森兼啓嗣

ロゼッタストーン

FROM:森兼

今を遡ること5000年前、紀元前3000年のエジプト。

太古の昔に暮らしていた古代エジプト人はヒエログリフという文字を使い、その生活や文化を表現していた。ピラミッドの壁にも書かれたこの文字は、3500年の間、エジプトで使われ続けていた。

しかし、4世紀になると突如としてヒエログリフは失われる。原因はキリスト教の普及だ。異教の神を崇拝する文字は認められないというわけだ。さらに11世紀になると、エジプトはイスラム教の勢力下となりアラビア語にとって代わられる。ここに古代エジプト文字を読める人間は完全に失われてしまった。

時は流れ16世紀になると、様々な考古学者や言語学者がその謎の古代文字の魅力にとり憑かれ、その解読に挑むことになる。しかし、彼らの努力も虚しく、その手掛かりすら発見することはできなかった。そして、ヒエログリフは何世紀にもわたって解読不可能な文字として知られることとなる。

ところが、失われた解読への手掛かりは、偶然に発見される。それは1799年、ナポレオンがエジプト遠征を行ったときのことだった。
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リストラ

西暦121年。

ローマ帝国の皇帝・ハドリアヌスは旅に出る。旅の目的は帝国防衛線のリストラ(再構築)だ。

 前皇帝のトライアヌスは至高の皇帝と称され、戦争では負け知らず。彼は次々にローマ帝国に新しい領土をもたらし、その偉業はローマの市民と元老院からは賞賛の対象となっていた。

今の時代に例えると、どんどん新しいビジネスを起こしてそれを次々と成功させていくような天才肌の人物だった。しかし、トライアヌスの後を継いだハドリアヌスは、拡大路線を進めた前皇帝とは打って変わって防衛線の再構築という行動をとる。

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悲劇のヒロイン

FROM:森兼

なぜ、仕事をするのだろうか?何のために頑張っているのだろうか?
それはイタリアのある街で起きた悲しい物語。

 彼女はその街で名家の娘として生まれ育ち、今まで何不自由のない生活を送ってきた。経済的な面で困ったことはないし、将来ももちろん約束されていた。多くの人が望むものを彼女は生まれながらにして持っていたのだった。

しかし運命は容赦なく彼女に悲劇をもたらす。
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迷い

FROM:森兼

紀元前49年1月。
その川を前に、彼は人生最大の決断に迫られていた。

 これまでこんなことにはならないよう、彼なりに八方手を尽くして最善を尽くしてきたつもりだった。交渉の手紙は何度送ったかわからないほどだ。しかし、どれもこれも不調に終わり何一つうまくはいかなかった。

もはや多くの道は残されていない。

 しかし、今までの挙げてきた功績を考えると自分に対するこの扱いはありえなかった。少なくとも話し合いの余地くらいはまだあるはずだ。だからこそ、その知らせを聞いたとき彼は自分の耳を疑った。

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FROM:森兼

その日、彼はアメリカで夢の舞台に立った。

アメリカでの舞台は彼の夢だった。しかし、今まで彼の周りでは誰一人としてアメリカでその舞台を経験した人はいなかった。それどころか周りにはアメリカでその舞台に立とうと渡米を考えたことがある人すらもいなかった。

だからそのことを口にしたとき、周囲の人には猛反対を受けたし、たくさんの悪口も言われてきた。

しかし、どんなに反対されようとも、どんなに悪口を言われようとも、どんなに不安や恐怖に襲われても、その度に自分の考えを押し通した。今までだってそうしてきたし、何よりも自分の力を信じていたから。

彼の名前は野茂英雄。
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