話をしようかな…多分、読んでる人も少ないだろうから、物議をかもす話題についてちょっと書いてみようと・・・

先週、与沢翼さんがブログで会社の資金がショートしたという報告をした。彼については説明する必要もないだろうけど、普通の会社の資金ショートと違って、彼が目立ったのは「稼ぎ」を全面に出して大々的なアピールをしていたから。

公の場で「負け」を宣言した彼に対しては、応援する人たちが多いようで、なんか日本人の気質が垣間見られる感じがした。日本人は、潔い負けっぷりを評価する気質が昔からあるようだ。(米国人にはこんなのは決してない)

んで、彼についてぼくがどう思うかって、書いても仕方ないと思うので、彼のやった事に関して、あなたが学べることを考えてみた。

虚と実

基本的に、彼がやったことは奇抜な事をアピールして世間の注目を集め、その注目をお金に換えるという事だった。これは事業の組み立て方としては「虚」の方になるだろう。つまり、簡単に言うと、本質的価値ではなく、トリックやテクニックによって商品を売る方法だ

一方「実」というのは着実に本質的価値をたかめて、それを売ること。「実」を着実に積み立てていく方法を「王道」と言い「虚」を積み重ねていくことを「邪道」という。

誤解しないで欲しいのは「虚」は全くダメだと言っているワケではない。孫子は「戦略の本質は虚である」と言った。つまり戦いに勝つためには「虚」の部分も必要になる。もしかしたら広告・マーケティングは「虚」なのかもしれない。。

「実」だけを求めて、本質的な価値をいくら高めても、それがそのまま成果に直結するかと言えば、全くもってそんな事はない。それは素晴らしい商品を開発したのに、全く売れないという話がそこら中に転がっていることからも分かるだろう。

なので、大切な事は「虚」と「実」をバランス良く持つことだと思う。

率直に言って、彼は「虚」に傾きすぎたと思う。実際問題として「邪道」と「王道」だと圧倒的に人気があるのは「邪道」の方なのだ。「虚」に傾いた起業家は彼だけでなく、たくさんいる。おそらくあなたの頭の中にも、名前は上がるんじゃないだろうか。

「邪道」に傾く起業家は、短期的には大きな成果を出すことができる。なぜなら、邪道は王道より人気があるからだ。んで、人はそれを成功だと言う。しかしポイントは”短期的”というところで、そのようなケースで長期的に成功する事は、めっったにない。というかぼくは見たことがない。

「虚」が持つ吸引力は、短期的には絶大な効果を発揮するが、長期的には、効果が持たない。「実」が持つ吸引力は、短期的にはあまり成果を出すことができない。着実に積み重ねていくのはとてもめんどくさい。どんな仕事でも真剣に5年間くらい続ければ、一流になれると思うが、5年間、同じことをコツコツ、コツコツ続けるのは、ほとんどの人にとって退屈すぎるようだ。世の中には誘惑が多い。

なので、どんな事業でも成功する条件の第一は「忍耐」だと言える。

素晴らしい才能も、
恵まれた環境も、
忍耐力にはかなわない。

忍耐強く、実を積み上げ、虚を取り入れる。そのバランスが重要ではないだろうか。

プロダクトローンチ

彼の報告のなかでも、とても興味深かったのはプロダクトローンチに関するコメントだと思う。ここから、あなたのようにWEBマーケティングを学んでいる人が学べることは大きいんではないか。

「プロダクトローンチで高額商品を売ると億を超えるお金が1か月で作れてしまうことも意外に容易だったりします」

と言っているが、しかし同時に、中毒性があり、

「何度も何度も売らなければと思ってしまう依存性があるからです。」

だと言っている。これは、まさにこのWEBセミナーでも解説している事だが、ローンチと呼ばれる手法は、ただの戦術、テクニックにすぎない。だから、一つの戦術に頼って事業を作ることができるなんて思わない方がいい。ローンチをやっている人たちは短期的に売上がドカンと上がるので、それをアピールポイントとしているが、裏を返せばそれ以外の時期は売上がほとんど立っていないようなもんだ。

そんな事業を経営するのは非常に難しい。なぜなら1つのローンチでものすごい金額を稼いだとしても、それは事業の運営に使われるわけで、そんなに残らない。そして、次のローンチでまた稼げばいいじゃん!って話だが、次のローンチが成功する保証はない。しかし成功したとしても失敗したとしても、事業経費はおなじようにかかる。つまり、常にローンチを成功させ続けなければいけないモデルで、1回でも失敗すると危機的な状況に陥る。(なぜなら事業経費は増える事はあっても減ることはないからだ)

もちろん、毎回、成功させ続けるなんて100%不可能だ。どんな天才でも失敗する時がある。なので、このモデルに依存するのは、個人事業レベルの事業主だったら経費が少ないのでいいかもしれないが、大きくすることはできない。なぜなら大きくするリスクがデカいからだ。

ちなみにプロダクトローンチという手法自体に効果がないと言う意味ではなく、使い方の問題になる。ボーナスとして使うならいいかもしれないが、それを事業のベースにすると、ヤバい状態が必ずくる。

事業を安定させるために必要なのは「マーケティングの仕組み」であって、どんなに優れた戦術でも、仕組み化することができいないなら、それを事業の基盤として頼ってはいけない。※ちなみに日本でプロダクトローンチを売っていた人も廃業に追い込まれているようだ。そしてローンチの発明者であるジェフウォーカーは家族経営であって企業ではない。(さらには米国はアウトソーシングの社会的基盤がしっかりしているので、有利な点もある)

何度も言うけど、プロダクトローンチ自体が効果がないわけではない。効果がありすぎるので、人が使い方を間違えてしまうのだ。それで事業が成り立つと、勘違いしてしまう。

事業を成長させるために必要なのは「マーケティングの仕組み」であって、どんなに新しい、うっひょーいな技術、ノウハウが開発されたとしても、それを載せる仕組みがなければ、ノウハウに踊らされてしまう。

仕組みとは要するにプロセスのこと。どんな広告でリードを獲得して、どの商品をどのように販売して顧客化するか?顧客になった人にいかに最大限の利益を上げるか。この一連のプロセスのこと。そしてこのプロセスを毎月、毎月、まわすこと。もっと言えば、毎日、毎日まわすこと。そしておかしい所が出たらスグにそれを発覚して修正することができるようにしておくこと。

仕組みができると、事業はエキサイティングじゃなくなる。だって毎日、同じことの繰り返しになるからね。しかし、事業がエキサイティングじゃなくなってルーチンで退屈に感じるようになってきたとき、利益は大幅に上がり、事業というものができあがる。

徒然なるままに書いてみたけど、あなたはどう思った?

ーおがわ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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