だって、起業セミナーですから、本当に起業を実現できたとしたら起業セミナーに来る必要がないですよね？でも、リピート客が８割ということは・・・

つまり、起業ビジネスの本質とは
「あなたならできる！」「夢は叶う！」と言い続けてあげて棺桶まで連れて行ってあげることだ、ってことです。
本当に起業させることは、目的ではないのです。

それが悪い事だと起業セミナーの主催者を糾弾するつもりは、これっぽっちもありません。なぜなら起業は各個人の責任のもとにやるべきことだからです。

そして、それにお客さんが喜んでお金を払っているということは、「いつか起業したいね教」に入信していることに、満足しているわけですから。
むしろ、そういうコミュニティがなくなると、行き場のない人が困ります。
その意味で、重要な価値提供をしていると思っています。

でも、私自身が主催する起業セミナーでは、そういうのはイヤだと思っています。
お金がいくら儲かったとしても、そういう連中と同じ空気を吸うだけで吐き気がしますから。

だから、私自身は、冒頭の言葉通り「起業の夢を諦めさせること」を目的にしているのです。

通常の起業セミナーであれば「あなたはやればできる」と言ってくれます。
その言葉で自己肯定をしたくて、いつもの「あのメンバー」に会うために、起業セミナーの主催者にお布施を払い続けます。

私の考えは違います。
「やればできる」のであれば、今やれ。
で、半年やって「これだけやってもダメなんだから、才能ないよな・・・」と腹の底から理解しろ、と考えています。

才能がないと気付ければ、起業セミナーに貴重な時間もお金も費やさずに済む。
そして、その貴重な時間やお金を他のやりたいことや大事なことに使いましょう、ということです。

残念ながら、現実として起業の才能がない人はいます。
それは良い悪いではなく、厳然たる事実です。
そして、それは全人格を否定するものでも何でもありません。
他には才能があるかもしれないけど、たまたま起業には才能がなかったよね、というだけですから。

この「ザ・レスポンス」を読んでいるような方は、起業するヤツ＝エラい、経営者＝エラい、という価値観を持たれているかもしれません。
でも、ちょっと違うコミュニティにいけば、中小企業の経営者なんてゴミ、カス扱いです。

だから、別に起業の夢を果たせなくても大したことはないのです。
起業というものに価値をおき過ぎじゃないですか？

コンサルタントが言うのもおかしな話ですが、
起業・ビジネスなんて所詮、ただの金儲けです。

その金儲けを気持ちよく楽しくやるために、
社会貢献、価値の提供みたいなことを付け加えているに過ぎません。

別にビジネスでなくても社会貢献、価値の提供をする方法はいくらでもあります。

また、人生、金儲けが全てではなく、
家族、趣味、教養などいろいろな側面があります。

そして、人生を幸せに生きることが目的なのであれば、起業したいなぁという夢に引きずられつづけるより、それを一切捨てて、その別の側面に時間とお金を費やすほうが、よほど幸せな人生が送れるはずです。

「あきらめが肝心」なのではなく「あきらめられるようにすることが肝心」です。