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夢の国:起業家立ち入り禁止!?

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From:小川忠洋

From:小川忠洋

夢の国より、、、

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先週末の三連休、我が家は夢の国に行った。ディズニーランドである。正確に言えば、ディズニー・シー。アンバサダーホテルに泊まって、シーを満喫だ。起業家というのはかなり悲しい生き物で、、、夢の国に行っているにも関わらず、ビジネスの事ばかり考えてしまう…

なので夢の国が大好きなファンの方はこの先は読まない方がいい。あるキャラクターをこき下ろす事になるので…(笑)

土曜日。アンバサダーホテルの朝。
シェフミッキーというレストランがある。このレストランでは、朝食を食べている最中にミッキーやミニー、ドナルドなどが出てきて、一緒に写真を取ったりサインをもらったりできる。ランドやシーの中だと、なぜかミッキーと写真取るのに行列ができるという夢のない大人からすると不可思議現象が起きる。なので、とってもありたがいサービスなのだ。。。

もちろん、ディズニーファンであるわが嫁はシェフミッキーを予約。もちろん、子どもたちも着実にミッキーファンに育っていっている…(恐るべしディズニー・マジック)ちなみにマクドナルドの藤田田さんは、どっかの外食チェーンのオーナーにこうアドバイスした事があるらしい、、

「子供だよ。子供。ハンバーガーなんて、大人はもう食習慣ができちゃってるから、食わねぇんだよ。だから、子供を狙って食習慣を教育していかなきゃダメなんだ…」

そして、キッズメニューやキャラクターやら。。。さまざまな戦略で子供にマックを食わせる事に成功。そして、今どうなってるだろうか?どこのマクドナルドも大人もいるし子供も一杯である。。。

恐るべし藤田田。20年先を見据えた経営戦略だ。。。

そして、ディズニー。恐るべし。。。3歳の頃からディズニーファンになってしまった我が娘は、、、いったいオリエンタルランドにいくら払う事になるだろう・・・LTVはいくらなんだろう。。。まさにライフタイム・バリューである。。。

シェフミッキーに戻る。もちろん、人気のレストランだから、予約しているとはいえ、行列ができる。(おかしいダロ)そして、行列を待っている間に、アップセルがかかる。この壁画の前で写真とりませんか?アップセルだ。思わず計算してしまう。何分にいくらの売上だから、何時間で、1ヶ月で、、などと。起業家は夢の国は立入禁止にしたほうがいい。

多分この写真アップセルも、たまたまこの壁画の前で写真撮ってる人が多いのを見かけて、気の利いた社員が「これサービスとしてやったらどうですかね?」的な感じで生まれたんだろうなぁ~などと妄想。

さらにアップセル

席に案内されるとビュッフェの説明がある。すると驚いた事に、レストランのウェイトレスが「限定タンブラーがあります」とアップセルをかけてきた。マジか?ウェイトレスがタンブラーのアップセルするんか!?ってか、そのためにタンブラー作ったんか!?驚きである。

そして、何が驚きかって言えば、このようなアップセルの嵐を、嫌味なく、シレっとやっているところである。スゴイぜ。夢の国は。

ディズニー・シーに潜むあいつ…

ちなみに僕が驚いたのは、そんなアップセルの嵐なんかじゃない。(ちなみににアップセルの嵐は、昔、米国アマゾンがやっていた。10連発くらいのアップセルなんだけど、最近はやってないから効果があんまりなかったんだろうな。)本当に驚いたのは、ディズニーシーに住んでいるあいつである…

そのクマは前から見たことがあって知っていたが、、、ディズニーラブの我が嫁の話でビックリした。。。

「ダッフィーはディズニーシーでしか買えないんだよ。だから、

貴重なんだよ!」

マジで!???

貴重なんだよ!貴重なんだよ!貴重なんだよ!貴重なんだよ!貴重なんだよ!…

恐るべし!!貴重だったのか?貴重って言葉はなかなかレベルが高いぞ。ダイヤモンドが貴重だみたいに聞こえるぞ。マジか?数年前まで存在していなかったクマをファンに「貴重」だと思わせてしまう、ディズニーのダイレクトマーケティング戦略。素晴らしすぎる・・・解説しよう…

まず、このクマは一人3体までしか買えないと言う(多分)。シーに入らないと売ってない。そして大人買いできない。という状況で、きちんと供給をコントロールして希少性を活かしている。

ストーリーこそマーケティング

しかし、素晴らしいのはそんな事じゃない。最高に素晴らしいのはこのダッフィーの絵本が出ている事である。僕の記憶が正しければ、この絵本の方が先に出たんじゃないかな?絵本はダッフィーが誕生するストーリーが描かれている。確か、ミッキーが航海士でミニーが港でまつ女。ミニーがわたしだと思って連れてってみたいな感じでダッフィーを作った。そんな感じだったと思う。

ま、ストーリーのあらすじはともかく、重要なポイントはここだ。考えみてほしい。この絵本を読んだ子供。ディズニーシーに行く。絵本に出ていたダッフィーが売っている。

「ママ、あれ欲しい!!」

となること100%確実である。つまり絵本でストーリーをつかって、需要(ニーズ)を高める作業をしながら、きちんと希少性を出して、売っている。。。ヤバくないか?このマーケティング。

それだけじゃないぞ。なんとこのクマ。洋服まで着る。洋服が1着3000円~1万円前後だ。おいおい。そこいらの大人の服より高くないか???(日本は豊かだなぁと思う)恐るべし。洋服なんか無限につくれるぜ。ここでも希少性が出るんだろうな。ハロウィン仕様、クリスマス仕様、とか。。。

さらに驚いた事に、ダッフィーには恋人みたいなんがいる。シェリーメイというらしい。頭の上にリボンが一個乗っただけである。しかも、彼女に関しても誕生のストーリーがある。ダッフィーが寂しいと思ってミニーが作ってやったんだとさ。これ読んだ子供は、、、

「ママ、あっちも買わないと!!」

と言う事、間違いなしである。このクマめ。キャンディにもなっていやがる。。。まぁ、そんな事はどうでもいいか。とにかく起業家や経営者は立入禁止にしたほうがいいな。夢を壊す。。。

教訓:
今回の話のなかで1つだけ重要なポイントを選ぶとすれば、それはストーリーである。ストーリーなど必要か?ベネフィットがあれば見込み客は買ってくれるだろ?と考えるのは大間違い。ストーリーこそマーケティングである。ストーリーを語ることで、本当は興味もなかった人達まで買ってくれるようになる。ベネフィットだけではその人たちは興味をもたない。ストーリーだよ。ストーリー。

小川忠洋

PS:
最後の日。ホテルの会計時に素晴らしいディズニー戦略があるんだが、それはまた次か別の機会に話そう…

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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