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マーケティングの「騙し」と「仕掛け」

2010.10.31 | ,
  •  

From:ダン・ケネディ

FROM:ダン・ケネディ

前回は、一見間違いのように見えるものが、どのようにマーケティングの仕掛けに変わっていくのかについてお話しました。
さあ、今回も仕掛けについて引き続きお話しましょう!

騙し

私はたまに「『騙しのマーケティング』についてどう思われますか?」と聞かれることがあります。実際問題、全てのマーケティングには程度の差こそあれ「騙し」が含まれています。

・ レギュラーサイズの缶より中身のエンドウ豆は少ないのに、数十グラム割増の大きな缶
・ 一見記事のように見える新聞広告
・ インフォマーシャル
・ 偽の性能検査
・ ぎっしり文字の書かれたメール

全ては騙しです。これに気付いたほとんどの買い手は嫌悪感を感じることでしょう。

仕掛け

それから、「仕掛けについてはどう思われますか?」とも聞かれます。

ある人は嫌悪感を示します。しかし、ある人は「顧客」は仕掛けの上に成り立っているといいます。

それに関して、レネゲイド・ミリオネア・システムで出た話をお話します。あるVIPグループとの会話の中にも出てきた話です。

人は戦略を変えない。
人はコピーを変えない。
人はプレゼンテーションの仕方だけを変える。

戦略やコピーを変えることはめったにありません。代わりにプレゼンテーションの仕方だけを変えて対応します。そのほうが簡単だからですが、それが有効だからそうするのです。それを可能にするのが仕掛けです。

1ドル紙幣は100ドル紙幣の手紙にもなりえます。
偽の速達メールが本物のフェデックスにもなりえます。
無料レポートにきらびやかな表紙がつくかもしれません。

もちろん、テストをするのを怠ってはなりません。仕掛けの有効性を必ずテストします。結果が良好であれば、当然のことながら仕掛けをさらに利用する方向へと進みます。

なぜ仕掛けは有効?

なぜ仕掛けは誰においても功を奏すのでしょうか?

それは、皆がもう普通のことに飽きてしまっているからです。裕福な人もそうでない人も、どの経済的な層の人も、人であることに変わりはなく、買い手は買い手だからです。どの層の人も、楽しいことや面白いことが好きだからです。

買い手が人である以上、仕掛けは有効に機能します。そして、その仕掛けによって、同じものに何度も繰り返し心を惹きつけられ、購入へと導かれます。

仕掛けもある意味「騙し」ですが、邪悪な意図がなければ、そして、買い手に被害を与えなければ、それは普通のことに飽きてしまった買い手に刺激を与える有効な手段になります。その場合は、仕掛けは買い手にとって悪いものとはならないでしょう。

さて次回は、個人の行動のコントロールについてお話します。
次回をお楽しみに。

ダン・ケネディ

ダン・ケネディ

ダン・ケネディは、毎年100万人以上の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与え、世界一多くの億万長者を生みだしている。そんな彼のことを、アメリカで最も億万長者を生んだ人として、「億万長者メーカー」と呼ぶ人もいれば、「21世紀のナポレオンヒル」と呼ぶ人もいる。 「日本一のマーケッター」にも選ばれた神田昌典氏も、彼の著書を監修し、絶賛のコメントを寄せている。

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