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ノウハウ・コレクター注目

2013.7.22 | ,
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From:小川忠洋


赤坂のスタバより、、、

今日は真面目な話をしよう。ちょっと最近、考えていることだ。マーケティングのノウハウや、ちょっとした秘訣を教えるだけで、グイグイ業績を伸ばす人と、同じ事を教えていても、なかなか伸びない人がいる。その違いはなんだろうか?

マーケティングノウハウを売る時によく困るのはベネフィットの表現で、これをやれば、こんなに成果が出ますってアピールをするわけだけど、同じノウハウでも人によって成果の出方は違ってくる。。。

なぜだろうか?

世の中には、凄い秘密のノウハウを知ったおかげで一気に成功した、、、というような話がある。そんなセールスアピールがたくさんある。それは嘘なのか?と言えばそんな事はなく、実際にそういうケースもある。

ちょっとしたヒントで大ブレイクする人も、実際にいることはいる。しかし、そうじゃない人もいる。同じヒントをもらっても、同じノウハウを学んでも、同じセミナーに出たとしても、、、

違いは何か?

ちょっとしたノウハウを学ぶだけで一気に成果を上げる人と、同じことを学んでもなかなか成果につながらない人がいる。よくよくその人たちの過去を見てみれば分かる。実は、ちょっとしたノウハウで一気に成長していく人というのは、そのちょっとしたノウハウを知る前に、何年間もの不遇の時代がある。不遇の時代にもいろいろ勉強して、そして、最後の最後に、ちょっとしたコツを知って一気に伸びる。

ビジネスは年数と共に正比例で成長するのではなく、あるポイントからガツンと成長するようになる。その瞬間がある。それまでは、ぜんぜんダメダメだったけど、その時を境に、何をやっても上手くいく、、、というような状態がしばらく続く。そんな瞬間がある…

ブレイクスルー前夜

多くの人はその瞬間をブレイクスルーと呼び、その瞬間、何が起きたのか?何をやったのか?何を学んだのか?どういうノウハウだったのか?というような事に執着する。

しかし大切なのは、その瞬間でなく、その瞬間に至るまでの数年間の間ではないか。その瞬間に至る数年間に彼は何を得たのか?他の人が同じ話を聞いても成果がそんなに出なかったのに、、、彼だけ圧倒的に結果を出すようになった。その違いはなにか?

その違いは”体系的な知識”である。

大抵の人は、その瞬間に至るまでの数年間、たとえばマーケティングならマーケティングを片っ端からありとあらゆる情報を収集する。。。そうすると、自分の頭の中で、断片的だった情報、断片的だったノウハウが、お互いに繋がり出していく。テイクアウェイなど、セールスのテクニック、希少性や購買心理などの人間心理、媒体ごとのノウハウ、などなど、いろいろいな断片的知識が、集まって、それらが繋がり、自分の中でマーケティングが体系的な知識となる。

マーケティングが体系的な知識となって初めて、目の前のちょっとしたノウハウやちょっとしたヒントを実務で使うことができる。マーケティングを体系的に理解していれば、例えばフェイスブックが今熱いという情報やノウハウが入ってきたとしても、それを自分はどう使うべきか?いつ使うべきか?どのように使うべきか?が分かるので、実際に使う(あるいは使わない)ことができる。

一方、マーケティングの知識が体系的でなく、断片的な知識のままだと、、、新しくスマホが熱い!みたいな情報が入ってくるや否や、スマホを今すぐやろうとする。しかし、自社のビジネスにどのように応用すればいいか分からない。だから、スマホをやらなきゃいけない、やらなきゃいけない、という気持ちだけがはやり、実務は何も動いてないという事になる。

断片的な知識は行動に結びつかない

人間、本当に理解していない事なんて行動できっこない。そして、本当に理解するという事は、断片的な知識の寄せ集めではない。知識が、一つ一つの知識が体系的に結びついていなければ理解できない。一度、体系的な知識を身につければ、どんな分野も、もちろんマーケティングでも、新しい情報を理解するスピードも深さもダントツに早くなる。そして、それに対する応用力も圧倒的に高くなる。

その結果、目の前に現れたちょっとしたマーケティングのヒント、セールスのテクニック、などを最大限、応用して、成果を出すことができる。

全てのノウハウは、状況による。どんな状況でもユニバーサールに使えるノウハウなどは、この世に一つもない。ある一定の状況で、あるプロセスを実行すれば、ある一定の成果が見込める。これがノウハウだ。つまり、全てのノウハウは状況次第だということ。適応できる状況が多ければ多いほど、そのノウハウは再現性が高いなどと言われて高評価される。

知識が断片的だと、状況が変わると、そのノウハウを全く使えなくなってしまう。ところが、体系的な知識を持っていれば、状況に応じてそのノウハウを応用することができる。それどころか、そのノウハウから新しいノウハウを自分で創りだすことができる。最終、ノウハウやテクニックなどは必要なくなり、自分の頭で考えてビジネスを成長させることができる。(この段階に至ってノウハウを求めるのは単純に時間削減のためである。自分の頭を使って考える時間を削減するためである。本質的にはなくても大丈夫な状態だ)

なので、もしあなたがノウハウを学んでもなかなか成果が出ないなぁと感じているなら、原因はこれかもしれない。断片的な知識ばかり集めているからかもしれない。実際、断片的な知識は集めるのがオモシロく(ノウハウコレクターという言葉があるくらいだ)体系的な知識は学ぶのがしんどい。(学校の授業が退屈なのは先生だけじゃなくコンテンツにも理由がある)

例えば、マーケティングの名著なんてたくさん出てる。フィリップ・コトラーなんか超有名だ。しかし、本を目の前にしてみな、読む気が2秒で薄れるのを感じるだろう。一方でフェイスブック広告でファンが10万人で儲かったどーこーってのはワクワクするだろう。そしてこっちの方がスグに役立つ気がする。

悲しいかなこれが人間の心理。

こんなの学んでも役に立たねぇーだろと思えるような教科書的な知識は、実はとんでもなく役に立ち、これはスグに使えそうだ、、と思う断片的知識は、実はあまり役に立たない。

勉強するなら、この矛盾を理解して、勉強するといい。1ヶ月後には成果は出ないだろうが、2年後には大きな違いになる。

-小川忠洋

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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