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上手にパクって結果を出す方法

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From:小川忠洋

From:小川忠洋

・ 罪悪感なしにパクって成功するには?

・ パクリのための3つのルール

大阪のオフィスより、、、

正直に自分の胸に手を当てて聞いてみよう。「今まで、他社のプロモーションや広告をパクった事があるだろうか?」

「・・・」

自分に正直になれば、「一切ない」とは言い切れないだろう。ほとのどの人は多かれ少なかれ、他社や競合から何かしらパクってるもの。パクリと言われるとキツいかもしれないが、こういうように言葉を変えれば、ノーとは言い切れないだろう「参考にする」

パクる?参考にする?

クリエイティブに参考にするとか、いろいろ言葉を変えて聞こえのいいようにシュガーコーティングする事はできるが、それは僕らが普段使っている言葉ではないので、誤解を恐れずにストレートにパクるという表現で続ける。

実際のところ、本当にゼロから生み出したものなんてこの世にはまあ、ないと言っていいだろう。先人の膨大な知識や経験の上に今の僕らが使っている技術や知識は成り立っている。

ビジネスでも、全く画期的な、今までにない商品なんてものは、ほぼない。というかあったとしても、消費者には認識されないので、(新しすぎて意味が分からないので)売れる事はない。結果、消える。

ほとんどの新商品のアイディアは既存の商品のアイディアに少しだけ変更を加えたり、少しだけ違うアイディアを混ぜたりしたものにすぎない。例えばiPodが出る前にもソニーやマイナーなメーカーとかからMP3プレイヤーは出ていた。

iPodは何をパクった?

何故、iPodが全く新しいアイディアに見えたかというと、それは、既存の「ポータブルMP3プレイヤー」というアイディアにアップル社の神髄でもある「デザイン」を組み入れたからだ。(ちなみに僕はつい最近、Mac教に改宗して、今ではMacの布教活動をしている・・・)

広告やプロモーションなどでも同じ事が言える。全くもって画期的なキャンペーンや広告はとてもリスキーだ。全く新しいアプローチは「自分は天才だ」と思うにはとてもいい素材だけど、売り上げを上げるにはちょいと厳しい。

特に広告のコピーを書く時など、自分のクリエイティビティを発揮しようと考えると、大抵の場合は上手くいかない。それよりも上手くいってるやつをパクったほうが早い。しかし、パクるのは実は簡単ではない。3つの理由がある。

  1. 1つは道徳的観点から。

    ぶっちゃけ、自分の競合のプロモーションや広告を、まるまるパクるのは普通の神経を持った人間にはできない。それに法的にもまずい。ただ、法的にまずいだけでなく、そういったパクリはすぐにお客にばれる。

    ばれたらその時点で間違いなく、本家を選ぶ。インターネットで簡単に情報を検索できる今の時代に、お客に隠しておく事なんてできない。パクリは自分自身のポジションを弱めてしまう。そして、パクリ元のポジションを強めてしまう。短期的には結果がでるかもしれないが、長期的な利益はない。

  2. 技術的観点から、

    実際、本当に上手くいってる広告なのかどうかは、その社内の人間にしかわからない。あるいは、1年くらい様子を見てみないとわからない。だから、もしかしたら、パクった広告がダメなものだったという何とも無惨な結果にもなりかねない。(というかほとんどはこれに当てはまる。何故なら、上手くいく広告は確率的にとても少ないから・・・)

    商品に関しても、売れているのは外から見ても分かるが、利益がどれくらいか?までは分からない

  3. もう一つは戦略的観点から。

    実は、パクれば何でも上手くいくというわけではない。マーケットの状況や会社のステージなどのレベルによって、ある会社でベストな方法や商品は別の会社にとっては必ずしもベストとは限らないのだ。

    例えば、業界1位の会社が取る戦略と、業界3位の会社が取る戦略は全く違う。それなのに広告やコンセプトやビジネスモデルをマネてしまうと、機能不全に陥ってしまう。

じゃあ、どうやって道徳的にパクればいいのか?心が痛まないようにパクって自社の売り上げを上げるためにはどうすればいいか?答えは簡単だ。次の事をルールにしよう。

ルール#1他業界から

直接、競合する会社からは一切パクらずに、他業種、他業界のアイディアやメッセージをパクる。これだと、基本、相手に害はないので、トラブルになる事はない。競合からパクるとトラブルになる上に、最高のJV相手を逃す事になるので2重苦だ。

パクる事は悪い事ではないが、バランス感覚が重要で、バランスが崩れると、(やりすぎると)まずい事になる。その辺は自分の感覚で分かるはず。。。

どうしても、競合する会社からパクりたいときは、ライセンスの提案をしてみよう。ほとんどのケースでは、パクリよりも上手くいく。ライセンスフィーを払う事で合法的にパクらせてもらって、アドバイスまでもらえる。そして、あなたの株はあがる。

ルール#2背景を考える

広告をパクる時は、しばらく様子を見て、上手くいっている広告だと言う事を確認できてから、パクる。その時も、文字をそのままパクるのではなく、背後にある構成やロジック、アイディアなどをパクる。

特に広告をパクる場合は、それが上手くいった背景などが重要になる。つまり、その時のマーケットの状況だ。その時のマーケットの状況と今のマーケットの状況が違うのであれば、その広告は今は上手くいかないだろう。そのままパクると上手くいかないものをパクってしまう。

そして、iPod同様、パクったアイディアに自分なりの何かを組み合わせよう。そうする事で、あなた以外のほとんどの人からは全く新しいアイディアだと思われる。

ルール#3ポジションを考える

パクる時は、少し考えよう。何故、その会社がそういったメッセージを出しているのか?何故、その会社がそういった商品を出しているのか?何故、その商品が売れているのか?何故、そういうビジネスモデルなのか?

つまり、その会社は、どんなポジションにあるのか?

そのポジションに合ったメッセージや商品を出しているはずだ。そして、そのポジションだからできるビジネスモデルを作っているはずだ。そういうポジションを考えるようにしよう。

そうすれば、間違った相手をパクる事にはならない。

最後に強く、強く言いたいのが、「上手くいっているモノをパクれ」と言う事。何でもかんでも目に見えるから、パクるというのでは、ダメだ。学校に通っている頃、たまたま自分の横に座ったからという理由でカンニングはしないだろう。

カンニングするなら成績のいい友達の答案用紙をカンニングするべきだ。こんな事は全国の小中学生なら誰でも分かっている事。ただし、小学校のテストと違い、ビジネスの答えは、常に入れ替わっていて、誰も正しいものをしらない。

おがわただひろ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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