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小さな会社のネット集客法[初級編]

2016.7.26 | ,
  •  

From:山田光彦

「今までネットで集客したことがないんですが、
 一番はじめにやるなら、なにからはじめたらいいでしょう?」

これはお客さんから、最近いただいた質問です。

「今まではネットを使わず集客してきたけど、これからネットを使って集客していきたい。
 最近、ネットを使って売上を伸ばしている会社がでてきているから、ちゃんと対策をしたい」

そんな会社がネットで集客するための第一歩。
第一歩といっても、かなり効果のある方法で、僕たちも実際に使い続けている方法をお話します。
では、まず本題に入る前に、家電業界の事例を紹介させて下さい。

家電業界の歴史

家電が日本で流通し始めた頃。今のようにネットも大型家電量販店もない時代。町の商店街などに小さな電気屋さんがあちこちにあって、そこで家電が売られていました。

松下電器をはじめとした製造メーカーはいい商品をたくさん作る。そして、町の電気屋さんがその商品を顧客へ売り、届ける。そんな形で日本の家庭へ、家電を届けることで日本人の生活レベルを大きく引き上げることになりました。

この町の電気屋さんは、特定の電機メーカーに関係する電気屋さんでした。(誤解を恐れず言うと)メーカーと電気屋さんはとても関係性が深かったので、メーカー側としては価格をある程度、コントロールできる状態。価格競争に陥りにくい構造になっていたんです。

ですが、そこにチャレンジをしたのが、、、

大型量販店の台頭…

そういった状況だったところに価格競争の原理を持ち込んで、勢力を大きくしていったのが大型量販店。おそらく、価格競争に陥りにくい構造になっていたので、高い価格への不満を感じていたたくさんの消費者を味方につけることができたんでしょう。

そして、安さを最大の武器にしたヤマダ電機やヨドバシカメラといった大型家電量販店が覇権を握ります。その結果、町の電気屋さんはほとんどは姿を消してしまうことになりました。実際、あるデータによると1978年の家電販売量の80%以上が系列店(あるメーカーに関係する電気屋さん)だったのに、2009年になると、家電販売量の70%以上が量販店になり、完全に売上が逆転してしまったんです。

ですが、覇権を握っていた大型量販店も、すぐに苦しい状況に追い込まれます。そのきっかけになったのが…

ネットの登場…

あらゆる業界のビジネスモデルに大きな影響を与えていると言っても過言でもないインターネット。このネットの登場、特に価格ドットコムに代表される価格比較サイトの登場で全国の最安値をすぐに調べられるようになりました。

その結果、安さを最大の売りにしていた大型家電量販店の代表でもあるヤマダ電機ですら、業績が悪化。2013年の4-9月期に初の赤字41億円に転落し、その後も店舗を閉鎖するなど苦戦を強いられる状況になっています。

専門書を読み込んだりというほど緻密に調べたわけではないので、多少不正確なところはあるかもしれませんが、家電業界の大きな流れはこういう感じになっていました。

これと似たような変化が起きている業界は、たくさんあります…

たとえば、本の業界でも同じようなことが起きています。町の本屋さんが、大型書店の登場でなくなってしまった。そして、大型書店も今、アマゾンが登場したことで苦境に立たされていたり。昔はうちの近所にあった酒屋さんや駄菓子屋さんもほぼなくなってしまいましたよね。

塾の業界でも昔は小さな塾がたくさんありましたが、大きな塾が全国展開するようになってきました。しかも、最近ではネットで月々**円の定額でどんな授業でも受けられるといった、ネットを使った新しいサービスが登場してきました。

おそらく、ほとんどの業界で多かれ少なかれ、安さを売りにした大きな会社やネットを使って、大きなシェアを獲得する会社が出てきはじめているでしょう。

大きなシェアを持つ会社に小さな会社がやってはいけない戦い方

大きな会社に小さな会社が勝つ方法。もちろん、これには答えはありません。でも、戦い方のセオリーみたいなものはあります。その中でも一番やってはいけないこと。それは、大きな会社に正面から立ち向かうこと。大きな会社のマネをしてしまうことです。

これをやってしまうと顧客からみても小さな会社を選ぶ理由がなくなりますし(大きな会社を選びますよね)、大きな会社が得意なところで正面から戦うことになるので、小さな会社にほぼ勝ち目はなくなってしまいます。

では、どうやって戦うのかというと、それは大きな会社がもっていない魅力を、顧客にアピールすること。もっと具体的に言うと、大きな会社が武器にしている魅力。この魅力を届けるために、あきらめるしかなかった別の魅力を顧客に届けることです。

その方法はアイデア次第という点もあるのですが、その中でもうまくいく確率が高いのが、、、

失われた顧客の購買パターンに忍びこむ…

あなたが何かを買おうとする時、あなた自身が商品のことについて詳しければ、ネットなどで情報を集めて「これを買おう」と決めて購入すると思います。でも、あなたがその商品のことについて、あまり詳しくなければ、、、どうしますか?

その商品について情報を集めると思いますが、その商品について詳しい人がいれば、その人に聞きませんか?そして、その人が信頼できる人なら、その人のアドバイス通り買ってしまうなんてことはありませんか?

そうです。人はどの商品を買ったらいいかわからない時、商品を使いこなせないんじゃないかといった不安を解消したい時などには、誰かに聞いてから商品を買うというのが、とてもよくある購買パターンなんです。昔の家電業界の町の電気屋さんが、商品を売っていたのはまさにこういう購買パターンを使った販売方法です。

ですが、安さを追求し、大量の商品を販売している家電量販店なら、社員教育にお金をかけたりするよりも、もっと安くする方向にお金をかけるのが普通です(このウリを磨き続けるのが、この会社の存在価値ですから)。ネットで商品をカタログのように並べているだけの販売方法をとっている会社から買うときには、顧客はこの行動パターンをとることが、そもそもできないということになります。

つまり、この購買パターンは、安さを売りにしていたり、ネットで商品をカタログのように並べているだけの会社には、やりにくい販売方法なんです。そして、顧客がこういう購買パターンで商品を買いたいと思っているわけですから、この購買パターンに沿ってスムーズに商品を購入できるようにすることは、顧客にとって大きな魅力のひとつです。

しかも、ネットでは自分が買いたい商品と似たような商品がクリックひとつで出てきます。そして、その商品に対する様々な意見や情報をすぐに大量に集めることができます。でも、どの情報が正しいのか、何を信じたらいいのか、情報が多すぎて混乱してしまう。そんな状況ができあがっています。

昔はあったけど今はなくなってしまった、顧客にとって信頼できる情報源(昔の町の電気屋さんのような)。しかも、自分にぴったりな情報源へのニーズがかなり高まってきています。

そして、顧客にとって信頼できる情報源になれば、あなたの商品だけが持っている魅力をきちんと伝えることができます。そうすれば、安さ以外にも商品選びに重要なポイントがあるがわかってもらえます。それに、顧客から信頼されて、関係性を築くことができれば、売ること自体はとてもラクになります。信頼されているわけですからね。しかも、、、

大きな会社にはマネしにくい…

顧客の信頼できる情報源になって、関係性を築く。この方法は大きな会社が苦手とするやり方でもあります。なぜなら、人が関係性を築きやすいのは人なんですが、大きな会社は誰がやっても同じような結果が出せるようなビジネスを作ることが多いからです。マクドナルドとか、ファミレスとか、銀行とか、なんでもいいですが、大きな会社は誰かを全面に出して顧客と関係性を作ったりということは、ほとんどしないですよね。というよりも、どこのマクドナルドに入っても、店員が誰であろうが、同じような品質でサービスが受けられる。それが大企業のウリ(安心感)だったりしますから。

だからこそ、この関係性を使った売り方は、小さな会社にとって狙い目の方法なんです。

実際、僕たちダイレクト出版はこの販売戦略を使っています。しかも、毎日。。。要するに、このメルマガ・ブログのことです。この販売戦略は、僕たちのビジネスの中でも3つの指には入るというほど、重要なもの。僕たちのビジネスの根幹を支えている戦略です。

これを一切やっていなければ、ダイレクト出版が年商何十億の会社になるってことは、なかったと思います。

それに、メルマガやブログ、Facebookに投稿する、といったところから始められるので、お金もほとんどかかりません。それに、既存のお客さんにメッセージを頻繁に送れば売上が上がるというのは、昔からの定番の方法でもあります(ダン・ケネディは顧客にニュースレターを送れ!ってよく言ってますよね)。

というわけで、小さな会社がはじめてネットをやるなら、顧客にとって信頼できる情報源になって、関係性を使って売上を上げるのがオススメです、という話でした。特に既存のお客さんにメルマガやブログでメッセージを送ることは売上アップに直結するので、すぐに取り組んでみてください。

正直、まだ色々と書きたいことがあるのですが、ちょっと長くなってきてしまったので、今日はこれぐらいで終わりにします。

PS.
ちなみに、僕たちがメルマガ・ブログでやっている、この販売戦略はこちら詳しく公開しています。
こちらから

PPS.
書き始めると結構長くなってしまいました、、、

山田 光彦

【ザ・レスポンス】の責任者兼チーフ・セールスライター。以前は、司法書士として事業をやっていたが、顧客を集める重要性を痛感し、セールスライターへ転身。現在、ダイレクト出版のマーケティング部門の事業部長を務める。

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