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交渉の極意

2011.5.19 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋

赤坂のスタバより、、、

目の前には、相手方の社長が座って考え事をしている。あなたが提示した条件が妥当かどうか、考えているようだ。あなたは、今、大きな取引を決めようとしている・・・

この取引が決まれば、、、この契約が決まれば、、、あなたの会社にとっては、めちゃめちゃ大きなプロジェクトになる。言葉を変えれば、、、あなたの会社は次のステージに行く・・・そんな事が可能になるようなビッグな取引だ・・・

・・・あなたは緊張する。手に汗握るとはこの事か。もしかしたら、相手はこの条件を気に入らないかもしれない。もしかしたら、別の会社を選ぶかもしれない。・・・しかし、これは決めたい。他がダメになったとしても、この契約だけは決めたい・・・

こんな取引をしたことがあるだろうか?

社長、起業家であれば、このような交渉の場に出くわした事が今まで、何度となくあるだろう。もし、なかったとしても、あなたが成功すれば、このような取引は増える。成功すればするほど、新しいビジネスチャンスがあなたの元に舞い込んでくる。そして、それらは、あなたの会社で最も大きな取引になるかも・・・というようなものばかり。

このような時、上手に交渉して、良い条件で契約をする事ができれば、あなたのビジネスは飛躍的に伸びるだろう。B2Bならなおさらだ。このような取引は毎日、毎日、日常茶飯事のように行われている。

どんな会社も単独では生きることができない。他のたくさんの会社と取引をして、時にはジョイントベンチャーをして協力しあって生きていかなければいけない。ということは、交渉術というのは、あなたの会社を繁栄させる上で、重要なスキルになる。

ウチ(ダイレクト出版)みたいな会社は、商品を自社で作るよりも、他社から提供してもらっている。だから、なおさら、他社との取引はとっても重要なビジネスの要素だった。

今日はあなたに有利な交渉をするための最大の秘訣を公開しよう。

いつもこのザレスポンスでは、マーケティングの話ばかりしてるが、取引や交渉もビジネスを大きくしていく上ではとても重要なポイント。なので、たまにはこんな話もいいだろう・・・

さて、交渉を自分に有利にすすめるための最大のポイントとは何だろうか?あなたはどう考える?Win-Winの精神。もちろん、それはとっても大切だ。しかし、それは最大の秘訣ではない。

むしろ、Win-Winの精神なんてのは、当たり前である。常識。2社が取引をするなら、その取引は、どちらにとっても何らかのメリットがあるはずである。じゃなきゃ成立しない。

いや、でも一方が得して、一方が損する取引だってある。と言うかもしれない。しかし、それは金銭的な側面だけの話だろう。金銭的には、一方が得して一方が損する取引もあるかもしれない。しかし、金銭で損した方は、何らかの別の形でその取引からベネフィットを手に入れているはずである。例えば、信用とか。例えば、ノウハウとか。例えば、顧客リストとか。そういった目に見えないものも交換されている。お金だけじゃない。

だから、基本、取引はWin-Winじゃなければ、取引は成立しない。当然の話だ。じゃあ、

交渉の最大の秘訣とは?

交渉の最大の秘訣は、テクニックではない。テクニックはある一定の条件下では使えるだろう。しかし、常に通用するものではない。交渉の最大の秘訣はマインドセットである。正しい、マインドセットで交渉に望めば、あなたは必ず、その交渉に成功する。

そのマインドセットとは、、、、「欲しがらない事」欲しがりません、勝つまでは、、、なんつって、、、ま、そんなオヤジギャグはどうでもいいんだけど、、、

その取引を絶対決めたい、その取引が欲しい!と思った瞬間にあなたは交渉においては非常に不利な立場に陥る事になる。そして、不利な立場だからこそ、その交渉をうまくハンドルできない。結果、ロクな結果にならない。

取引をする上で、絶対に忘れてはいけない原則は、「同じような取引はいくらでもある」という事。おそらく、あなたは目の前の事に夢中になりすぎていて、これが千載一遇のチャンスだと思っている。しかし、現実は違う。その千載一遇のチャンスは、おそらく、2,3年に一回くらいのペースで来る。それが本当にレアな機会だったとしたらだ。

もし、あなたの見積もりミスで、そんなにレアなチャンスじゃないなら、1年に1回くらいのペースで来るかもしれない。・・・あるいは、あなたがちょっとテンション上がり気味だったら、、、、本当は大した取引ではなく、2,3ヶ月に1回くらいのペースで来るかもしれない。

ビジネス伝説で、マイクロソフトがIBMと最初に交渉したときの話とかを知っている人は、こういうのを千載一遇のチャンスと呼ぶ。そして、それを逃したら、今のマイクロソフトはないと思う。本当にそうだろうか?本当に、それを逃したらビルゲイツは2度とこのクラスのチャンスをつかむことができなかったのだろうか?

僕は多分、違うと思う。なぜなら、ビル・ゲイツのような優れた経営者の元にはそのようなチャンスはいくらでも舞い込んでくるだろうし、そのような他の人には見えないチャンスを見抜くことができるだろうからだ。(この時点ではビル・ゲイツも経営者というより起業家か)

もちろん、あなたはマイクロソフトのような帝国を築こうとしているわけではないだろう。だとすれば、心配ない。チャンスはいくらでもある。これが決まらないと死ぬ、、、なんて取引は存在しない。

今、直面している最高のチャンスだって、いつでも来る。大切なのは、あなた自身がどれを”選ぶか?”という事だ。

「欲しがらない」

これは交渉、取引において最も重要なマインドセットである。欲しがらない事で、相手はより有利な条件を提示してくるだろう。しかし、それだけでなく、あなた自身も、感情に惑わされる事なく、この取引の真の価値を見抜く事ができるだろう。

そして、それを”選ぶ”かどうかを決める事ができる。

「どうしても欲しい!」と思ったらあなたの負けだ。そして、その原因は、交渉のテーブルにあるのではなく、普段の準備不足にある事を忘れてはならない。欲しがらない状況をつくることが、とっても大切なのだ。

次に何かの交渉や取引のテーブルにつくときには、この話を思い出して、話し合いに応じるといい。「欲しがらない」それが最高の成果を生み出す秘訣だ。

小川忠洋 

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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